カードファイト!!ヴァンガードG ネクステージジェネレーション
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turn:15 タイガVSシオン
前書き
ハジメの家で開かれた食事会
そこで出会った男性、新導クロノ
ミライの父でありギアクロニクルの頂点
そしてハジメの父、綺場シオン
彼は息子のチームメイトであるタイガの実力に興味を持ちファイトを挑む
「遅かったね、クロノ」
「会議長引いちまってな、もう食事終わったか?」
トコハの問いかけに頭を掻きながら答えるクロノ
「まだだよ、君が来るのを待っている間にファイトしようと思っていたところさ」
「ならよかった」
ミライが座っている隣にかばんを置き上着を脱いで椅子の背もたれに掛けている
「じゃ、全員揃ったところで始めようか」
Turn:15 タイガVSシオン
テーブルに料理が並べられ
「いただきます!」
用意された豪華な和食に全員が舌鼓を打つ中タイガはクロノと嬉しそうに話すミライの方を見ていた
「なあメグミ」
「なぁに?」
「クロノさんって………どんな人なんだ」
以前ドラゴンエンパイア支部でマモルと話していた時よりうれしそうなミライの姿
「クロノさんは親父たちのチームメイトで、今はギアクロのクランマスターだ」
タイガの問いかけに答えたのはハジメだった
魚の照り焼きを食べながらミツキと話す父の姿を、ルーナやアムと話すトコハの姿を
そしてミライと話すクロノの姿を見た
「チームトライスリー、中でもクロノさんは当時誰も知らなかったギアクロニクルで彗星のごとく現れた新進気鋭のファイターとして有名だったんだ、もっとも、俺らが生まれる前、親父が中学生のころだがな、今でもその実力を買われて協会からクランマスターの称号を貰ってるんだ」
「その………クランマスターっていうのは?クランリーダーとは違うのか?」
「全然違うわ」
タイガの疑問に今度はメグミが答えて見せた
「クランリーダーは協会に所属するファイターで地域ごとに定められているんだけど、クランマスターは文字通りそのクランの頂点に立っていると認められた人物、この称号を持ってる人なんて本当に少ないのよ」
「つまりこの人が………ギアクロニクルの頂点」
タイガの視線に気づいたのかクロノもミライとの会話を中断して彼を見た
食事が終わり片付けの後は何もないテーブルを全員が囲んでいた
「さてと、食事も済んだところでさっきの続きと行こうか」
そう言ってデッキを取り出すシオンの姿
「本城タイガ君、もう一度君の力を確かめさせてほしいんだ」
シオンの言葉にタイガはクロノの方を見た
出来ることならギアクロニクルの頂点といわれるクロノと戦ってみたい
が、シオンの実力に興味がないと言えば嘘になる
「わかりました」
「「スタンドアップ!」」
「ザ!」
「「ヴァンガード!」ってえ!?ザ!?」
突然のことに戸惑いながらもユナイテッドサンクチュアリの白亜の城に降り立つタイガ
「ガンナーギア・ドラコキッド!」
「再起の騎士 スティウス」
小さな体で銀色の斧を持つ少年のユニット
「ミツキと同じロイヤルパラディン………ということはまさか」
「ライド!逆風の騎士セリム」
セリムを見据えながら以前トコハとファイトした時のことを思い浮かべるタイガ
「ライド!メーザーギア・ドラゴン!リアガードにもコール!」
リアガードにコールされたメーザーギアがセリムに向かっていく
「ガード」
ナイト・オブ・フラッシュが突きを繰り出してメーザーギアを力づくで押し返した
「ヴァンガードのメーザーギアでアタック」
「ノーガードだ」
「ドライブチェック」
【クロノファング・タイガー】トリガーなし
メーザーギアの放った光がセリムに襲い掛かる
【ナイト・オブ・ライトオーダー】トリガーなし
「クロノファングか………」
先ほど見たユニットを思い出し笑みを浮かべるシオン
「ライド!反攻の騎士 スレイマン!」
セリムのブーストを受けてスレイマンがメーザーギアに向かっていく
「ドライブチェック」
【しゃいんがる】トリガーなし
スレイマンの華麗な剣技でメーザーギアが切り裂かれる
「スモークギア・ドラゴンでアタック!」
【アップストリーム・ドラゴン】トリガーなし
スモークギアの突進攻撃で大きく後ろに飛ばされるスレイマン
何とか立ち上がり目の前の相手を見据えた
「なるほど、確かに筋はいい、ハジメが見込んだだけの事はあるよ」
ドローしたカードを見て笑みをこぼすシオン
「それじゃあここから僕も本気でいかせてもらうよ」
そう言って手札の一枚を手に取るシオン
「(俺の予想が正しければ、ここで来るユニットは)」
「僕の情熱は君の剣と共に!我が志と共に運命を切り開け!ライド!」
シオンのヴァンガードとして現れたのは白を基調とした鎧を身に纏った逞しい剣士のユニット
そう、先日ミツキが使ったのとよく似た姿だ
「青天の騎士 アルトマイル!」
「やっぱりアルトマイル………」
先日見たのは飛天の聖騎士、おそらくはシオンの可能性、ミツキもまた彼からその力を受け継いだのだろう
「コール!」
しゃいんがるとまあるがる、二体のハイドックが一列に並ぶと前列のしゃいんがるがスモークギアを見据えた
「ラッサンブレ!」
シオンの言葉と共にしゃいんがるが身構える
「アン・ガルド!」
しゃいんがるが足を鳴らして唸り声をあげえる
「プレ………アレ!」
その言葉と共にしゃいんがるがスモークギアに向かって飛び出した
「ガード!」
スモークギアが飛び上がるとカー・ランマの投げた爆弾が爆発した煙の中に姿を隠した
煙を引き裂いてしゃいんがるが飛び出すがスモークギアは退避した後だった
カー・ランマがスモークギアの胴の前でかばうように手を広げている
「アルトマイル!スティウスのブーストでアタック!」
そのスモークギアに向かってアルトマイルが剣を真っ直ぐ構え突っ込んでいく
「ツインドライブ」
【夢の運び手 ベレヌス】クリティカルトリガー
「ゲット!クリティカルトリガー!クリティカルはアルトマイル、パワーはしゃいんがるへ、セカンドチェック」
【ナイト・オブ・ツインソード】トリガーなし
「おっと残念、トリガーはなしか」
アルトマイルの攻撃でスモークギア・ドラゴンの巨体が宙を舞った
その場にいたカー・ランマは驚き飛び退いてしまう
【スチームメイデン アルリム】トリガーなし
【ヒストリーメーカー・ドラゴン】トリガーなし
起き上がったスモークギアはよろめきながらアルトマイルを見据えた
「(いい気迫だ、クロノと初めてファイトした時のことを思い出す)」
そんな様子を見てシオンも心なしかファイトを楽しんでいた
「我が望む世界へ導け!ライド!クロノファング・タイガー!」
クロノファング・タイガーはヴァンガードサークルに立つとすぐさま咆哮を上げた
「ストライドジェネレーション!」
フロートギア・ヒポグリフが翼を広げアルトマイルを見据える
「ガンナーギア・ドラコキッドのスキルでクロノファング・タイガーを手札に加えてコール、ナンネアとスチームスカラー ジジをコール、ジジの効果でドロー」
盤面を整えつつ使ってしまった手札のカバーを忘れないタイガ
「まずはアップストリーム・ドラゴンでアタック」
メーザーギア・ドラゴンのブーストでパワーは21000
アップストリーム・ドラゴンが歯車を飛ばすが
「ジェネレーションガード!神聖竜レーザーガード・ドラゴン」
白いドラゴンの張ったバリアで容易く跳ね返されてしまう
「アップストリームの効果でメラムをレスト状態でコール、次はフロートギアでアタック」
それを聞いたシオンはしばし手札を見つめ考え込むが
「ノーガード」
「ドライブチェック」
【スチームファイター ナンネア】トリガーなし
【スチームナイト ムダル】トリガーなし
【クロノファング・タイガー】トリガーなし
3枚ともトリガーはない、だが………
「グレード3がめくれたことでフロートギアのスキル発動、メラムをタイムリープ」
時空の穴にメラムが飛び込むとその姿がアップストリーム・ドラゴンに変わった
「さらにフロートギアにパワー+5000」
フロートギアの起こした強い風を受けて怯むアルトマイル
「ダメージチェック」
【さるーがる】スタンドトリガー
「ゲット、スタンドトリガー、しゃいんがるをスタンド、パワーをアルトマイルへ」
これでアップストリームの攻撃は届かない
「仕方ない、アップストリームでしゃいんがるを攻撃」
「ノーガード」
アップストリームの歯車の直撃を受け消えてしまうしゃいんがる
「リアガードのクロノファングでアルトマイルを攻撃!」
飛び上がったクロノファングがアルトマイルに飛びかかるが
「ベレヌスでガード」
昆虫のようなものに乗ったユニット、夢の運び手 ベレヌスがクロノファングに突っ込んでいった
ダメージはお互いに3枚
これでタイガのターンが終了し次はシオンのターンだ
「ストライドジェネレーション!」
シオンがストライドしたのは先日ミツキが使っていたユニット
「やっぱり出てきたか」
「飛天の聖騎士アルトマイル!青天の騎士のストライドスキル、手札からホーリーナイト・ガーディアンをコールしてアルトマイルとホーリーナイトにパワー+5000」
「えっ!?」
シオンのプレイングに驚き目を見開くタイガ
シオンがコールしたホーリーナイト・ガーディアンは完全ガードのユニット
いくらリアガードが足りないといってもそんなユニットをわざわざ呼ぶなんて
「強引な攻め方は相変わらずね」
それを見てアムがため息を零した
もっとも彼女はこの“先”の事はちゃんとわかっていた
「飛天の聖騎士 アルトマイルのスキル、前列のユニットにパワー+3000、更にホープソング・エンジェルを山札からコール」
山札からグレード2のカードをスペリオルコール、Gゾーンの表のカードが2枚以上の時だけ使える飛天の聖騎士の更なる効果
もちろんそれだけではない、シオンのロイヤルパラディンの本領はここからだ
「ホープソング・エンジェルのスキル、カウンターブラストとソウルブラストを行い山札からスカウティング・オウルをスペリオルコール」
ホープソングの後ろに更なるユニットが、本来アルトマイルのスキルでは2体までユニットを呼ぶことが出来る
それをしなかった理由、シオンにはこのイメージが見えていたのだ
「まあるがるのスキル、ソウルに移動しホープソングのパワーを+3000、更にスティウスのスキル、勇敢を発動」
勇敢………ブレイブはロイヤルパラディンの特殊能力
手札が3枚より少ない時にだけ発動できるまさしく逆境を跳ね除ける力
スティウスの効果はリアガードのパワーアップに加えて対象となったユニットをエンドフェイズに手札に戻すことが出来る
このスキルがあるからこそシオンは臆することなく攻撃することが出来る
たとえ守護者のユニットをコールしてでも
「まずはツインソードでヴァンガードにアタック」
タイガは手札を見た、ツインソードのパワーは23000
それでもこのラインが一番パワーが低い、だがここを防ぐと残りの攻撃で痛手を受ける可能性が高い
「ノーガード」
ツインソードがクロノファングを切り裂く
「ダメージチェック」
【キラキラ・ワーカー】ヒールトリガー
「ゲット!クロノファングにパワーをプラスして一点回復」
ダメージゾーンで裏になっていたアルリムをドロップゾーンに置く
次以降アルリムを引くことが出来ればそのスキルでカウンターチャージできる
まだ高パワーのアタックが残ってるこの段階でのヒールトリガーは大きい
「アルトマイルでアタック!」
「ジェネレーションガード!ハイブロースチーム ラファンナ!スキルでマシュダをコール」
これでクロノファングのパワーは41000、アルトマイルのパワーは28000なのでトリガーを3枚引いてようやく通る計算だ
「トリプルドライブ」
【月桂の騎士 シシルス】トリガーなし
「よしっ!これでアルトマイルの攻撃は通らないわよ」
「でもまだ油断はできない」
声を上げるメグミに対して冷静に盤面を見つめるクロノ
タイガの手札は3枚、ドライブチェックで見えたカードと合わせて考えるとおそらくシールドは足りていない
もし残りの2枚がクリティカルトリガーだった場合、ダメージ3のタイガはその時点で敗北してしまう
「チェック」
【ホーリーナイト・ガーディアン】トリガーなし
【スカウティング・オウル】トリガーなし
2枚ともトリガーはない、ホープソングが指揮棒を振るうとその光がクロノファングに襲い掛かる
【スチームメイデン アルリム】トリガーなし
「あっ!」
メグミが再び声を上げた
これが2枚目のアルリム、守護者のユニットは優秀だがどれだけ種類を詰めてもその能力を持つユニット全体で4枚までしか入れられない制約がある
エメルアンナを採用しているタイガのデッキにはもうあと1枚しかアルリムは残っていない
シオンのデッキはスキルによるパワーアップで3列すべてが高いパワーを出すことが出来る
このターンで決めようにもシオンのダメージは未だ3枚、おまけに手札には完全ガード能力を持つホーリーナイト・ガーディアンが2枚、インターセプトも健在の状態でタイガは攻め切れるのか
「諦めてたまるか!俺はこいつらと強くなるんだ!クロノファング・タイガーのスキル!ストライドのコストとして使用したカードをバインド!」
バインドタイム・ドラゴンが咆哮を上げアルトマイルを見据える
アルトマイルもまた剣を構えその攻撃に備えた
「今コストに使ったクロノファングはもともとグレード3、わざわざスキルを使う必要はない、けど」
「だからこそバインドゾーンを増やすことが出来た」
タイガのファイトを見てきた二人は彼の行動を理解していた
本来このスキルはストライドに使用できないカードをコストにすることのできるスキル
そのスキルをわざわざ無駄に使ったのはバインドゾーンにカードを貯めるため
「まずはメラムでアタック!」
その剣をボード代わりにアルトマイルに向けて疾走するメラム
シオンは手札を見つめしばし考えると
「ノーガードだ」
ボードに乗ったままルトマイルを切り裂くメラム
「ダメージチェック」
【夢の運び手 ベレヌス】クリティカルトリガー
「効果はすべてアルトマイルに」
「メラムのスキル!山札に戻って、山札からレスト状態でウル・ワタルをコール!」
空中で方向転換したメラムがそのまま時空の穴へ飛び込むと時空の穴からウル・ワタルが飛び出した
「そしてバインドタイム・ドラゴンで攻撃!スキルでウル・ワタルをバインド!」
バインドタイム・ドラゴンの効果によりシオンはバインドゾーンの枚数分、つまり2枚を山札の下に置かなければならない
ホープソングとスカウティング・オウルを山札の下に置きバインドタイム・ドラゴンを見るシオン
「ウル・ワタルのスキルでカードをドロー!」
2度にわたるバインドでナンネアのパワーが14000まで上昇
バインドタイム・ドラゴンと合わせてパワー45000、だが
「完全ガード」
ホーリーナイト・ガーディアンが両手を広げアルトマイルを守る
シオンの手札にはこのカードがある
スキルでクリティカルが上がっていたが攻撃を通すことが出来ない
「トリプルドライブ」
【スチームメイデン メラム】トリガーなし
【アップストリーム・ドラゴン】トリガーなし
【スチームスカラー カー・ランマ】クリティカルトリガー
「効果はすべてリアガードのクロノファングに!クロノファングでアルトマイルを攻撃!
「ガード」
ヒーリング・ペガサスがクロノファングに体当たりを仕掛け攻撃を受け止めた
「っ!ターンエンド」
ターン終了を宣言するとともに頭を抱えるタイガ
「(まただっ、バインドタイム・ドラゴンを使うと、時々誰かを思い出しそうになる)」
メグミとの本気のファイト以来、頭の中に何かがちらつくことが増えたタイガ
だがその何かがわからず困惑するばかりだった
「ファイナルターン!」
力強く言い放つシオン
その気迫に圧倒されるタイガ
「ひれ伏せ!我が剣の前に!ストライド・ザ・ジェネレーション!」
シオンがストライドしたのはアルトマイルのさらなる可能性
2本の大きな剣を携える誇り高き騎士の姿
「天元超克 アルトマイル!ストライドスキル!シシルスをコール!ツインソードにパワー+5000!天元超克 アルトマイルのスキル」
Gゾーンから飛天の聖騎士を表にするシオン
「これにより2つのスキルを得る!このターン前列のユニットは表の飛天の聖騎士1枚につきパワー+2000!」
今表の飛天の聖騎士は3枚、合計でパワー+6000
「ツインソードでアタック!」
「ガード!」
カー・ランマとルガルバンダがツインソードを阻む
「天元超克 アルトマイルでアタック!このときもう一つのスキルが発動!山札からしゃいんがるをスペリオルコール!しゃいんがるのパワーを+5000!」
タイガの手札は6枚、すべてシールド5000のカード
天元超克のアタックを防ぐならすべて使わなければいけない
だがまだしゃいんがるのアタックも残ってる、次のターンのアタックも考えるとその方法は危険すぎる
「ノーガード!」
「トリプルドライブ」
【反攻の騎士 スレイマン】トリガーなし
【ナイト・オブ・フラッシュ】クリティカルトリガー
「くっ!」
「パワーはしゃいんがる、クリティカルはアルトマイルに、サードチェック」
【さるーがる】スタンドトリガー
「ツインソードをスタンドしてパワー+5000」
天元超克の持つ光の刃がクロノファングに迫る
「クリーググロウ・インモータル!」
光の刃がクロノファングの体を飲み込んだ
【スチームナイト ムダル】
【スチームスカラー カー・ランマ】
「負けた………」
ショックでその場に立ち尽くすタイガ、デッキを片付けているシオンにアムが声をかける
「途中からずいぶん熱くなってたじゃない?」
「思わず本気を出してしまったよ、今後が楽しみだ」
そう耳打ちしてタイガの方を見るシオン
「彼はまだまだ強くなる、そしてそれに刺激されて、きっとハジメ達も」
タイガの肩に手を置くハジメと歩み寄るメグミ
その姿を見てかつてチームだった頃を思い出し口元を緩めるシオン
「クロノさん」
デッキを片付けたタイガはクロノに声をかけた
「今度はクロノさんとファイトしたいんです、お願いしていいですか?」
「あ、あ~、俺としてもそうしたいのはヤマヤマなんだけど………」
そう言って携帯の画面を見せるクロノ
どうやらファイトしている間にかなり時間が経ってしまったようで
「そろそろ解散にしないとな、あんまり遅くなってカムイさんに怒られたくねぇし」
そう言って困ったように頭を掻くクロノ
そのしぐさを見て首を傾げるタイガだったが
「実はクロノさんにヴァンガードを教えたのって、お父さんらしいの」
「えっ!?えー!」
メグミから耳打ちで教えられた情報に驚き声を上げるタイガ
「そういうわけだから、俺とのファイトはまた今度」
そう言って拳を突き出すクロノ
「強くなれよ、お前とファイトするの楽しみにしてるからな」
クロノのその言葉に笑みをこぼすタイガ、そして自身も拳を突き出した
「はい!」
こうしてその日は解散となった
クロノの運転する車で帰路を行くトコハとミライ
ミライは既に疲れて後部座席で眠ってしまっている
「本当は彼とファイトしたかったんじゃないの?」
トコハの問いかけにクロノは小さく笑った
「そうだな、シオンが本気になる位だし、俺も興味はあったけど、娘の楽しみを奪いたくもないしな」
信号で止まるとミラーをいじって後部座席で眠るミライを見るクロノ
「今度の地区大会、楽しみになってきたな」
後書き
次回予告
グレード3へと上がるためユナサン支部で行われる大会に出場することになったタイガ
ドラエン支部とはまた違った支部の中で初めて見るものに興味を惹かれる
そして始まった大会
そこで立ちはだかるのは今まで見たことのない能力を使う強敵だった
turn:16 まだ見ぬ力
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