聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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280部分:第三十九話 炎の魔神達その三
第三十九話 炎の魔神達その三
「ドーマ様心ゆくまでお楽しみ下さい」
「我々はこれで」
彼等はそのまま下がる。そのうえで両者の戦いを見守ることにしたのだった。そうしてそのうえで後ろに控えるようになっていた。
「ふん、俺達と同じだな」
「観客になったってわけかよ」
「そういうことだな」
アトラスが聖闘士達の問いに答えてきた。
「御前達とは戦うことはないようだしな」
「もっとも。貴様等では我々の相手は務まらないだろうがな」
彼等は聖闘士達を挑発はした。しかし動くことはなくそのうえで戦いを見守るのだった。その間にアルデバランとドーマはそれぞれ激しい小宇宙を見せていた。
「では、行くぞ」
「まだ腕を組んだままでいるのか」
「そうだと言えばどうするのだ?」
アルデバランはドーマに対して言い返した。
「ならば。無理にでもこじ開けるつもりか」
「いや、その必要はない」
しかしドーマはそれはしないというのだった。
「俺には。その必要はない」
「必要がないというのか」
「そうだ。俺はこのまま押し潰す」
こう言うのだった。
「正面からな。このようにしてだ」
「むっ!?」
「受けるがいい、タウラス」
ドーマは右手を思い切り振り上げてきた。それはまさに巨大な鎚でありその鎚でアルデバランを上から潰さんとしているかのようだった。
「このドーマの剛の技」
「それがか」
「そうだ。ゲヘナハンマーーーーーーーッ!!」
技の名前を叫びながらその鎚を振り下ろしてきた。
凄まじい衝撃が上からアルデバランを襲う。その衝撃は離れた場所から見ていた他の聖闘士や狂闘士達からも感じられるものだった。
「な、何ィ!!」
「この衝撃は!」
まずは青銅の者達が驚きの声をあげた。
「これが八大公の技だというのか!?」
「これだけの技を持ってるっていうのかよ」
彼等はその衝撃を前から受け吹き飛ばされそうになるのに必死に耐えながら言うのだった。そうしてそのうえで言うのだった。
「八大公、何という力の持ち主だ」
「俺達じゃとても」
「アルデバラン様に匹敵するな」
「うむ」
モーゼスとアルゲティも言うのだった。
「これだけの強さはな」
「ただ力があるだけではない」
彼等もそのことがよくわかった。白銀聖闘士の彼等からはドーマのその技が力だけではないということがわかったのだった。ここに青銅の者達との違いが出ていた。
「小宇宙もかなりのものだ」
「その通りだ。この小宇宙」
彼等はドーマの小宇宙についても話をした。
「尋常なものではない」
「まさに黄金聖闘士に匹敵する」
それだけのものだというのだった。
「だからこそ八大公なのか」
「狂闘士達の頂点なのか」
そのことがわかるドーマの攻撃だった。それがアルデバランを襲っていたのだった。
「ふふふ、さあタウラスよ」
「どうする?」
聖闘士達とは逆に。狂闘士達は余裕の笑みであった。その笑みでドーマの繰り出したそのゲヘナハンマーを見ているのだった。
「ドーマ様の力は全ての狂闘士達の中で随一」
「如何に黄金聖闘士とはいえ防げるものではない」
「それをどうするのだ?」
こう言いながらアルデバランを見ていた。
「避けるといっても光速の拳」
「貴様もまた光速の動きだが」
黄金聖闘士だからこその動きである。
「はたしてそれでもかわせるか?」
「この衝撃を」
「しかし」
だがここで。彼等の中で最も階級の高いマーテルが怪訝な顔を見せた。
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