聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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172部分:第二十三話 セブンセンシズその二
第二十三話 セブンセンシズその二
「一人で向かえというのか。一人ずつで」
「リベカ、それはどうか」
彼女の言葉にレオが言ってきた。彼もまた前に出て来ているのだ。
「一人でそれぞれ襲えばそれこそ」
「そうだ。ジャミニに各個撃破されるだけだ」
またフォルスが言った。
「それではな」
「無論そうでもありません」
リベカはそれも否定した。そのうえでまた言うのだった。
「ですからフォルス」
「うむ」
「ここは貴方の御力を」
フォルスに顔を向けての言葉だった。
「お借りしたいのです」
「私の力をか」
「はい」
また声をかけて頷いた。
「このジェミニとの戦い、まさに貴方のその御力がです」
「ふむ。そういうことか」
フォルスは彼女の言葉から何かを察したようであった。その察した顔で頷きながらバルボとレオに対して言ってきたのである。
「それではだ」
「はい」
「どうするのだ?」
バルボとレオはそれぞれフォルスに対して応えた。
「私が軸になる」
まず彼はこう二人に告げた。
「軸にな」
「わかりました」
「軸にだな」
「そのうえで散れ」
次に告げた言葉はこれであった。
「散るのだ。いいな」
「はっ、それではそのように」
「ではそうさせてもらおう」
「リンデよ」
フォルスは二人に告げたうえでまたリンデに顔を向けて問うてきた。
「これでいいのだな」
「はい、その通りです」
そのリンデが彼に答えて頷く。
「これで。作戦は宜しいかと」
「そうか。それではだ」
「行くか」
レオは威勢のよさを見せていた。
「派手にな」
「ならばだ」
まず動いたのはバルボだった。その巨体で両手を動かしながら構える。
「このアミィのバルボの力ここで見せよう」
「アミィか」
サガはそのアミィという魔神の名に反応を見せた。
「確か炎の巨人だったな」
「そうだ。それがアミィの姿」
彼自身もその通りだと言うのだった。
「それが俺の力でもある」
「そして俺はだ」
今度はアイニが言う。
「アイニだ。俺の力もこれでわかるな」
「御前達のことは文献にある」
サガは二人がそれぞれ左右から自分に対して仕掛けようとしているのを見つつ答えた。
「先の戦皇との戦いにおいての文献においてな」
「そうか。それならば話は早い」
「覚悟はいいな」
「私もまた」
リンデもまたその小柄な身体を豹のようにさせていた。立ち上がった豹のようである。
「貴方を倒す」
「三人だけではないな」
「流石に我等といえど三人で貴様を倒せるとは思っていない」
フォルスがサガの今の言葉に返してきた。
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