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魔法少女リリカルなのはStrikerS~時を操る精霊龍を持つ青年の物語~

作者:ガタック
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第1話:光太、異世界へ行く!

 
前書き
 何となく、デュエマとリリカルなのはのクロスオーバーを書きたくなりました。
 それでは第1話どうぞ! 

 



 とある部屋。

(何となく買ってしまったが、まぁ、良いか)

 青年『赤羽(あかばね) 光太(こうた)』は机の上に置いてある、二つの袋のようなものを眺めていた。

 それは大人気TCG(トレーディングカードゲーム)、『デュエルマスターズ』、縮めて『デュエマ』。
 そのカードのエキスパンションを近くのカードショップで二つ買ったのだ。

 そして、光太はついにそのエキスパンションの一つを開封した。
 尚、エキスパンションの中にはランダムで5枚入っている。

 光太は1枚1枚、丁寧にカードを確認した。

「…やっぱ、そう簡単に当たるもんじゃないな」

 確認したカードを見て、光太は少し残念そうに呟き、気にせず、もう一つのエキスパンションを開封した。

(ほんとは、こんなことをしてる暇はないんだが…)

 そんなことを考えながら、光太は1枚ずつ、カードを確認した。

「…っ!?」

 すると、最後のカードを見て、光太は驚いてしまった。
 何故なら、そのカードは他のカードと違い黄色の枠に囲まれたカード―――光のレジェンドカード、《時の革命 ミラダンテ》だった。

「まさか、レジェンドカードを当てるとはな…。しかも、《ミラダンテ》…」

 それを見た光太は小さく呟いた。

「……試しに入れてみるか」

 少し考えた後、光太は《時の革命 ミラダンテ》を自分のデッキに入れてみることにした。

 ―――だが、

「ん?」

 デッキを取り出した途端、突然、先程当てた《ミラダンテ》から何やら光を放っていた。

 それを見た光太は不思議に思い、デッキを持ちながら《ミラダンテ》を掴んだ。

「ん?何だ?」

 ―――その時、

「…っ!?何だ!?」

 光は更に広がり、それを見た光太は驚き目を瞑った。





「…う…ぅ……」

 目を覚ました光太はゆっくり体を起こした。

「…ここは?」

 目がある程度馴染み、光太は立ち上がり、周囲を見渡した。

「……日本…じゃないよな?」

 光太はフッとそう呟いた。

「見た限り、何処かの公園だな」

 周囲を見渡した光太はそう思い、ここにいてもどうしようもないので、とりあえず立ち上がり、移動した。





(…しまった)

 ある程度移動した光太はフッと腹が減ったことに気づき、何処かの店で何か食べようと思い、ファーストフード店らしき店に行き、そこで注文をしようとした。

 ―――だが、そこで問題が発生した。

(俺としたことが、この国での金を持ってなかった)

 そう。光太は日本の金しか持っておらず、この国での金を持っていなかった。そもそも、あの公園で金を持っていないことに気付くべきだった。

「お客さん、お金?」
「………」

 店員の問い掛けに光太は答えない。否、答えたくなかった。幸いにも、この店では注文してから金を払う正式になっているが、もし、注文して食事をした後になったら、大変なことになっていた。

(どうする?今ならまだ断れる。が、他の店に行くにしても金がなっちゃ、飯を食うどころか、宿泊する家にも行けねぇじゃねぇか!って、そうじゃねぇ!)

 心の中で一人漫才するも、何も解決しないことに光太は気付き、突っ込みを入れる。

「お客さん、もしかして、お金ないの?」
「………」

 店員の掛け声……もとい、第二の質問に光太は現実に戻り、仕方なく、光太は注文した物を全て断ろうとした。

 ―――その時、

「あのー」

「ん?」

「良かったら、私が払いましょうか?」

「……えっ?」

 天使が舞い降りた。





「ご迷惑を掛けてすみません…」

 あの後、光太は目の前にいるショートカットで茶髪の女性に自分の分も含め、光太の分も払ってもらったのだ。

「いえ、そんなに謝らないで下さい。私もたまたまこの店で食事をしようとしていたので…」
「いや、見ず知らずの女性に金を払わすなんて、男として一生の恥です。それに一緒に食事をしようだなんて、何と言うか…ご迷惑を掛けて本当にすみません」

 女性は気にしないでいるが、光太は逆に女性に金を払わすなど、男として一生の恥だと、思っていた。
 しかも、それが〝見ず知らずの女性〟に、だ。





「成る程。この《時の革命 ミラダンテ》って言うカードで光太君はこの町に飛ばされた、と」
「はい。信じてもらえないと思いますが、その通りです。はやてさん」

 数分後。ある程度落ち着いた光太は女性こと、『八神(やがみ) はやて』に自分の腰にいつも間にか、アニメのような黄色のデュエマのデッキケースが着いていたことに指摘されて、光太はそのデッキケースの中を開けると、その中にはいつも自分が使っているデッキと《ミラダンテ》が入っていることに驚き、それを見た光太は思い切って、はやてに自分のこれまでの経緯を話した。

 ぶっちゃけ、こんなアニメみたいな話、誰が信じるか、と光太は内心そう思った。

「信じるよ」
「えっ?」
「光太君の話、私は信じるよ」
「…はやてさん」

 はやての意外な言葉に光太は驚いてしまった。

「それに、私の仕事上、こう言う話は慣れてるんよ」
「えっ!?本当ですか!?はやてさん!」
「う、うん。本当やで…」

 突然、勢いよく顔の近くまで近付いてきた光太にはやては若手引いていた。
 それに気付いた光太は頬を赤くして、はやてから顔を放した。

「それで、はやてさんの仕事ってどんな仕事何ですか?」

 水を少し飲んで光太ははやてに問い掛けた。

「『時空管理局』って言う仕事なんよ」
「時空管理局?何だ、そのアニメに出てくる組織みたいな名前は?」
「酷い言われようやな。まぁ実際、組織と言えば、組織なんだけどね」
「えっ?」

 冗談で言ったつもりがまさか本当に組織だったことに光太は驚いてしまった。

「それは置いといて。光太君の反応を見る限り、どうやら君は『異世界渡航者』みたないやな」
「異世界渡航者って、まさかだと思うが、ここは別の世界です、なんて言わねぇよな?」
「そのまさかや」
「マジかよ」

 はやての反応を見て光太はまたも自分が考えていたことが適中したことに後悔した。

「一様確認やけど、光太君は地球出身?」
「その質問からして、ここは地球じゃないんですね」

 はやての問い掛けに光太は何となく、そう思った。

「その通り。ここは『ミッドチルダ』って言う、地球とは違う世界なんよ」
「成る程な。こちらも質問良いですか?」
「どうぞ」
「先程の話からして、はやてさんも地球出身?」
「そうやな。ただ、少なくとも、私の地球にはこんなカードはないよ。恐らく、君は違う世界の地球から来たみたいやし…」
「そうみたいですね」

 はやての言葉に光太は肯定し、腰にあるデッキケースの隣にもう一つ、デッキケースがあることに気付き、その中を開けて、カードの束を取り出した。

「ん?」
「どないしたん?」

 突然、光太は何か疑問を感じ、それを見たはやては光太に問い掛けた。

「いや、何でもない。ただ、見覚えのないカードが幾つかあっただけだからよ」

 はやての問い掛けに光太はそう答え、残っている食事を食べて、素早く水を飲み干した。

「あっ、これ」
「おっ、サンキュー」

 それを見たはやては《ミラダンテ》を光太に手渡した。
 手渡された光太は《ミラダンテ》をデッキに入れた。

「これからどうするん?」
「そうだな。当てもないし、暫くは野宿だな」

 はやての問い掛けに光太はそう答えた。

「それで生きていけるん?」
「正直、不安でしかないが、これ以上はやてさんに迷惑掛けたくないし…」
「ちょっと…」
「飯、奢ってくれてありがとうよ。いつになるかわかんねぇが、次に会う時は今日の分の金を返す」

 光太はそう言ってはやての返事を聞かず、強引に店を出た。

 ―――その時、

「っ!?何だ!?」

 事件は起きた。


 
 

 
後書き
 はい。今回はここまで。

 見ての通り、主人公は光使いです。

 誤字脱字、ご意見、ご感想、表現のミス等よろしくお願いします。 
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