魔法少女リリカルなのはStrikerS~時を操る精霊龍を持つ青年の物語~
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第3話:異世界での初デュエマ!ルミナイズ!天獄の精霊龍!
前書き
今回はタイトル通り、異世界での光太の初デュエマと光太のキーカードが登場します。
ただし、話の関係上、決着は次回にしてます。
それでは第3話どうぞ!
「ここ、どこですか?」
「……えっ?」
目の前にいる巨大な白い龍、《赤薔薇の精霊龍 ジェネラローズ》を前に、光太はいつも間にか白い服に左手に杖のようなものを持った茶髪のツインテールの女性が光太に声を掛けた。
「あのー、ここ、どこですか?言葉通じますか~?」
「………」
自分の言葉が通じないのか、女性は再度、光太に声を掛けた。
掛けられた光太は何と言うべきか、考えていた。
―――そして、
「何でアンタ、ここにいんの!?」
思ったことを口に出し、驚いてしまった。
「ふぇ!?え、え~と…」
光太のその言葉に女性は右手の人指し指を顎に乗せて考え始める。
「急に光が出てきて、気付いたら、ここにいたの」
「………」
彼女の至って簡単で分かりやすい説明に光太は固まった。
それを見た女性は手で光太の顔をフリフリしたり、声を掛けるも全く反応がなかった。
「あのー」
「……と、とりあえず、あそこを見て下さい」
光太は左手の人指し指をジェネラローズに指した。
それを見た女性はジェネラローズを見る。
「っ、アイツは…!?」
瞬間、彼女は左手に持っていた杖をジェネラローズに向けた。
「待てよ」
「っ、何のまね?」
だが、それを光太が左手で彼女の杖を抑え、それを見た女性は光太に問い掛けた。
「落ち着け。今のアイツは俺達には気付いているが、襲う気はない。少なくとも、ここにいる間はな」
「どう言うこと…?」
光太の言っていることが分からず、女性は再度光太に問い掛けた。
「まぁ、簡単に説明すると、アイツを倒せるのは俺だけだ。だから、絶対に手を出すなよ…!」
「っ、分かった…」
圧力に近い光太の言葉に女性は後ずさり、それを見た光太は彼女の前に立った。
(って、何で私、あの人に任せてるの!?)
自身が下がったことに女性は内心後悔した。
「さてと、待たせて悪かったな」
そんなことを知らず、光太は目の前にいるジェネラローズに謝った。
「何、心配すんな。すぐにお前の目を覚まさせてやる…!」
ジェネラローズの返事を聞かず、光太はそう言い、右腰にある黄色のデッキケースに手を置いた。
―――そして、
「集まれ!光の騎士と精霊の龍達よ!ルミナイズ!天獄の精霊龍!」
光太は叫び、それと同時にデッキケースから5枚のカードが展開され、光太の周囲に壁のようなものが5つ展開された。
「デュエマ・スタート!」
今ここに、命懸けの戦いが始まった。
「先攻は俺からだ!マナをチャージ!ターンエンド!」
光太からジェネラローズのターンに移り、ジェネラローズは山札からカードを1枚引き、手札から1枚、マナに貯めて、ターンを終えた。
「俺のターン!ドロー!マナをチャージ!2マナで《制御の翼 オリオティス》を召喚っ!」
すると、光太の前にカード状態の《制御の翼 オリオティス》が現れた。
「ターンエンド!」
再びジェネラローズのターンに移り、ジェネラローズは前のターン同様、マナを貯めてターンを終えた。
(2ターン続けてマナチャージ?手札が悪いのか?それとも《オリオティス》が効いているのか?)
ジェネラローズが仕掛けてこないことに光太は疑問に思い、山札から1枚引き、手札から1枚、マナに貯めた。
「呪文、《エンジェル・フェザー》っ!その能力で山札の上から3枚見て、その中にある、光のコマンドと光の呪文をそれぞれ1枚選んで手札に加えられる!」
山札の上から捲られたのは《ジャスティス・プラン》、《聖歌の翼 アンドロム》、《音感の精霊龍 エメラルーダ》の3枚。
「ビンゴ!俺は《ジャスティス・プラン》と《音感の精霊龍 エメラルーダ》を手札に!残りは山札の一番下に!ターンエンド!」
これで、光太の手札は4枚。対するジェネラローズの手札は5枚。手札の差は1枚だが、《エンジェル・フェザー》のお陰で、不足していた手札が一気に2枚増えた。
続いてジェネラローズのターンに移り、ジェネラローズは手札から1枚、マナに貯めて、3枚にし、その3枚をタップ。
「……俺は《信頼の玉 ララァ》を召喚」
ここにきてようやく、ジェネラローズは喋りだし、光のコマンドと光のドラゴンのコストをそれぞれ1軽減してくれるパワー2000のジャスティス・オーブ、《信頼の玉 ララァ》をバトルゾーンに召喚した。
「…ターンエンド」
「俺のターン!ドロー!マナをチャージ!」
手慣れた手付きで、光太は素早く、マナを貯めて、4枚にし、その4枚を全てタップ。
「呪文、《ジャスティス・プラン》っ!その能力で山札の上から3枚見て、その中からエンジェル・コマンドとジャスティス・ウイングを全て手札に加えられる!」
捲られたのは《龍覇 セイントローズ》、《奇跡の精霊 ミルザム》、《DNA・スパーク》の3枚。
「良しっ!《龍覇 セイントローズ》と《奇跡の精霊 ミルザム》を手札に!残りを山札の一番下に!ターンエンド!」
これで、光太は更に手札が増え、ハンドアドバンテージではジェネラローズよりも勝った。
「…ドロー、マナをチャージ。…2マナで《制御の翼 オリオティス》を召喚。更に残った2マナで《純白の翼 キグナシオン》を召喚…!」
対するジェネラローズは光太と同じ《オリオティス》と相手ターンに破壊されると自分のシールドがS・トリガーになる光のブロッカー《純白の翼 キグナシオン》の2体をそれぞれコストを払ってバトルゾーンに召喚した。
「…ターンエンド」
(このタイミングで《オリオティス》?…普通に考えて、俺に対する妨害か?それに《キグナシオン》って面倒なやつが現れたな…)
クリーチャーを2体召喚したジェネラローズはターンを終え、光太のターンに移り、ドローするも、光太はジェネラローズが出した《オリオティス》と《キグナシオン》を見てどうするか、考えていた。
―――だが、
「タイミングが悪かったな!呪文、《スーパー・エターナル・スパーク》っ!」
光太はバトルゾーンにあるコスト6以下の進化ではないカードを1枚、シールドに送るコスト5の光の呪文、《スーパー・エターナル・スパーク》を発動した。
「その能力でお前の《オリオティス》をシールドに!」
光太が選んだのはジェネラローズの《オリオティス》をシールドに送った。
「ターンエンド!」
「…ドロー、マナをチャージ。呪文、《スーパー・エターナル・スパーク》。貴様の《オリオティス》をシールドに」
「っ!?」
ジェネラローズのクリーチャーを減らした光太だが、ジェネラローズも光太と同じ《スーパー・エターナル・スパーク》を発動し、光太の《オリオティス》をシールドに送った。
「これで貴様を守るものがいなくなった」
(っ、来るか!?)
クリーチャーを減らされた光太はジェネラローズが仕掛けてくると、予想した。
「《ララァ》でシールドを攻撃…!」
「っ!?」
やはり…と言うべきか、ジェネラローズは《ララァ》をタップし、光太のシールドに攻撃した。
「…トリガーはない」
「……それなら、俺はこれでターンエンド」
S・トリガーがないことをジェネラローズに伝え、それを聞いたジェネラローズはターンを終えた。
「っ!?」
その時、突然、光太の体に電流みたいな痛みが流れ、その反動で光太は地面に膝をつき、少し倒れそうになるもすぐに持ち直した。
「っ、大丈夫ですか!?」
「来るな!」
それを近くで見ていた女性は光太に近付こうとするも、光太は手を出して女性に叫んだ。
「良いか?今はデュエル中……戦闘中なんだ!」
「っ!?」
光太の説明に女性は後ずさるも、すぐに気持ちを切り替えた。
「アンタが近付くと、強制的に俺達の負けになる!それと同時にアイツがまた町に暴れてしまう恐れがあるっ…!」
「…そ、そんな!?」
光太の説明に女性は驚き、それを見た光太は自分の手札と場とジェネラローズの場を見て考えた。
(さっきの攻撃で準備は整った。後はあのカードさえ引ければ…)
そこまで考えると、光太は一度女性に目を向ける。
「……あのさ、さっきはあんなことを言ったけど、本当にあの町を守りたいんなら、俺を信じてくれないか?」
「えっ?」
光太の説明に女性は驚いてしまった。
「アンタが俺を信じてくれたら、俺はその信頼に答える…!」
「本当…?」
「本当だ!約束する!」
「……分かった。その代わり、この戦いが終わったら、お話、してくれる?」
「……分かった」
その言葉を最後に光太は山札からカードを1枚引いた。
「っ、どうやら勝利の女神は俺達に微笑んだみたいだ…!」
「っ!?まさか…!?」
「ん?」
光太のその言葉にジェネラローズは驚き、女性は何のことなのか、わからなかった。
ジェネラローズの驚きを見て、光太はニヤリと笑みを溢し、手札から1枚、マナに貯めて6枚にした。
―――そして、
「呪文、《ヘブンズ・ゲート》っ!」
手札から1枚、天国の門―――《ヘブンズ・ゲート》を唱えた。
後書き
はい。今回はここまで。
何と!?光太のキーカードは《ヘブンズ・ゲート》!?
対戦を見る限り、光の単色デッキのようだが、はたして…?
次回は光太の切り札とミラダンテが大活躍します!(予定)
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