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ヨハンだがこんな状況を覆す

作者:刀の道
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リボンズ戦終結

 

 刹那が、イノベイド首魁。リボンズ・アルマークと接敵した頃。
 反乱軍は、要救助者を助けていた。
 いかに、パイロットがスーツを着ていても限界はある。何時、助けがくるかわからない状況。
 パイロットの精神は急速に下がっていく。先ほどの、メメントモリを上回る主砲。
 中央に集まり切れなかった、MSと艦隊。それらを早期に助ける。

 反乱軍は、いまだ戦闘が終わった訳ではない。それを理解しつつ、戦闘はFFに任せるしかなかった。
 一方、FFのメンバー。ヨハンは、かなり疲労していた。
 そう、中央に出来る限りMS隊達を集結させ、自身とビアンの二人でATフィールドを張った。
 肉体が常人ではないヨハン、だからこその芸当だろう。
 左目からは、滂沱の血流が流れ。自身の気もかなり持っていかれた。

「ハーッ…、ぐぁは―!!…ふぅー……」
 (大丈夫か、ヨハン。これだけの解放…、初めてだろう)

「大丈夫だ。意識の混入はない…俺の魂は……俺だけの物だっ!!」


 ニュータイプにある、集合意識のオーバーフローによる器の崩壊。
 ヨハンは、拒絶の心の壁…つまりATフィールド自体は、常在戦闘であった、自分にとっては馴染み深いのだ。

「さて、他のメンバーは…」

 ヨハンの機体に通信が入る。かけてきたのは、カティだ。

「ヨハン、そちらの状況はどうだ?」

 目の前には、デヴァイン・ノヴァが乗っていた。エンプラスの残骸。
 龍の顔が迫ってくると、錯覚するほどの激しい刺突…そして上段からの振り下ろしの、攻撃である。

「敵は、粗方倒されただろう」

 そんな事を言っていると、ミハエル・グラハム達、そして、タチハロからである。
 内容はどれも事が、終わった事の報告だった。特にミハエル・ネーナは、リボンズに一泡吹かせたので、かなり喜んでいた。

「だ、そうだ。カティ、そちらはどうだ?」

「今は、スミルノフ夫妻と共に救助をしている。勝手ではあるが、そちらの自立ロボを使わせてもらっている」

「それぐらいは、いいさ。地上への連絡等は任せた」

「わかっている」


 カティとの通信が終わり、ヨハンが見据えているのは、刹那が戦っている場所。

 ――――――――――――


 ソレスタルビーイングは、刹那とリボンズが戦闘状況に入った事を察知し、ティエリアとライルを向かわせる。
 だが、リボンズ自身の能力と機体性能により。機体が半壊状態になってしまう。
 しかし、その行動は無駄ではない。リボンズのフィン・ファングはケルディムのビットにより、半分は撃墜。
 ティエリアは、それの援護と共に片足を奪った。

「君の、その力。オリジナルの太陽炉があればこそだ!」

 リボーンズガンダムのビームサーベル、ダブルオーライザーのGNソードⅢがぶつかり合う中。
 ダブルオーライザーの腹を蹴り飛ばし、ビームライフルを連射する。

「誰が!」

 互いに、射撃で敵の行動を制限していこうとする。

「そうさ…そうでなければ僕が作られた意義がない。存在する意味も!」

 その時、レーダーに反応が示される。接近してきたのは、ヨハンの乗る機体、リンドヴルムである。

「僕より下等な存在である、君に邪魔されるとわね!」

 幾度なく、交わされる剣戟。リボンズと言えども、二人を相手に攻勢に回れない。

「残念ながら、貴方より成長してしまったんでね!」

 ヨハンは、リボンズに向かい…ざまぁ見ろと言葉には出さずとも、そう聞こえるように言葉を吐く。

「この模造品が!」

 勿論、リボンズは激怒する。
 彼から見れば、トリニティの存在等。捨て駒同然だったのだ。
 しかし、彼らはこちらを欺き、尚且つ自分の計画を、完膚なきまでに破壊した人物。
 自分の遺伝子を使った、劣化コピーより自分がそれ以下等…彼は許せなかったのだ。

「違う!ヨハンは、貴様とは違う道を歩いただけだ!:

 刹那の言葉と共に、ダブルオーライザーによるGNソードⅢの攻撃に、リボーンズガンダムは半身のみになってしまう。
 シールドとライフルがなくなり、もはや大型ビームサーベルしかない。


「くぅう!…このぉ!」

 最後のあがきの様に、リボンズは二人の機体、何れかの太陽炉を奪おうをするが…。
 半壊した、機体が爆発した事によりサーベルは狙いを外し…、逆に二人の攻撃でダルマ以下になってしまった。

「ぐぅ…!くそぉおお!このぉ人間風情等にぃい!!」

 それが、リボンズの最後の言葉となった。


 三人の戦いの光は、遠い地球にも響き。未来は切り開かれたのである。


 ソレスタルビーイング。彼らは、オリジナルの太陽炉を失わずに済んだ。
 だが、パトロンや協力者がなくなった今、資金面の不足があり、組織は縮小せざるを得ないだろう。

 反乱軍は、これらの戦闘映像等を公式の記録として議会に提出。大国だった三大勢力の元トップ達は
 責任を追及され、これから裁判にかけられるそうだ。
 アロウズの事実上トップである、ホーマー・カタギリ司令も同様である。
 彼は、部下の免罪を願っていたが、事実を知り尚その悪行を行ったものには、情状酌量の余地無しとされた。

 これから、新しい連邦議会が発足する事になる。ヨハンの演説は、日夜ニュース等でも取り上げられ
 有名人となった。そんな彼は……。

 FFの組織のカップルと合同で、結婚式を行い。笑顔で、堂々とその姿を見せていた。 
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