サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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カラカラ:「カラッ!」
スタッ!
カラカラは倒れているサトシの前に立った。
ワタル(あのカラカラ、出てきた時とは
全く違うな)
カンナ:「、、、」
サトシ(、、、カラカラ、、)
カラカラ:「、、、」キッ
ブンブンブンッ(骨)
そして、カラカラは
ニューラへの戦闘態勢に入った。
カンナ:「あの子やる気ね、、、」
ニューラ:「、、ニュラッ」
スタッ
ニューラも立ち上がり、カラカラとニューラが
互いに睨み合う。
サトシ(カラカラ、、、お前、、)
あの懐かなかったカラカラが今、
倒れている自分の目の前に立っている。
朦朧としている意識の中、
サトシは一瞬、夢なのか現実なのか
状況を疑った。
カラカラ:「、、、」
〔こいつらはきっと頼りになる!
それに、、、こいつらが居れば、
ポケモン達も絶対に見つかる!
俺はそう信じてる!〕
カラカラ:「、、、カラッ」
カンナ:「ニューラッ!メタルクロー!」
ニューラ:「ニュラッ」
キィィンッ
カラカラ:「カラッ」
ダッ(跳)
ニューラ:「!」
ブン(爪)(空振り)
しかしサトシは、”これは現実だ”と確信した。
今、自分の目の前にはカラカラが居て、
自分を守る為に敵のニューラと対峙している。
サトシ(お前、、、まさか俺を守る為に、、)
カラカラ:「、、、」
〔俺、サトシって言うんだ!
カラカラっ!俺と友達になろうぜ!〕
キィィン(ほねこんぼう構え)(空中)
スッ(落下)
ブンッ
ガキィンッ(張り合い)
ギギギギギッ
ニューラ:「、、ニュラッ」
カラカラ:「、、ッ」
スッ(離)
スタッ
スタッ
カンナ:「れいとうビーム」
ニューラ:「ニュラッ」
ポゥッバシューー!
カラカラ:「、、、」
スッ(骨)
ヒュンヒュンヒュンヒュン(ほね回し)
バシュゥゥバババババッ
カンナ:「!」
カンナ(れいとうビームを骨で防いだ!?)
バトル経験はさして多く無く、ましてや
指示を出してくれる相手も居ない中
果敢に敵に挑むカラカラ、、。
サトシの、カラカラへの諦めなかった愛情が、
カラカラの心を動かしたのだ。
サトシ(逃げろって言ったのに、、、。
、、お前って奴は、、本当に
俺の言う事を聞いてくれないんだな)(笑顔)
カラカラ:「、、、」
〔こいつらは無限の可能性を
秘めているんだっ、、きっと強くなる!〕
バババババッ、、、
ニューラ:「、、、ニュラッ」
カンナ:「こうそくいどう!」
ニューラ:「ニュラッ!」
ダダダダダッ!
カラカラ:「!」
ダダダダダッ!
スッ(爪)
ガッ!
カラカラ:「ッ!」
ブンッ(骨)
スッ(空振り)
ダダダダダッ
ニューラ:「ニュラッ」
ガッ!
カラカラ:「カラッ!」
サトシ(、、くっ、、立たなくちゃ、、。
こんな所で寝てる場合じゃない、、、
あいつ(カラカラ)の為にも、、、)
ズッ
そして、そのカラカラの姿を
目の当たりにしたサトシの心には
トレーナーとしての熱い火が灯り、
サトシはカラカラに指示を出すため
力を振り絞り立ち上がろうとした。
しかし、、、
カンナ:「ニューラ、メタルクロー」
キィィン
ドガッ!
カラカラ:「カラッ!」
ダッ、、ダッ、、ズザァッ
カンナ:「れいとうビーム!」
ポゥッバシューー!
ドゴォォン
カラカラ:「カラッ、、、ッ」
カラカラはニューラのメタルクローで
吹っ飛ばされ、れいとうビームをくらった。
カンナ:「次で最後よ、、、ニューラ、
メタルクロー」
ニューラ:「ニュラッ!」
ダダダダダッ
キィィン!
カラカラ:「、、、」
〔よろしくなっ!カラカラっ〕
〔カラカラっ、黙ってちゃ何も分からないだろ?〕
カラカラ:「、、、」
〔俺、お前と仲良くなりたいんだ!〕
カラカラ:「、、、」
〔カラカラ、、、お母さんに会いたいんだろ?〕
〔俺もさっ、最近までずっと
一人ぼっちだったんだ〕
カラカラ:「、、、」
〔でもな、カラカラ、、、。
これだけは言わせてくれっ。
、、、お前は1人ぼっちじゃないぞ!
お前が俺の事をどう思ってるかは
分からないけど、俺はずっとお前の側にいる!
お前は俺の大事な友達だ!〕
ずっとお前の側にいる
お前は俺の大事な友達だ
お前は俺の大事な
友達だ
カラカラ:「!!」
スタッ
カラカラは立ち上がった。
そして、、、
サトシ:「カラカラッ!あなをほるで
地中に潜るんだ!」
カラカラ:「カラッ!」
スタッ!
ザザザザザッ!
ニューラ:「ニュラッ!?」
カンナ:「!!」
ワタル(サトシ君が起き上がった、、)
カンナ(まさか!、、あれ程のダメージを
くらっておきながら、まだポケモンに
指示を出せるっていうの!?)
サトシも立ち上がり、カラカラに指示を出した。
ザザザザザッ(地中)
ニューラ:「ニュラッ、、ニュラッ!」
カラカラに翻弄され、地中を見渡すニューラ。
カンナ:「ニューラっ、地面の穴に
れいとうビーム」
ニューラ:「ニュラッ!」
ポゥッバシューーーーー!
ピシピシピシピシ
地中を動くカラカラを追い、軌道に合わせ
れいとうビームが地面を這う。
サトシ:「カラカラっ!跳べっ!」
シュッ
カラカラ:「カラッ!」
ダッ(跳)
地中からカラカラが姿を現し、地上からさらに
空中に跳ぶ。
カンナ:「今よニューラ!
カラカラに向かって”れいとうビーム”!」
ニューラ:「ニュラッ!」
ポゥッバシューーー!
カラカラ:「!!」
逃げ場のない空中で、れいとうビームが
一直線にカラカラを目がけ向かってくる。
サトシ:「ほねで”れいとうビーム”を断つんだ!
ほねこんぼう!」
カラカラ:「カラッ!」
スッ(両断構え)
カンナ(れいとうビームをっ!?
さっき(ほね回し)みたいに防ぐならまだしも
構えたまま向かってくるなんて!)
ワタル:(凍る確率は低くはない。
一か八かの賭けに出たのか)
キィィン!
バシュゥウゥバババババッ!
カラカラが骨で”れいとうビーム”を
両断していく。しかし、、、
ピシピシピシ
カラカラ:「!」
骨が凍り始めた。
ワタル(やはり、、)
サトシ:「大丈夫だカラカラ!
骨の先端をニューラに向けて、
俺を信じてそのまま突き進め!」
カラカラ:「カラッ!」
スッ(突きの構え)
キィィン!
カンナ:「!!」
カンナ(さらに向かってくるっていうの!?)
カラカラはサトシの指示を信じ、
骨に最大の力を込めた。
そして、、、
ピシピシッ
カラカラの骨は”れいとうビーム”を受ける程
氷を纏い槍のような形状になった。
カンナ(凍った骨が!!)
れいとうビームが裂ける中、
氷の槍がニューラを目がける。
カンナ:「ニューラ!メタルクロー!」
バシュゥウゥ、、スッ
キィィン!(メタルクロー!)
ニューラが技を切り替え、
鋭く爪を光らせる。
サトシ:「いけぇ!!」
カラカラ:「カラッ!!」
キィィン!
ニューラ:「ニュラッ!!」
キィィン!
ガガガガガッ!!
ニューラが爪で氷を砕き
そして、、、
カァァッ!!!(接触)
カラカラの骨とニューラの爪が
一騎打ちになった。
カンナ:「!!」
サトシ:「いまだカラカラほねこん、、」
しかしその時、、、
シュンッ(サトシ)
シュンッ(カラカラ)
サトシとカラカラは突然姿を消した。
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