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『零と先輩』

作者:零那
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『生活』



また女の集団。
うっとい。
媚びたくない。
年下が殆ど。
『古株が偉い』のは何処の施設も同じ。
決められた生活。

前の施設と違って大きな檻の中。
自由は一切無い。
外部とは一切遮断。

児相で自分が決めた約束事がヒトツだけ在る。
無関係な他人を巻き込む『脱走』だけは二度とせん。
意地でも。
それだけは守る。
...最初っから逃げ出そうとしたけど...。

式が終わり、寮に行き、昼御飯。
いきなり大嫌いな豆御飯。
緑まみれ...恐怖!!!
てか、全体的に量が異常。
此、軽く3人前はある。

入所後、初の御飯は残して良いらしい。
殆ど食べんかった。
毎食、此の量。
夜は、プラス御菓子と飲み物。
果物も異常なデカさだったり量だったり。

いきなり拷問。
零にとって此の量は拷問。

この日、昼からはソフトテニス。
男は野球。
着替えを渡された。
髪は、ふたつくくり。
化粧やか以ての外。
眉毛無しの零は人相悪いと言われ、カナリ濃く黒く描かれた。
無い方がマシ。

服...コスプレの域。
真っ白のスコート。
ブルマ。
ブラは白かベージュ。
ブラの上にはタンクトップ。
ごっつ恥ずい。
元々ガリガリ。
色白で小柄。
童顔やし。

中学生に『違和感なし』って言われてムカついた。
負けん気だけは異常に強い。

でも此処で大人に逆らうなら体力勝負ってのが解った。
男職員皆ガタイええし、捕まったら絶対に逃げれん。

見返したい。
汚い大人に。
腐った社会に。

どうせ此処の職員も綺麗事しか言わん奴ばっかやろ。
義務的で、本心で向き合う気無いわ。


 
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