ドリトル先生の名監督
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第一幕その四
そしてです、先生にこう尋ねたのでした。
「どういうことなの、それって」
「お相撲をする人、つまり力士さんが食べるものは」
「それはなの」
「全部ちゃんこなんだよ」
「あのお鍋だけじゃなくて」
「そう、力士さんが食べるものはね」
先生はお茶を飲みつつサラにお話します。
「全てちゃんこと呼ぶんだ」
「そうなのね」
「だからあのお鍋もね」
「ちゃんこなのね」
「あれは力士さんの身体を大きくする為のお鍋なんだ」
言うまでもなく力士さんは物凄く大きな身体をしています、その身体を作る為のお鍋だというのです。栄養をたっぷりと摂って。
「その時で入っている具は違うんだ」
「そうなの」
「作る人によってもね」
「じゃあお魚が入っていたり」
「お肉の場合もあるし」
「お野菜もなのね」
「うん、そのお鍋それぞれだよ」
こうサラにお話します。
「まさにね」
「違うのね」
「そうなんだよ」
「そのことがわかったわ」
「鶏肉や河豚のものもあるしね」
「あら、河豚もなの」
「うん、そうしたちゃんこ鍋もあるよ」
実際にというのです。
「これがまた美味しいんだ」
「河豚は美味しいわね」
「そう、あのお魚は美味しいよ」
「あんな美味しいお魚はね」
それこそとです、サラも河豚について言います。
「そうそうないわ」
「イギリスにはないね」
「全然ないわ」
それこそという返事です。
「鱈とか鮭はあってもね」
「河豚はないわね」
「河豚は毒があるけれど」
「だからちゃんと調理出来る免許が必要になっているんだ」
「それを持っていないと調理出来ないのよね」
「お店は開けないよ」
そして河豚の調理師にはなれません。
「河豚についてはね」
「そこは厳しいのね」
「毒があるのは確かだからね」
「そうよね、けれど」
「そう、美味しいね」
先生も河豚についてはこう言います。
「白身でね」
「そうね」
「その河豚もちゃんこになるんだ」
「そうなのね」
「そう、何でもね」
「力士さんが食べるものはちゃんこで」
「ちゃんこ鍋になるんだ」
お鍋ならというのです。
「何でもね」
「そう、あとね」
「あと?」
「河豚を食べたいのなら大阪に行くといいよ」
サラに河豚の美味しい場所もお話します。
「あと山口とかね」
「山口も河豚が美味しいのね」
「そう、大阪は河豚の美味しいお店が結構あって」
「山口にもなの」
「そして名物にもなっているから」
山口ではというのです。
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