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ユキアンのネタ倉庫 ハイスクールD×D

作者:ユキアン
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ハイスクールD×D 魔鳥と異世界記




やっほ~、ボディランゲージの無限の可能性を感じているチョコボだ。ああ、何を言っているのかわからないやつに一言で言うならチョコボに生まれ変わっちまったんだよ。しかもだ、卵の時に拾われたから飼われてるんだよね。うん、完全に首輪付きだ。鞍と鐙と手綱もセットだ。今日も小さな主をその背に乗せて駆け出すぜ!!

「チョコボは鳥なのになんで飛べないの?」

「キュピィ、キュキュ、キュピー」

「へぇ~、大人になったら飛べるんだ」

ああ、そうそう、チョコボといっても俺はかなり特殊なチョコボだ。どう特殊かと言われるとだな、なんと全FF作品のチョコボを混ぜ合わせたようなチョコボだ。つまり、雑食で粗食に耐えらえれてチョコボ専用魔法が使えてクリスタルの力を引き出せてジョブチェンジができ、ついでに川を走れて山を走れて海を走れて空が飛べる。さらに言えば変わった袋も装備している。おそらくは不思議なダンジョンの袋だろうな。個数制限で物を質量保存の法則を無視して収納できる。あとは、動物や魔物を殺した時にFF作品のアイテムが稀に手に入る。俺のことはそんなところだろう。

「そろそろ帰らないとグレイフィアに怒られるかな?」

「キュィ」

「そうだよね、それじゃあ帰ろう」

背中に乗る主であるリアス・グレモリー、お嬢の手綱に合わせて向きを変えてグレモリー邸へと引き返す。入り口の前でお嬢を降ろして使用人に鞍などを外してもらう。

「またね、チョコボ」

「キュイキュイ」

翼を広げて別れを告げてから厩舎へと向かう。真夜中まで眠ったあと、日課であるAp稼ぎを始める。成長システムがFFT仕様で助かった。動物とか魔物を狩る必要がないからな。いつも通り育てるジョブにチェンジしてからアビリティに基本技をセットして延々と最大値まで力を”ためる”そして”エール”を自分に送る。続いて死なない程度に自分を黒魔法で痛めつけてからチョコケアルで回復をMPが切れるまで繰り返す。成長システムは同じでも成長率は最悪なのだ。すべてのジョブをマスターするまで何年かかるかなぁ。







「キュッ、キュッ、キュッ、キュピィ!!キュッ、キュッ、キュッ、キュピィ!!」

「そうそう、上手上手」

「本当に不思議な魔物ですね」

お嬢の手拍子に合わせてアイルーダンスっぽい物を踊る姿をお嬢の友達のソーナ・シトリーに見せている。

「卵の時から一緒なの。まだ子供だけど、力持ちよ」

”ためる”を使いまくってるからな。

「ソーナも一緒に乗せれる?」

「キュピィ」

右側の翼を上げて答える。

「なぜか意味が伝わりますね。それじゃあ、よろしくお願いします」

装備を使用人に用意してもらってから二人のそばにしゃがみ込む。二人ともが乗ったのを確認してから立ち上がる。

「GO、チョコボ」

「キュピピー!!」

「えっ、ちょっと、速い!?」

ちょっとずつ加速なんて知りません。ダッシュと急ブレーキが俺のデフォだ。まあ、相手にもよる。さすがにもっと幼い頃はちょっとずつスピードを上げていたが、悪魔は頑丈だと知ってからはダッシュと急ブレーキがデフォになった。

「行け行け~!!」

「ちょっと、リアス、止め「キュピキュピィーーー!!」

更にヘイストをかけてスピードを上げる。

「チョコボの好きな野菜で更に倍!!」

そう言って鼻先にお嬢がギザールの野菜を吊るす。チョコボの味覚に一番合っている野菜だ。むろん、それを求めてスピードを上げる。ふはははは、お嬢がスピードに耐えられなくなると食えるのだ。ここは全力で応えるしかないな!!

「ちょっ、まっ、あっ!!」

その言葉と共に背中が軽くなる。ちっ、調子に乗りすぎたか。アビリティに白魔法をセットしてテレポで向きだけを変える。そのまま地面に叩きつけられそうになっているソーナと地面の間に体を滑り込ませてキャッチする。

「ごめん、ソーナ。大丈夫だった?」

「待ってって、言ったのに、グスッ」

ガチ泣きされてしまい、一人と一羽でなんとか色々と慰めてから、テレポで屋敷に戻る。戻ったあとはお嬢と一緒にグレイフィアからお説教される。調子に乗ってマジですみませんでした。お嬢が解放されたあと、俺はそのまま連れて行かれ能力を全て見せるように強要された。今回はマジで反省しているので素直に系統別に分けて今の所出来ることを全てと将来的にできそうなこと、さらには鞄からポーションやエリクサーなどのアイテムも献上した。

「他に隠していることは?」

「キュピ、キュッキュッ」

「聞かれたことは全部答えたと」

「キュッキュキュ」

「これ以上、何を話せばいいのかもわからないですか」

「キュッ」

「なら、逆に聞きたいことは?よく考えればここまで話をしたこともありませんでしたから」

「キュ~、キュピィ、キュキュキュ?」

「同族ですか。私は見たことがありませんね。図鑑にも載っていませんでしたし、名前もリアスが付けたものですから」

う~む。前世から性欲は薄いから問題ないんだけど、生物的に問題じゃねぇか?というか、寿命がわからないってのが結構怖い。

「そういえば、大人になれば飛べると言っていましたが、どのぐらいになれば大人なのですか」

「キュピィ」

「わからないと。感覚的な物ですか」

「キュッ」

「分かりました。明日、戦闘力の確認に連れて行きますのでそのつもりで」

戦闘力の確認か。ということは結構ヤバい奴と戦わされるんだろうな。準備だけは万全にしておかないと。マバリアの解放まではもうちょいだったか。急いで習得しないとな。










「余裕そうだけど、ライザー。私の切り札はまだ残っているわよ」

「切り札?赤龍帝は既にリタイアしているぞ。それ以上があると言うのか?」

「ええ、私の最高の騎士よ。来なさい、チョコボ!!」

「クエエエエ~~!!」

召喚の魔法陣から飛び出して、翼を広げて威嚇する。

「何が『呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃ~ん』よ。まあいいわ、私以外は全部敵よ。分かりやすくていいでしょ。目の前にいるライザーは一番最後でいいわ。あっ、テレポは禁止だからね」

お嬢が背中に騎乗しながら状況を教えてくれる。訓練が足りないんだからと思いながらも戦闘態勢を整えてお嬢と自分にマバリアをかける。これで準備よし。

「GO、チョコボ!!」

「クエッ!!」

屋上から飛び出し、グラウンドに集まっている女性陣に挨拶代わりのチョコメテオをプレゼントする。翼を広げて滑空して地面に降り立つ頃には、ドレスを着た金髪の少女以外は全滅していた。あれま、リレイズ持ちか。たぶん、フェニックス家の能力か。ならば、殺すつもりの全力ホーリーで、いや、算術連続ホーリーのほうがいいか?そんなことを考えながら、屋上とさらに上空から飛んでくる魔法を走り回って回避する。

「フェニックスは再生するけど、特に耐性があるわけじゃないから状態異常にすれば問題ないからね」

じゃあ、毒とブラインドでいいや。ちょちょいと少女にポイズンとブラインをかけて、壁を走ってそのまま空高くジャンプで舞い上がる。そのまま露出の高いドレスを纏ったケバいオバさんよりも高く舞い上がり、ヒップドロップの要領でジャンプを決める。着地の際になんかヤバい音が聞こえたけど気にしない。死んでなければ治療できるし、魂が残ってれば蘇生も余裕で出切るから。

「はい、ってな感じであなたの眷属は全滅よ」

「な、なんなんだ、そいつは!?」

「チョコボよ。卵の時に拾った私が一番信頼する友達であり、騎士であり、使い魔。五大龍王ぐらいなら鼻歌交じりに粉砕するわよ」

「クエックエッ」

「『さすがに粉砕は無理。逃げられるから』?貴方なら追えるでしょうが」

話しながらも小刻みにステップを踏んで、ついでにダンスを踊って挑発する。狙うは相手の最大火力の魔法だ。お嬢もそれが分かっているのかライザーを無視してくだらない話に付き合ってくれる。そして、とうとうキレて放ってきた魔法をリフレクで反射する。その現象に唖然として体を焼かれているライザーを翼で指差して二人で笑う。炎が消え、体の再生が終わってもまだ理解できていないライザーにトドメの魔法を使う。

「クエ(トード)」

「あらら、トードを受けちゃったか。ライザー、説明してあげるわ。今の貴方はカエルっぽい何かよ。姿通りの力しかないからフェニックスの再生も出来ないわよ。無論、しゃべれないからリタイアも出来ないわね」

お嬢がニヤニヤしながらカエルに向かって説明する。

「チョコボ」

お嬢の手綱に合わせてカエルに向かってゆっくりと歩み寄る。必死に逃げ回るカエルを踏み潰すギリギリで追いかけ回す。元気がなくなれば、ちょっと爪で押してやれば再び元気になる。

『あの、リアスお嬢様、それ、元に戻せるんですか?』

さすがにトードを見せたことはなかったのでグレイフィアさんがゲームを無視して確認を取ってくる。

「放っておいても1ヶ月程で戻るわよ。チョコボも解こうと思えば解けるし。あと、殺しても元に戻ったっけ?あっ、言っておくけどカエルで死んで、フェニックスの死体が出来上がるだけよ」

わざと踏まれようとしたライザーが慌てて逃げ出す。

『えっ、はい。ライザー・フェニックス様はゲーム続行不能とみなし、リアス・グレモリー様の勝利とみなします。ですので、元の姿に戻してもらえますか?』

「嫌よ。ルール上、対戦相手には相手への治療責任はないわ。治療は大会責任者、今回だと進行役の責任。私達がライザーを元に戻す義務はないわ。それに逆恨みとか平気でしてきそうだし、身の危険を感じるわ。トード状態で社会的に困るわけでもなし。人の眷属をバカにして、私を物のような扱いまでして。自分の力に自信があったんでしょう?なら、自力でなんとかしなさいってのが私の言い分」

「クエックエ」

「あら、チョコボは優しいのね。元に戻す薬を売ってもいいけど、そっちはどんな物で買い取るのかしら?」

『お嬢様、それ以上は』

「約束を反故にしてきたのはそっちが先よ。大学を卒業するまでは自由だったはずなのに、急に押しかけて来て、私の眷属を傷つけて貶して。代案っぽく今回のレーティングゲームを提案してきたけど、明らかに私が不利な条件。ふざけるんじゃないわよ!!こっちにはフェニックスの涙の価値を暴落させる札があるのよ!!それを公開してあげましょうか!!」

『リアス、それがなんなのか聞いても?』

「お兄様もグレイフィアも知っているでしょうが、チョコボが何処からともなく拾ってくる傷を治すポーション、魔力を回復させるエーテル、毒とか呪いをまとめて治せる万能薬。それらの調合レシピです。回復量が過多のフェニックスの涙よりも使いやすく、原材料の栽培から調合、販売によって大量の雇用も生まれる金の卵。これを冥界中にばら撒く準備があるって言っているんです。フェニックス家にこれまで以上の繁栄は絶対にありえず、凋落すらあり得る。これを冥界中にばら撒かれるか、グレモリー家が有効利用するか。二つに一つよ」











「全く、みんな頭が固すぎるんだから」

「クエ~」

「いいのよ。家はミリキャスがいるから。それよりも大丈夫なの、その旅の扉っていうのは?」

「クエ」

「完全に別世界ね。向こうに行った後に壊せば二度と帰ってこれなくなるのね。う~ん、じゃあ隠蔽だけしといて。数百年もすれば問題ないでしょ」

「クエエ」

「『そこまで生きてる自信がない』って?大丈夫よ。はい、ルークの駒。これで寿命は考えなくてもいいでしょ。さあ、行きましょう」

「クエッ」

「私が自分勝手なのは昔から知ってるでしょ。行くわよ、お兄様達も文句言えないぐらい強くなりに!!」

「クエ~」












「はぁい、なんだか大変そうだから来てみたけど、助けはいるかしら?」

適当にテレポ関係の道具を混ぜ合わせて作った旅の扉をくぐった先は何かのドラクエの世界だった。適当にモンスターを倒してゴールドを稼ぎながら、とりあえず情報収集のためにロモス城までやってきたのだが、大量のモンスターが城を襲っていた。お嬢は上流階級と顔をつなげるチャンスと判断して城へと突撃した。そこにいたのは王様と兵士、それから魔法使いっぽい青年と戦士っぽい少年に悪魔の目玉に拘束されている女性と結界っぽい物に囚われている鬼面導師、それと対峙しているピンク色のワニのモンスターだった。

「なんだ、貴様は?貴様もアバンの使徒か!?」

一番最初に行動してきたのはピンク色のワニだった。

「アバンの使徒?私はただの旅人よ。まあ、ちょっと変わった魔法使いでもあるわね。この子は私の相棒のチョコボよ。あなたがこの国を襲っている大将で間違いないわね」

「そうだ、オレが百獣師団を率いるクロコダインだ!!」

「ふぅ~ん、なるほど。とりあえず、ここから退場してもらうのが一番かしらね。チョコボ、エアロラ!!」

「クエエエ!!」

お嬢の指示通りエアロラでクロコダインを壁に空いている大穴から吹き飛ばす。

「すげぇ、バギクロス並みの威力だ!!」

ラ系で最上級扱いかよ。やべえな。お嬢は悪魔の目玉を打ち抜いている。こっちも一撃。まあ、一撃でもおかしくないだろう。鬼面導師は敵意がないので放置。倒れている少年は麻痺っぽいので万能薬を投げつける。

「騎上から失礼します。貴方がロモス王でしょうか?」

「そ、そうじゃが、お主は一体?」

「リアスと申します。旅人です。たまたまこの国に訪れた際にこの騒ぎで、急ぎ参上したしだいです」

「そうか、助かった」

「それで、外で暴れているのを除けば敵はあのクロコダインだけでしょうか?」

「おそらくはそうであろう。できれば協力してもらえると助かるのじゃが」

「ええ、そのつもりで来ていますから」

お嬢の話が終わる頃には少年は立ち上がり、魔法使いの青年も悪魔の目玉に拘束されていた女性からベホイミをかけられて回復を済ませる。

「あの、ありがとう。助かったよ、オレはダイ」

「私はリアス・グレモリーよ。この子はチョコボ。私たちに任せて下がっていてもいいわよ」

「それじゃあダメなんだ。あいつとはオレが決着をつけないと」

「う~ん、それで負けても困るわね。チョコボ、補助系だけかけてあげなさい」

補助系か。ヘイストは慣れてないと危ないからプロテスとリジェネでいいか。麻痺ってたってことはやけつく息か?シェルで防げるかな?とりあえずかけとけばいいか。

「これは!?すごい、力が湧き上がってくる!!」

「あくまで傷と体力がちょっとずつ回復するのと、物理抵抗が強くなっただけよ。過信しすぎてはダメ。王様達は私達が守ってあげるから、後ろは気にしなくてもいいわ。全力で頑張りなさい」

「うん、ありがとう!!」

ダイとクロコダインの戦いをロモス王達を守りながら眺めているのだが、あの斧は道具として使えばバギが使えるんだろうな。海波斬は聞いたことがないな。大地斬もだ。だが、明らかに通常攻撃じゃない。特技とかに分類される技だな。呪文とか覚えれたら楽しそうだなぁ。
 
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