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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦艦ナデシコ
  1446話

 プールで我慢の時間を過ごし、シェリルの緊張を解しながら――元々緊張はしていなかったように見えたが――時間を潰し、最終リハーサルも終了し……そして今、俺はライブ会場の裾にいた。
 既にライブ会場の客席には大勢の客が入っており、本当にこの大きな会場がパンクする寸前まで客を収容している。
 この人数が集まっているだけに、トイレとか救護室とか色々と問題も起きたのだが、それも何とかフィリオや量産型Wの力によって解決してる。
 ちなみに自販機も当然置いてあるのだが、その自販機に関してはネルガル提供だ。
 エリナの話によると、ちょっと洒落にならない儲けが予想されているらしい。
 ともあれ、そんな艱難辛苦――とは言わないが――を乗り越え、現在客席も含めてライブ会場は闇に包まれ、いつライブが始まるのかと観客達が待っている。
 ライブ会場の裾には、俺以外に今回のライブの関係者が全員集まっていた。
 ランカ、ラクス、ミーアの3人に向かい、ライブ衣装を身につけたシェリルが話をしている。
 ……まぁ、ライブ衣装と言ってもマクロス世界で使われている技術で、着ている服に直接衣装の映像を映すといった感じなのだが。
 だが、それだけに身体にピッチリと張り付いている衣装は、シェリルの豊満な胸元を強調し、腰は細く……といった具合で、見ている者の顔が赤くなる。
 マブラヴ世界の戦術機のパイロットスーツみたいな感じ。
 それだけに、アルト、キラ、アスランは顔を真っ赤にしている。
 いや、それどころかオズマやルナマリア、メイリン、カガリといった者達までもが顔を赤くしていた。
 もっとも、顔を赤くしている原因はシェリルだけではなく、ランカ、ラクス、ミーアといった今回のライブに参加する者全員が同じような服を身に纏っているからだろうが。
 ……こうして見ると、胸の大きさはシェリル、ミーア、ラクスと来て、大きく離されてランカといったところか。

「ちょっとアクセル。今どこを見て、何を考えたのかしら?」

 視線がその場にいた者達の胸元を通り過ぎたのを理解したのか、シェリルが不満そうに俺へと告げてくる。

「いや、別に疚しい事は考えてないぞ。それより、もう少しで開始だけど……準備の方はいいのか?」
「あら、当然でしょう? あたしがライブを前にして気を緩めるような事をすると思う? あたしはシェリル、シェリル・ノームなのよ?」

 いつもの決め台詞を口にし、ストロベリーブロンドを掻き上げながら強気の笑みを浮かべるシェリル。
 その言葉通り、自信満々といった様子だ。
 それは他の面子も同様だった。
 ……ラクスはともかく、ランカも元気一杯なのは……まぁ、マクロス世界でナンバーワンアイドルとして活動してきたのだから、おかしくはないのだろう。
 ただ、どうしても俺の中だとランカ=小動物というイメージがあるんだよな。
 そして意外な事に、恐らくこういう大舞台は初だろうミーアまでもが緊張した様子は見せていない。寧ろ嬉しそうにすらしている。
 意外と肝が太いんだな。

「皆さん、そろそろです。シェリルさん、準備の方はいいですか?」

 エルモの言葉に、今まで何だかんだと緩んでいた空気が緊張で引き締まる。

「アクセル、あたしの舞台なんだからしっかりと見てなさい? いいわね?」

 真剣な表情を向けてくるシェリルに、当然とばかりに俺は頷きを返す。

「じゃあ、行ってくるわ」

 そう告げると、俺に顔を近づけてくる。
 それを受け止め、俺とシェリルの唇が重なり、数秒だけだが舌が絡み合う。
 そして離れると、シェリルは満面の笑みを浮かべて舞台へと向かって行った。
 舞台の上に上がった瞬間、シェリルの着ていた服がステージ衣装へと変化する。

「皆、よく来てくれたわね! まずは最初の曲よ! 聞いてちょうだい!」

 その言葉と共にアップテンポの激しい音楽が掛かり、ステージのバックにある超大型映像スクリーンにシェリルの姿が映し出される。
 うん、これは凄いな。シェリルの姿をしっかりと見る事が出来る。
 かなり精密な解像度で、シェリルの隅々までをしっかりと見る事が出来るのは、幸福なような、それでいて少し不満なような……
 ともあれ、激しいダンスをしながら歌うシェリルに、当然ライブ会場も一瞬にして盛り上がっていく。

「凄い……一瞬でお客さんを自分の歌の中に取り込んだ……やっぱり、シェリルさんって……」

 ライブ会場を見ているランカが、呆然と呟く声が聞こえてくる。
 自信をなくしているかのような、そんなランカに、エルモが首を横に振って口を開く。

「確かにシェリルさんは一瞬にして舞台を自分の場にするだけの力を持っています。それはランカさんにはない力でしょう。ですが、逆にシェリルさんにはなくて、ランカさんだけにあるものもあるんですよ」

 それを聞いて、何となく納得する。
 俺は歌には全く詳しくないのだが、それでもシェリルとランカの歌の違いというのは何となく分かる。
 今風……何を持って今風というのかはちょっと定義が曖昧だが、シェリルの歌はそんな今風の歌だ。
 それに対し、ランカの歌は一昔前の歌であると言える。
 勿論今風が優れていて一昔前の歌が劣っているという訳ではない。
 事実、ネギま世界とかでは未だにレコードの現物を持って昔の歌を聞いている者もいるし、レコードが完全に消滅している世界であっても、昔の歌を好んで聞く者も少なくないのだから。

「そうですわね。歌は人それぞれですもの。私の歌はどちらかと言えばランカさんよりですし、ミーアさんの歌はシェリルさんよりですわよね?」

 笑みと共にそう告げてくるラクスの言葉に、ランカは自信を取り戻したかのような笑みを浮かべる。

「そうですよね。歌は人それですよね」
「ええ。ミーアさんもそう思いますよね?」
「はい、勿論です。私も歌はそれぞれの個性だと思います」

 ラクスの声にそっくりという色物的な扱いを受けてきたミーアだけに、その言葉には真剣な思いが篭もっていた。
 ……ミーアも、原作からは大きく離れた性格になってるよな。
 デュランダルが関与していないというのもそうだろうが、やっぱりラクスがプラントに所属したままだったってのが大きいんだろう。

「ラクス……」

 そして当然のようにラクスに惚れているキラは、今のやり取りを見て感動したように呟く。
 チョロインならぬチョロ主だな、おい。
 キラにそんな感想を抱きつつ、視線をライブ会場の方へと戻す。
 そこでは、先程とは違う軍服風の衣装を着たシェリルが歌を歌い続けている。
 観客達の視線が真っ直ぐにシェリルに向かっているのが分かるが、その視線を自分の力に変えているかのような……そんな歌いっぷりだ。
 観客達のほぼ全てを魅了しているシェリルは、控えめに言ってもこの上なく魅力的だった。
 ……うん、こういうのを見ると、シェリルのファンが俺を妬み、憎んでいるのも納得出来てしまうよな。
 こんないい女を独り占めにしているどころか、他に何人も恋人がいるんだから。
 それにしても、今のシェリルは神懸かっていると表現しても相応しい程に輝いて見える。
 そう感じているのは俺だけではないのだろう。キラやアルト、オズマ、ルナマリア、メイリンといった護衛の者達が……それ以外にもカガリやアスランも今のシェリルには目を奪われている。

「さ、そろそろランカさんの出番ですよ。準備はいいですか?」

 そんな中で平然としているエルモは、さすがにこの世界に長いだけの事はある。

「はっ、はい! 大丈夫です!」

 ランカもシェリルに見惚れていたのか、そんなエルモの言葉で我に返る。
 まぁ、ランカにとってシェリルというのは憧れの存在だったからな。
 今も十分に憧れの存在と言えるようだが。

「ランカ、頑張れよ。ここで見てるからな」
「アルト君……うん、頑張る!」

 アルトの言葉に笑みを浮かべ、一瞬躊躇うような表情を浮かべたランカだったが、俺の方を一瞬だけ見るとアルトの頬に軽くキスをして舞台へと向かって走って行く。
 オズマが睨み殺すかのような表情でアルトを睨んでいるが……シスコンは相変わらず、か。
 ラクスはキラと唇を合わせるだけのキスをすると、照れくさそうに笑って舞台へと向かう。
 ……こうなると少し残念なのはミーアか。
 歌手それぞれ恋人が護衛としてついているのに、ミーアだけは護衛はルナマリアとメイリンだ。
 プラントにミーアの恋人がいるのかどうかは分からないが、それでも今こうしてここにいないのでは、どうしようもない。

「ええっと……」

 シェリル、ランカ、ラクス……というのを見てきただけに、ミーアが自分もやらないといけないと思ったのだろう。ホーク姉妹へと視線を向ける。
 だが、当然のように返ってきたのは激しく首を横に振るという行為。
 まぁ、普通なら女同士でキスとか、お遊びとか親愛の情とかでやるのならともかく、本格的にはやらないか。……まぁ、ホワイトスターにある俺の寝室は例外だけど。

「じゃあ、取りあえず……」

 そう言ってルナマリアの方へと近づいていったミーアは、緊張して身構えているルナマリアに手を伸ばす。

「へ?」
「さすがにキスはちょっと駄目ですけど、握手くらいならいいでしょう?」
「はぁ、まぁ、それは……」

 緊張が一気に解けたのか、ルナマリアはミーアに促されるようにして手を伸ばし、握手をする。
 続けてメイリンも握手をすると、ミーアは笑みを浮かべて口を開く。

「私の護衛が貴方達2人で良かったわ」

 そう告げ、ミーアも舞台へと向かう。

「来たわね。皆、この3人が今日、あたしと一緒にこのライブを盛り上げてくれる歌手よ。当然知ってる人も多いでしょうけど、3人……いえ、あたしも入れると4人全員はこの世界とは違う世界の人間。そんなあたし達が、今日ここで歌えるのは凄く嬉しいわ」

 そう告げ、ランカ、ラクス、ミーアをそれぞれ紹介していく。
 勿論出身世界についても説明しており、その度に観客達が驚きの声を上げていた。
 ……違う世界出身だと分かっていても、やっぱりこうして直接見ると色々と違うって事なんだろうな。

「何だかんだと、上手くいきそうでよかったな」

 呟いたのはアルト。
 オズマも今は睨み付けるのを止めたのか、そんなアルトの言葉に頷いていた。

「そうだな。実際、色々と邪魔をしようとした奴等は多かったんだが、それでも何とかなったのは助かった」

 量産型Wの能力があってこその成果ではあるが、そういう意味では大きな意味を持っていたといえる。
 ホテルの前で俺が見た男は結局あれ以降出てこなかったが……
 フィリオとかはそういうのに全く関係なくライブの準備に奔走してたけど。
 今も嬉々としてライブの演出に手を出しているんだろう。
 それこそ、あの衣装を変えたり舞台の上の光景を宇宙空間にしたりといった機器の操作をしているのがフィリオでも、俺は驚かない。
 寧ろ、やっぱりかと納得すらするだろう。
 視線の先では、今回のライブに参加する4人の歌手が一斉に歌い出す。
 この曲も4人で作ったオリジナルだって話だし、シェリル達がどんなにこのライブに力を入れているのかが分かるというものだ。
 ゲートを使った通信機があればこそ、他の世界ともリアルタイムで通信出来るんだよな。
 その結果が出た形だ。
 シェリルやミーアの持ち味のアップテンポの激しい曲と、ランカやラクスの一昔前の曲、それぞれ混じり合っているこの歌は、どことなく違う感じがする。

「はあ……」

 少し離れた場所にいたカガリから感心したような声が漏れる。
 自分の口からそんな声が出ているというのにも気が付いていないのだろう。口を開けて、ただひたすら舞台の上の4人に視線を向けている。
 いや、それはカガリだけではない。この場にいる殆どの者が舞台の上へと視線を向けていた。

「凄い、な」
「うん」

 アスランの言葉にキラが頷く。
 そして……4人揃っての歌が終わると、次にランカの歌になる。
 他の3人がこっちに戻ってくるのを待つ。
 勿論戻ってきたからといって、先程のようにイチャついたりは出来ない。
 この短い時間であっても、全員が相応に体力を消耗しているのだから。
 今は少しでも水分を補給する為に、用意してあったドリンクを口にする。
 そんな中でも、当然のようにシェリルは体力を消耗しているが、ラクスやミーアと比べてもまだ余裕がある。
 最初に数曲歌っていたにも関わらず、だ。
 この辺の体力はやっぱりエヴァによる訓練が大きな意味を持っているんだろうな。
 ラクスやミーアも運動はしてるんだろうが、それでもシェリルがしている訓練には遠く及ばない。
 いやまぁ、魔法球を使えるシェリルと比べるのが間違っているんだろうが。
 この後も4人がそれぞれ交代しながら歌を歌っていき……最終的には、このライブはアンコールの声が止まらない程に大成功を収めることになる。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:505
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1208 
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