Blue Rose
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第二十五話 外の世界へその十三
「この学校はグラウンドとプールもありますけれど」
「グラウンドは一つね」
「八条学園は幾つもありますから」
「高等部で二つね」
「普通科のもので」
「そうした学校は本当に少ないから」
こう優花に話す。
「そのこともわかってね」
「わかりました」
「そうよ、あと部活のことも知りたいわね」
「美術部ありますか?」
「ええ、あるわ」
一言での返事だった。
「それはね」
「ありますか」
「貴女は美術部だから」
「はい、この学校に美術部があるなら」
「入りたいわね」
「そう考えています」
「じゃあそうするといいわ、ただその部活もね」
副所長は優花にそちらの話もした。
「人が創るものでね」
「人が悪いとですね」
「悪い部活になるわ」
そうなるというのだ。
「美術でも他のことでもね」
「それだけで」
「それはわかるわね」
「顧問の先生、部員の問題ですね」
「そう、悪い人が多かったらね」
「悪い部活になりますね」
「それだけでね」
まさにというのだ。
「そうなるから」
「注意しないといけないですね」
「そうよ、本当にね」
「そこはくれぐれもですね」
「入る前から見てね」
「何も考えないで入ったらよくない」
「そうよ、自分が悪い目に遭うから。このことはね」
服所長は部活のことからだ、優花にさらに話した。
「他のことでも同じよ」
「何でもですね」
「特に結婚ではね」
「それ本当に言われます」
「けれど実際にだから」
「悪い人とは結婚したら駄目なんですね」
「男の人もそうだけどどういう訳かね」
考える顔になってだ、副所長は優花にこう話した。
「女の子の方がね」
「こうしたことはですね」
「ずっと重要みたいよ」
「そうなんですね」
「ええ、そうよ」
まさにとだ、副所長はさらに話した。
「悪い女もいるけれど」
「悪い男はですか」
「どうも悪い女より多いみたいだから」
だからというのだ。
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