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ドリトル先生の名監督

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第六幕その五

「あと食べるものもね」
「本当にバランスよくだね」
「食べないと駄目なんだね」
「最初に相撲部の部室に行った時の話だけれど」
「それは寿命にもつながるね」
「そうだよ、バランスよく食べると」
 そうすればというのです。
「長生きも出来るんだ」
「ただ健康的になるだけじゃなくて」
「怪我もしなくなるだけじゃなくて」
「他にもいいことがあるんだね」
「長生きも出来る」
「そうなんだね」
「そうだよ、医食同源だよ」
 この言葉もです、先生は出しました。
「漢方医学でも言ってるね」
「先生漢方医学も学んでるしね」
「そっちもね」
「それでお薬も調合出来るし」
「その免許も持ってるし」
「うん、身体によくて美味しいものを食べる」
 美味しいという言葉もです、先生はご自身の言葉に入れました。
「それがいいんだよ」
「力士さんもだね」
「お酒を飲むことについても」
「そちらについても」
「そうなんだね」
「そうだよ、とにかく御飯にお酒をかけて食べることは」
 それはといいますと。
「しない方がいいよ」
「だよね、やっぱり」
「相撲部の人達もそういうことをしていたらね」
「よくないよね」
「絶対に」
「うん、そう思うから」 
 だからというのでした。
「彼等に聞いているよ」
「それじゃあね」
「次の稽古の時に聞こうね」
「そのこともね」
「しっかりしていようね」
「そうするよ」
 こうしたお話をして実際にでした、先生はです。
 相撲部の皆に稽古の時に尋ねました、すると相撲部の皆は笑って先生にこう答えました。
「それはないですね」
「誰もそうした食べ方はしないですね」
「日本酒に御飯をかけて食べるとか」
「そうしたことはしないですね」
「少なくともうちの部では」
「そうなんだね、だったらいいけれど」
 そう聞いてまずは安心した先生でした。
「この食べ方はよくないからね」
「ですよね、やっぱり」
「僕達もそれはわかりますから」
「それに日本酒飲まないですしね」
「僕もです」
「僕もあまり飲まないです」
「ああ、日本酒を飲む人も」
 先生はこのことについても言うのでした。 
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