とある地下の暗密組織(フォートレス)
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第2話
ep.014 『陽の光を浴びてみたものの・・・』
前書き
公開日がまんま1ヵ月ぶりだ。 (*´ω`)ワァ~
( ゚Д゚)アレ?
第4学区。
「階段長くね、何十分かかったの?」
とおっとり笑顔で下根が言う。
ここは第4学区の某イタリアンである。オーナーは名目上は誰かわからない何処かのおっさんがやっているが、実際のところは『GROW』が営んでいるといってもいい。
おおよそは、商売で手に入れた金で釣るして権利だけを手に入れたのだろう。どうしてそんなことをするかだが、この店の厨房に謎にある扉が地下への階段になっているからである。
「私もこの店は知らなかったです。」
現時刻は、午前9時前。もう少しで開店と言ったところだろうか。シェフと思われる人物がとても驚いてる。まあ、この店で働いているし、何よりもオーナーがGROWのリーダーだから、地下の存在や、今までにここを通って来た人間にあったこともあるのだろうが、時間帯として珍しかったのだろう。
「ああ、お仕事前にすいません。どうぞお構いなく作業に戻ってください。」
御臼が深々とお辞儀をする。
「いえ。少し驚いてしまっただけです。今すぐお茶を入れますので、好きなお席にお付きください。」
シェフは30前半ほどだろうか。妙な落ち着きが見られる。『GROW』につられるような人物には到底見えない。
「どうぞ。紅茶です。」
シェフが7つ分のティーカップと紅茶の入ったポッドをお盆に乗せて持ってきた。そのままテーブルの端にお盆を置き、ティーカップを配る。さすがに7人で一つのテーブルに座れるわけもないので、一つのテーブルに4人、隣に3人で座っている。3人の方に『下根』、『御臼』、『枯木』。4人の方に『ブルク兄弟』と『水無月姉弟』が座っている。
「あぁ、どうも。」
シャーロックが小さめの声で答える。
そして、4人に配り終わった後、『下根』・『御臼』・『枯木』のテーブルにカップとポッドを置くと盆を湧きで挟み一礼して戻っていった。
この店はイタリアンのはずなのになぜかカフェのような接客だった。
「ああ、そういえば下根さん。」
御臼が言う。
「ああ、あれね。なんか封筒に入ってて『後でいっかぁ~』ってなったから今開けるね。」
と下根がテキトーにしていたであろう真ん中で斜めにおられた後のある封筒を開ける。
そこには、おそらくは上層部からFAXか何かで送られて来たものであろう書面があった。内容は、
《現在、地下に潜伏していると思われている犯罪組織『ピースメイカー』が潜伏していると思われる。主には支配区の極北辺り、ちょうど監禁区と接する手前当たりでの目撃情報が頻繁に報告されているそうだ。また、地上にくる可能性も十分にある。相手は『国際的過激派武装組織』に指定されているほどの勢力を有していることから、最悪には国外まで逃走される可能性もある。その可能性も考えてメンバーの配置、作戦を練る事。
そして、その『ピースメイカー』での情報が届いた。彼らの中に元『fortre―――》
文章はその後からがマジックで消されており、舌の余白に叶世からであろう追記があった。
《以上の通りだ。配置はあらかじめ言ったから、作戦の説明をする。俺の電話につなげ。》
「ですって。」
「だって。」
「だとよ。」
いつの間にか覗き込むようにして見ていた御臼・シャーロック・枯木が言う。
「はぁ。取り敢えず連絡とるか。」
ポケットから携帯を取り出した。
一方で、地下。目的区。
『fortress本部』。
(そういや、あいつ。なんか武器があるとか言ってたよなぁ~)
夢絶がふと思っていた。
倉庫。扉前。
この本部の中にある取り締まった武器やその資料が山の様になっている。まあ、大体の武器は警備員の横領されたものや船などで運ばれてくる時に紛れ込んでいるのが大体で、それがこの第0学区に行きついて来るのだ。
残りは、言わずと知れた『GROW』の奴らが売買しているという訳だ。
(で、『GROW』の奴らが寄越した武器ってなんだ?)
倉庫の扉を開ける。倉庫に入るためには扉の隣の端末から6桁の数字を入れ開ければならない。
右手で、端末の0~9までの数字を入れる。
この数字の情報はさすがに知られていないようだな。まあ、それもそうか。こんな情報を叶世が載せる訳がない。
6桁。その数字を入れると扉から一瞬蒸気が吹き出る。
このシステム要るのか?
一瞬吹き出ているのはドアのロックに全く関係のない蒸気である。理由としては一応相手に威圧感やこの先に入るべきではないという心理的な不安感を植え付けている。まあ、地下では相手の好奇心を駆り立てるので意味がない。
(というのは置いといて、武器である。第4学区に行っている奴ら(御臼ちゃん除き)は何も持って行ってなかったけど・・・・・・、というか、御臼ちゃんがトンファーとか持って行ってたような気が・・・・。)
倉庫。真っ暗な部屋を照らしているのは唯一ある電球。壁一面には各種の書類の入った段ボールと徴収された数々の武器が置かれている。
その部屋のど真ん中、真っ白の机に置かれている『GROW』から送られてきた武器とその武器を携帯するためのホルダーが無造作に置かれている。
と言っても、御臼の分を足しても人数分には至らない。理由としてはこの『fortress』には武器を全くに必要としない能力者もいるからである。
たとえで名前だけを上げるなら、島崎の兄『島崎 狩牙』である。
えっと、今ある武器は
拳銃二丁と予備のマガジンが4つ、警棒、ナイフが3柄、黒箱二個、鉄球、腕に巻き付けておくタイプの隠し銃と、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、抱き枕?
あぁ、そうか。これ本来御臼ちゃんのだ。
てか、そう考えると個人にあった武器になってるのかな?
多分、ここにあるナイフのうちの2柄は叶世だろうな。あいつと一回ゴムナイフで一騎打ちしてみたが、全く歯が立たなかった。
そして、こっちの拳銃は全て殺瀬のだろう。あいつの能力は予知能力だし、相性もあいつ自身の慣れも良い。そしてあいつはここに入ってからまだ人間を『殺して』いない。
あと、この鉄球はどう考えても神無月だろうな。
てか、能力的に考えていくと、御臼ちゃんの持って行ったトンファーって本来俺が持っておくべき武器じゃないのか?
俺の能力はうまく使えば俺の能力で物体全体に掛かるベクトルを一方向にすることによって通常じゃあり得ないほどの破壊力が連続で与えれる。というか、俺ここにある武器、抱き枕以外全部使える。
てかこの抱き枕、御臼ちゃんは手に取らなかったのか?
(本人が見れば、一瞬でこれだと思うだろ? 俺もすぐに閃いたし・・・。)
持ってみる。特に何もないただの抱き枕である。
裏返す。
そこには夢絶の画像が切り取られて貼り付けられている。
(あぁ~、ね。)
それを見て光並み速さで理解してしまった。
(どう頑張ってもこれかな?)
何とも言えない、よくわからない感情だ。いや、この感情は間違いなく
不快感だ。
(泣けるぜ。)
とりあえず、夢絶はその抱き枕をあのいけ好かない『GROW』のリーダーだと思い引き裂く。今あったら素手であいつの本体を引き裂ける気さえする。
(とりあえず、今はこれで我慢するか。叶世は短いナイフを2柄同時に使う変な戦闘スタイルだし、どうせ余るなら貰っておこう。)
そう心の中で言ってナイフ用のシースを腰に巻く。そこに先のナイフを挿し、思う。
(このナイフもそうだが、この武器のほとんどがJAIM製だな。これを使うときは注意か。)
とはいっても、戦闘はまだ数十分ほど先になりそうである。なぜなら、現在地下で最強ストーカー『島崎 光利』が敵の位置を集めているからである。探している地区は腐敗区と支配区。こういう時に犯人が最も隠れる事が多く、また最も隠れやすいのである。そこを彼女の能力、『完全把握』が見通す。
島崎 光利の『完全把握』は、半径ほぼぴったり300メートルに存在する気体・液体・個体と自身の触覚・視覚・聴覚を共有化する能力である。
彼女が今その二区を回っている間は俺ら第1班は身動きが取れず、第3班は動くことはできるかもしれないが、そこで騒ぎを起こしたら第1班がおっている今回の目標と怯えさせることになってしまうのでうかつに巡回することすらできない。取り敢えずは後約30分ほど待合室で待機でもさせてもらうとするか。
待合室。丸テーブルを囲む一つの椅子に座りながらに思う。
そういえばもうすぐ来るのか。助っ人。
後書き
また助っ人の人たちを主人公にした話とか作りたいなぁ(赤面しながら過去スレ呼んでました。)。
■
てことで、お久です。観測者です。
だと思います。長い期間更新できなくて自分が観測者なのかもわからない現状。
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というボケは置いといて、時間がかかってしまいました。というのにも理由がございまして。と言っても皆さんには関係がありませんが・・・・。(´・ω・`)
■
自分は基本的に3000字を基本とした数字として1話をかいているのですが、
今回の話、最初の1000字。つまりは第2班の駄弁りまでは20分ぐらいで出来上がっていたのですが、複数の路線が同時に進行している現状、どのルートからどういう風に書いていいのか分からず、詰まっていました。
そして昨晩にフェニックスさんからSNSで「話早よっ! (・ω・)ノシ」みたいなことを言われて、書き始めたしだいです。
地上の出来事と、地下の出来事を書いている期間が1カ月ほど空いているので、何か違和感があると思いますが、許してください。m(__)m
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