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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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284部分:第三十九話 炎の魔神達その七


第三十九話 炎の魔神達その七

「タイタンズノヴァ!!」
「何っ!?」
「タイタンズノヴァだと!?」
 聖闘士達も狂闘士達もその名を聞いて声をあげた。
「それがその技の名前だというのか!?」
「見ろ!」
 双方それぞれまた叫ぶ。
「大地が再び揺れているぞ!」
「しかもだ。揺れているだけではない」
「うむ」
 そう、大地は確かに揺れていた。しかしそれだけではなかったのだ。
 大地が割れそして凄まじい衝撃が沸き起こる。その強さはドーマが放ったそのグレートクエイクに匹敵する程のものだったのだ。
 それによりグレートクエイクの動きを止めてしまった。完全に中和してしまったのだ。大地で衝撃と衝撃が激突し。そしてかえって全てを鎮めてしまったのだ。
「何という技だ」
「あれがタウラスの第二の技か」
 まずは狂闘士達が驚きの声をあげた。
「恐ろしいまでの威力だ」
「大地を揺らすというのか」
「それだけではない」
 しかも、であった。
「その力はドーマ様のそれに匹敵するということか」
「恐るべし、タウラス」
 そしてこうした言葉も出された。唖然とした顔と共に。
「そこまでの技を持っているとはな」
「やはり。黄金聖闘士ということはあるか」
「やっぱりな」
「ああ、流石だ」
 そして聖闘士達は笑顔で言っていた。
「アルデバラン様の御力、やはりな」
「あの技を防ぐだけのものがあった」
「その通りだ」
 やはり信じている者の言葉であった。
「これで互角だな」
「ああ、完全にな」
 笑顔で顔を見合わせる彼等だった。
「互角の土俵にあがったら最早聖闘士に負けはないぜ」
「そういうことだな」
「少なくともだ」
 モーゼスがここでまた言うのだった。
「状況はアルデバラン様にとって決して悪いものではない」
「その通りだ」
 アルゲティも彼のその言葉に頷く。
「何があろうとも万全に闘える」
「退くことなくだ」
「じゃあこのまま押し切れるってことだよな」
「アルデバラン様がな」
「その通りだ。このままいけばな」
「やれる」
 二人もそれを確信していた。
「イラクでの戦い、ここでな」
「終わらせることもできるな」
 しかしだった。ここで。またあの女が姿を現わしたのであった。
「待つのだ、ドーマよ」
「!?この声は」
「エリス様ですか」
「そうだ」
 狂闘士達の問いにも答えてきた。
「私だ。元気そうで何よりだな」
「は、はい」
「お久しゅうございます」
「よい」
 エリスの声は狂闘士達が畏まろうとするのは制止した。そうしてそのうえで次第にその姿を出してきた。だがそれは実体ではなく透き通っていた。
「それよりもだ。ドーマよ」
「はい」
「今は決戦の時ではない」
 こう彼に対して言うのだった。
「今はな。止めておくのだ」
「といいますと」
「言った通りだ。今はこれ以上の戦いは止めておくのだ」
 彼への言葉はこれであった。
 
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