ソードアート・オンライン 守り抜く双・大剣士
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第32話 =物語はここから動き出す=
前書き
サブタイの理由は…原作が大体ここらへんなんで…
=第74層=
「…どうにかしてアスナとキリトをくっつけたいんだけど」
今日は2手に分かれての探索で俺とユカになったんだけどとりあえず攻略を終え街に戻ってきたときいきなりな発言が聞こえてきた。
「……何言ってんの?」
「だってあれ、もどかしすぎるわよ!!結構いちゃついてるところ私見るのよ!?」
なにやらスイッチが入って暴走したらしい…
「そ、そうですね……で、どうやってくっつけんの?」
「…やっぱ、急かしても駄目よね…」
「断念、早っ!!」
考えが浮かばなかったのかため息をつきながら作戦は始まる前に終わった。
とは言っても確かによくアスナとキリトが話ところは見るし、ユカはユカで姉として何かしてあげたいっていう気持ちもあるんだろう…
俺もそれは判らなくもないんだよな。
「リクヤたち、はやいね」
「おっ、来たか…そういえば、一回アルゲードよっていいか?」
「どうかしたんですか?」
ユカのせいでなぜかどうしたらあいつ等の仲がよくなるんだろうな的な考えごとをしているとサチたちが来た。背中には前回ラストアタックボーナスで手に入れた紫色の棍をケースに入れ背負っているのが見える。
さしてその横で使い魔のピナとのシンクロ率100%で首をかしげる我らがリーダー、シリカがたずねてきた。なんども見てきたけどこの
仕草は正直ほかの人には見せたくないものだ。
「素材売りに行こうって思ってな…そろそろいっぱいになってきたし。シリカたちはどうする?」
「私は…先に戻ってるわ。今の時間ってエギルの店忙しい時間でしょ?」
「なら、私もユカさんと一緒に戻ってます」
「私も売りに行きたいからついてくね」
と、いうことで22層にある家にシリカ、ユカが先に帰り俺とサチがエギルの店に向かうこととなった。なんか帰った2人から陰口を言われてそうな気がするのは本当に気のせいだと信じたい。
=第50層=
「いつきてもここはガヤガヤしてるな~」
簡単にいえば≪猥雑≫の一言で終了するこの街、アルゲードは昼の皆ダンジョンに出払っている時間以外ならいつもこうだ。俺は人の多いところが苦手でもないし…というか現実でこんな状況はいくらでもあったし…なことで正直苦ではない。
「私は少し苦手かな、ここは」
いままで一緒にすごしてきて分かったんだけれどサチって意外と静かなところが好きなんだよな…いや、別に意外でもないか。雰囲気的
に人の多そうなところに好んでいる感じじゃないし。そんなことを思っていたり、久しぶりに2人だけで雑談したりして数分歩くと途中
で黒いコートで逆に目立つ剣士、キリトを見かけ声をかける。
「珍しいな、お前等がこんなところ来るなんて」
「エギルさんの所に用事があるの。キリトは?」
「同じく。こいつ売ろうと思ってな」
そういいメニューを開き名前を見せてくる。するとそこにはサチやアスナなどの料理人プレイヤーの欲しそうな―俺はデザート専門だか
らそこまでじゃないけど―、いやほとんどのプレイヤーが食べたい食材【ラグー・ラビットの肉】の名前が。
現に隣で料理したさそうなキラキラした目でサチが見ていた。
「料理スキル上げてるやつなんてなかなかいないから装備の新調のコルになってもらおうと」
料理スキルというところでさっきもだけど俺はアスナを思い出した。それと別れる前に言っていたユカのあの妹思いの言葉もついでに。
目の前のキリトには俺らが上げているというのは教えてない。料理スキルについて知っている知っていないはほぼ変わりないから面倒で
教えてないだけだけど。
「私、料理スキ「そーだな!なかなかいないよな、そんなやつ!」…え?」
サチの言葉の途中で俺の言葉をねじ込み俺たちも上げていないということにさせる。もちろんポカンとしていたサチさんですが耳打ちす
ると分かってくれたみたいで話をあわせてくれる。
「知り合いつってもあの人くらいしかいないしな」
あの人とはアスナのことだろう。俺たち2人には容易に想像がついた。その後も「料理スキル上げておけばよかった」などの話を続け歩
いていると見知った店の前で「ダスクリザードの皮、20枚で500コル!」という明らかにおかしな値段を聞き3人そろってため息をつく俺
たち。おそらくキリトもサチもエギルの商売方法知ってるから思ってることだけど声に出して言いたいな…ドンマイって…
その残念な槍使いと入れ代わりで俺たちが入ると早速メニューを操作しているゴリ…エギルがいた。
「うっす。相変わらず阿漕な商売してるな」
「エギルさん、あれ詐欺になりません?」
「そのぼったくった分サービスしてくれよ」
「よぉ、キリトとサチにリクヤか。安く仕入れて安く提供するのがウチのモットーなんでね。」
悪びれる様子もなくうそぶくエギル。
「後半は疑わしいなぁ。まぁいいや、買い取り頼む」
「私もお願いしまーす」
「俺もついでに、な」
売る手順は安そうな俺、サチ、そして肉を持ってるキリトの順になった。そのとき自分の商売方法を自覚してる発言は無視しておこう。危うくツッコミそうになったけど…俺のがさっきの槍使いと同じような素材で5000コル、サチが何を売ったかは知らないからいくらかわかんないけどキリトの番になるとエギルはその巨体に似合いそうに大きく目を見開いていた。
「おいおい、S級のレアアイテムじゃねえか。ラグー・ラビットの肉か、俺も現物を見るのは初めてだぜ…。キリト、おめえ別に金に困ってねえんだろ?自分で食おうとは思わんのか」
その言葉のあとにキリトがエギルと話そうとする瞬間、後ろに現れた人物を見てこれほどナイスタイミングだって思ったことはない。その奥にまで目がいって何でお前までいるんだよ、ってがっかりもしたけど…顔に出すと面倒なので目をそむける。この場にユカがいなくて本当によかったけどな。
「キリト君」
「シェフ確保」
「「その言い方はないだろ(でしょ)」」
あまりにもの発言だったためサチと俺とでのツッコミも入るが無視され、アスナにスキル熟練度を聞くキリト。いやいや、がっつきすぎでしょ。
その前にキリトに毒をはかれこめかみをぴくぴくさせてそうな雰囲気出してるエギルだったがアスナに挨拶されるとだらしなく顔を緩ませる。男って本当にこういうのに弱いやつ多いよな、俺も例外じゃないけど。
「聞いて驚きなさい!先週完全習得したわ」
さすがにその発言には俺、サチも驚かざるを得なかった。俺がいま950、サチはつい一昨日くらいにで完全習得。料理始めたのは完璧に俺のほうが早いのに…これが男女の違いなのか?家帰ったら作りまくろうかな…
「…負けた!!」
「私よりか早いなんて…」
ついつい、声に出してしまう俺ら2人。それでキリトに「は?」と聞かれてしまい逃げられないので白状するしかなかった。俺らの料理スキルを聞いたキリトは声には出さないが「アホか」と顔に書いてあった。…うっわ、むかつく。
だが、俺の作戦は終わらない。先に完全習得しているアスナのほうが成功率高い、と言いくるめアスナに料理させてもらうということに成功した。すると「報酬に1口」やら「半分」やら報酬で争っている仲のいい目の前の男女2人。でもキリトが折れたのか半分になったらしくそれによりエギルとの取引は中止、食べさせてもらおうと味見をねだるが失敗、原稿用紙800字で表現してくれるらしい。キリトからの宣言を受けたエギルの情けなさは正直滑稽だった。
もう収拾つかなくなってきそうなのでエギルの別れを告げアスナたちについていく。
「で、どこで料理するんだ」
「うっ……」
よかった、自分の住んでる場所じゃ出来ないっていう自覚はあった。これでどうにかしてアスナの部屋に行かせれば…って俺はこいつの
兄貴か!!
「…リクヤの場所「やだ」…ぐっ」
考え抜いて出したらしいがサチが即答却下、キリトは誰に頼もうかあたりを捜している。…隣にいるでしょ…ふさわしい人が。アスナに
アイコンタクトをし確認。どうやら分かってくれたらしく仕方ないとは程遠い顔で仕方ないといいながら仕方ないとOKを出すアスナ。
これでなんとかユカとの話題になる…とニヤリしたかったけど護衛2人がまだ邪魔をしてくる。
「ア……アスナ様!こんなスラムに足をお運びになるだけに留まらず、素性のしれぬやつをご自宅に伴うなどと、と、とんでもない事で
す!それに貴様たちもアスナ様に何を言っているんだ!」
それを聞いた途端正直舌打ちしそうになったけど我慢できた俺はすごいと思う。続けてユカの元カノさんであるマルベリーが長髪おっさ
んに便乗したところで本当にうんざりしたのかアスナはため息をつきながら言った。
「このヒトたちは、素性はともかく腕だけは確かだわ。多分あなたより10はレベルが上よ、クラディール。それにマルベリーも。それに
こっちは誰か知らなくてもギルドとしての付き合いがあるのよ。十分に素性は知れているわ」
「素性が知れているとはいえ…それよりも俺たちが劣っているというのは聞き捨てなりませんね」
お前、俺に負けたじゃんって言いかけたのを喉で飲み込む。勝手にデュエルはギルド同士の信頼関係に関わるから黙っていたほうが都合が
いい。だがマルベリーの言葉に間髪入れず長髪…クラディールだっけ?…が口を開く。
「マルベリーの言うとおりだ!私らがこのような奴らに劣るなど…そうか、手前らたしか≪ビーター≫だろ!!」
男の半分裏返った声が路地に響き渡り、キリトや俺たちを憎々しげに睨んでいたが、不意に何かを合点したかのように歪み、汚点を責め
るように口をまた開く。
「ああ、そうだ」
「違うけどな」「違うよ」
キリトは正直にいい、俺たちも正直に否定する。最近じゃビーターとそれ以外では差はなくなって来ている事をこの人は知らないのか?
だが否定を聴かなかったことにしたのか肯定部分だけをさらにネチネチ言う。
「アスナ様!こいつ等自分だけよければいい連中ですよ!!こんなやつらと関わるろくなことがないんだ!」
「それにそっちのやつらも!我ら血盟騎士団と勝手に行動して名を汚されては困ります!」
…2人とも声が大きいしむかつくな…そのせいで周りに野次馬が集まってきた。さすがに反論しようとするがそれを制止し、アスナが今
日の護衛は終了と命令する。これが本物なんだな~と少なからず感心してしまった。
でもアスナがキリトを引っ張ってついていくとき見てしまったけれどなにやら2人ともの険悪な表情が今回だけは頭にこびりついてしま
ったから忘れたい…そしてすこし歩くと転移門について俺たちは全員そろって安堵の息をつき、それを4人で笑ってしまった。
「いやぁ疲れた疲れたぁ!」
「だな!…さて、俺たちも帰るよ」
「アスナ、頑張って!」
「うん、ありがとう。サチも頑張ってね!」
そういい、先に転移門を譲り2人が転移するのを見送って転移門のそばに備えられている階段を登る。
階段といっても2、3段しかないのでいつも俺はふざけて後ろ向きに登ったりしているので今日もやろうとしたら…
「…うぉっと!?」
「リ、リク…きゃっ!?」
普通でも踏み外す段の高さでもないのにすると足を踏み外してしまい、サチのほうへ倒れてしまう。急に倒れてきた俺を避けることも出来ずそこにいたサチを押し倒してしまい、顔が接近してしまった。
「…っ!」
「…っ!?」
その直後まだサチの顔がある中、俺の唇になにかやわらかいものが当たっている。…いや、この状況だと俺が当てている!?俺は頭の中で爆発が何度も起こりそうになりながら今の状況を確認する。目を動かしたかったけどサチとずっと合ったままで動かせない…
…俺、サチとキス…してるのか!?
「わ、あ、そ、その…ごめん…」
急いで立ち上がりサチから離れる。一回立ったはいいもののなぜか力が抜けてしまいヘナヘナとその場に座り込む。サチは上半身だけ起こしずっと顔を手で覆っている。かすかに見える肌はピンク通り越してすでに紅くほてっている。多分俺の顔はサチほどじゃないけど多分紅い。
「…う、うん…」
「……マジでごめん…」
「……うん…」
ずっと顔の赤いままそれしか言ってくれないサチだったがさすがに人が来ると恥ずかしい、というのには同じ感情を持ったらしく2人でギルドホーム、そして自分たちの家である22層に飛ぶ。
帰った後もずっと紅いまんまで今日一日ずっと話すことはなかった。ユカたちをごまかすのは見事にシンクロしてたけど。
…どうやって謝ろう……こんなこと誰にも聞けねぇよ…
そんなことを思いながら俺はそのまま眠りについた。
後書き
涙「さて、今日はリクヤはずっと紅いままなので1人ですね
鈍感…出せてたでしょうか?そのくせほかの人のには積極的に気づくっていう微妙な感じもww
あとサチとのキスシーン…書くの初めてだからキスシーンなんて分かるか!!!です。
アドバイスくださいぃぃぃ!!
あとはシリカ、リズ、ユカの3人ともキスさせないと…ユカは…あそこらへんでいいとして…シリカとリズどうしよう…
今回は本当に微妙な感じです…」
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