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シスコンで吸血鬼で鬼ですが何か?

作者:大秀園斗
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最悪な日に黒猫を

 
前書き
主人公の容姿
基本的に皆さんの想像に任せます。
でも、髪や目の色くらいは
説明しておかないとね!

髪は黒で目は青色のイケメン君です。以上!!

じゃあ、本編どうぞ! 

 
「父さん、母さん」
 状況が飲み込めない。
 ザザザと、頭の中にノイズが響く、言葉が出ない涙も出ない。
 今の状況は分かっている。
 父さんと母さんは死んでいる。

 脈を測ったわけでも呼吸を聞いた訳でもない。
 でも、分かるずっと一緒に居たから、ずっとそばに居たから

 『死んでいる』

「嘘だ・・・」
 そんなわけない、これは現実だ。
 分かってる、自分でも恐ろしいことだが今の僕はすごく、冷静だ(ざんこく)
 僕は、親の死を前に状況を調べている。

 胸からは光の矢のようなものが刺さっている。
 これが、きっと致命傷だろう。
 父さんたちの実力は知らないけど仮にも純潔の吸血鬼と鬼だ。
 それが、こんなに恐らく一撃で倒されている。
 
 相手はきっと前、本で読んだ最上級堕天使か最上級天使だろう。

 これで、犯人は絞れた。絶対、絶対、見つけ出して・・・












「血を抜き取って《殺す(ころ)》」











 この日、初めて僕に『吸血鬼としての欲』と『鬼としての残忍性』が出た。
「父さん母さん、家に帰ろうか」
 僕は二人の死体を背負って家に帰った。


「とうしゃん・・かあしゃん・・・ウゥ・・」
 ズチャっと膝を付く
 この時、やっと僕は泣けた。





 僕は、父さんと母さんの墓を庭に作って家に帰った。
「ただ、いま」
 僕はか細いやっと出たような声で言った。
 僕が今、考えているのは父さん母さんのことをどう紗凪に伝えるかだ。
 ここは、やっぱり、嘘でもなんでもいいから紗凪を安心させなくちゃ。
「おにいかま!!おそい〜!」
 紗凪が顔を膨らませてブーと、する。
「ははは、ごめん紗凪」
「あれ、おとうしゃんとおかあしゃんは?」
 ・・・やっぱり、そこに気づくか。
 いや、僕もずっと黙っていられるなんて思ってないができることなら気づかれないままいたい。
 紗凪の笑顔を曇らせたくない。
「あぁ、父さんと母さんは・・・」

 分かってる。きっと、これは僕の自己満足だ。
 近い将来、今嘘をついたってきっと、後悔する。
 紗凪も僕もだ。

 そんなんだったら僕は・・・

「父さんと母さんは、もう帰って来ないよ」
 全てを話す。
「え?!ど、どうして!」|




「ころ、しゃれた?」
 僕は、全部話した。
 きっと、これが一番いい選択肢だ。
 弱い心だったらきっと精神が崩壊してしまうだろうけど、紗凪は強い。

 ゾクッ‼︎?
「だれが?」
「さ、な?」
 一瞬、物凄い悪寒がした。
 あぁ、きっと、これが吸血鬼や鬼の殺気(本能)だ。
 さっきまでの僕もこんなだったんだと思う。
「だれが、殺したの?」
 

 目は赤く、髪は逆立ち、体から蒸気のようなものが出ている。
 正直に言って怖い、恐怖を感じてしまうほどに濃密な殺気(本能)


 だけど、まだ弱い(幼い)
 きっと、あの時の僕はこんなもんじゃなかった。

「まて紗凪、これはお前が背負うことじゃない。お前の綺麗な手を汚すようなことじゃない」
「黙って、私がそいつを殺しに行く」
 あぁ、紗凪はお前は本当に綺麗だな。
 だから、そんな表情をさせたくない。
 悪に闇に染まった顔をさせたくない。
「黙るのは、貴様だ。」
「えっ?」
 僕は紗凪以上の殺気(本能)を紗凪にぶつけた。
 本当はこんなことしたくない。
 だけど、これしかない。
 僕は、父さんと母さん(鬼と吸血鬼)の子供だから紗凪を守る義務がある。
「紗凪、お前は今までいい。お前がこちらに染まる必要はない。お前には幸せで幸福である義務があるんだからーー」

 紗凪は殺気(本能)を引っ込め怯えたそして驚いたような表情でこちらを見ていた。

「ーー殺すのは僕だ。お前は僕に守られろ。」
「おにいかま・・・」
 そう言うと紗凪はバタッと、倒れた。

 紗凪、ごめんな。こんな兄さんで・・・










「・・・おにいかま!おにいかま!」
 紗凪?どうしたんだ・・・
「紗凪!?」
 ガバッとかけてある毛布から起き上がる。

 思い出した。昨日、あの後疲れて寝てしまったんだ。
「どうしたのおにいかま?」
 紗凪・・・目が腫れている。きっと、起きてから昨日のことを思い出して泣いていたんだろう。
 僕は、紗凪になんと声をかけようかと悩んでいる。
 下手な慰めはまた昨日のようになってしまうかもしれない。
 だったら・・・









「いや、紗凪・・・これからは、僕が紗凪を守ってやるからな」
 紗凪には僕の本心を話す。









 紗凪は少し驚き、そしてすぐに満面の笑みで
「ありがとう!!おねがいします!!」
 と、言った。

 あぁ、必ず守ってやる。たとえ、死んだとしても








 父さん母さんが死んで2年の時が経った。
 さすがの紗凪もおにいかまとは言わなくなった。
 嬉しいような少し悲しいような。

 因みに僕は、今父さんの漫画家業を継いでいる。
 買い物はネット通販で済ませている。
 僕はあまり気にしていないが漫画は結構売れてるらしい。

 一応、僕と紗凪の戸籍はあったので学校には通っている。
 成績も全国トップをキープしている。
 昔、父さんに言われたのだ『男ならトップを取れ!』と、だから僕はできるだけトップを取っている。

 そして今、僕は久々に学校以外で外に出ている。
 理由は昨日の夜、紗凪とテレビの猫特集を見ていたら紗凪が猫を飼いたいって







 顔をしていた。

 ん?幾ら何でも気にしすぎ?
 いや、僕には分かる。分かるんですよ!
 紗凪は今、猫を飼いたがっている。
 だから、ペットショップに向かっている。
 生き物は本体を見ないと通販で買うものじゃない!

「猫かぁ、どんなのがいいかな?」

 に、にゃー・・・

 ん?今、何か聞こえたような?
 とりあえず何か聞こえたところに向かう。

 あ、そこにいたのは猫だった。
「なんだろう、運命的なものを感じる」
 なぜだか、口や腹から血を流している。
「なんだろう、あの時に似ている」
 あの時、つまり父さんたちの時だ。
「なんだろう、助けなきゃいけない気がする」



 あぁ、そうかこの子はなんだかあの時の紗凪に似ている。
 猫と紗凪がなぜか重なって見えた。
 オーラ的なものが似ていた。
 あの時、殺気(本能)を発動した紗凪に似ている。
 いや、あの時の紗凪より、絶望した。
 そんな、殺気(本能)だ。
「つれて、帰ろう」
 
 今、この子を連れて帰らないといけない気がする。
 そうしないと、後悔する気がする。

 そう、気がするだけだけど僕の本能がそう言っているんだ。
 それに、紗凪も猫を飼いたがってたし丁度いい。

 僕は黒猫の傷を妖術で治し、抱えて家に帰った。





 因みに、帰ったら紗凪が飛び上がって可愛い!と、言いながら喜び回った。
 それだけで、この子を連れてきたのが正解だと思った。あ、僕も撫でたい! 
 

 
後書き
紗凪の容姿は!
金髪!セミロング!
青目!兄さんとお揃い!
ロリッ子!白音より少し大きい!

YESロリータ、NOタッチ!兄さん以外!!

じゃあ、また明日!ばいに〜 
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