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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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第134話(6章終了)

翌日、目覚めた二人がそれぞれの服を着て部屋を出るとそこには驚くべき光景があった。



~メルカバ玖号機~



「なっ!?」

「い、一体どうしてみんながこんな所に集まっているの……!?」

部屋を出たロイドとエリィは部屋の外で待ち構えていたティオ達を見つめて驚き

「昨日はお楽しみだったようですね?」

「ア、アハハ………」

「フフ……おめでとうございます。」

「おめでとうございます~!これでエリィさんも私と同じ”大人の女”の仲間入りですね♪」

ティオはジト目で二人を見つめ、ノエルは苦笑し、リーシャとフランは微笑み

「この弟王がっ!天罰を受けやがれっ!!」

「フフ、別に僕はいいけど、せめてシーツは自分達で洗ってくれよ?」

ランディは悔しそうな表情でロイドを睨んで叫び、ワジはニヤニヤしながら二人を見つめ

「あら?……エリィさんの付けているあの指輪は………」

「うわ………本当にあたしの予想通りの展開になっているし……」

「さ、さすがはロイドさんですね………」

エリィが付けている指輪が目に入ったセティは目を丸くし、シャマーラとエリナは冷や汗をかいて苦笑し

「おめでと~、ロイド、エリィ♪」

キーアは無邪気な笑顔を浮かべて二人を祝福し

「ううっ………ロイドがついに大人になるなんて……………その時がいつか来るとは思っていたけど、いざ来てみるとお姉ちゃん、本当に寂しいわ………」

「………お前はロイドを甘やかせすぎだ。」

セシルは嘘泣きを始め、その様子を見たツァイトは呆れた様子で呟き

「フフ………どうやらイリーナのひ孫に続いてエリィのひ孫を見れる日も近いようだな………」

「二人ともついに”大人”になったわね~。お姉さん、先を越されちゃったわ♪」

マクダエル議長は微笑ましそうにエリィを見つめ、グレイスはからかいの表情でロイドとエリィを見つめた。

「な、ななななななっ!?」

「ど、どどどど、どうしてみんな、知っているのよ……!?」

一方ロイドとエリィは顔を真っ赤にし

「フフ、この船が僕の船だって事を忘れていないかい?監視カメラだって当然あるよ?」

「なっ!?」

「ま、まさか………!」

ニヤニヤしながら言ったワジの言葉を聞いたロイドは声を上げ、エリィは信じられない表情をし

「ああ、心配しなくてもさすがに個室には設置していないよ?けど、廊下にはしっかりと設置されてあるから君達が部屋に入って出てこない様子もしっかりと録画されていたよ♪」

「「ワジ(君)ッ!!」」

笑顔で言ったワジの言葉を聞いた二人は顔を真っ赤にして同時に叫んでワジを睨んだ。



「………―――ちょうどいい機会です。エリィさん、ロイドさんの2番目の恋人はわたしになりますのでよろしくお願いします。」

「あ、既にティオちゃんが動いていたの……じゃあ私は3番目ですね♪」

その時ティオはジト目でロイドを見つめた後エリィに視線を向けて呟き、リーシャは微笑んだ後、それぞれ順番に昨夜に録音したそれぞれの会話をその場にいる全員に聞かせた。するとその場は凍りついた!

「ア、アハハ………二人ともそこまでしていたなんて……」

「はわわ……!二人とも、すっごく大胆ですね♪」

録音を聞き終えたノエルは苦笑し、フランは顔を赤らめた後微笑み

「フフ、今の会話を聞く限り、”確実”にロイドさんの恋人になったのは私の方が先だら私が2番目ね♪」

リーシャは嬉しそうな表情でティオを見つめて言い

「………してやられました……さすがは”(イン)”だけあって抜け目がないですね。最要注意人物であるルファディエルさんが正統派ライバルの位置として、リーシャさんはダークホースの位置ですか。まさに”銀”らしく影に潜んで隙を狙って、隙が出来た瞬間一気に攻勢に出て仕留めましたね。」

ティオは悔しそうな表情をして呟いた後ジト目でリーシャを見つめ

「ちなみにあたし達も告白した上、キスもしたよ♪」

「フフ、そうですね。」

「……3人同時でしました。」

シャマーラとセティは微笑み、エリナは頬を赤らめて呟き

「えへへ……ロイド、モテモテだね♪」

キーアは無邪気な笑顔を浮かべ

「まあまあまあ……!一晩でロイドのお嫁さんがこんなにたくさん増えるなんて♪」

「お前には限度というものがないのか……」

セシルは嬉しそうな表情で呟き、ツァイトは呆れ

「アハハ!いや~、さすがはロイドだよ♪僕でもそこまではさすがにできないね。ある意味尊敬に値するよ♪」

「畜生―――――――――――――ッ!!エステルちゃん!いや、フェミリンスのお姉さんかレシェンテちゃん、あるいはセリカでもいい!頼むからマジでこの弟王に天罰を与えてくれっ!!いや、こうなったらギルドにエステルちゃんとセリカ達がこの弟王に天罰を与える依頼を出してやるっ!!」

ワジは笑顔で笑った後口元に笑みを浮かべ、ランディは悔し涙を流しながら吠えた後、怒りの表情で叫び

「な、な、なっ………!?」

「アハハ………まさかティオちゃんやアルカンシェルのあのリーシャ・マオまでそんな大胆な行動をしているなんて……こりゃ下手したら、将来はヴァイスハイト局長をも超えるかもしれないわね♪……って、そうよ!今気付いたけどアルカンシェルのリーシャ・マオの熱愛発覚なんて、とんでもないスクープじゃない!?」

マクダエル議長は信じられない表情で口をパクパクさせ、グレイスは冷や汗をかいて苦笑した後口元に笑みを浮かべ、そしてある事に気付いて声を上げ

「フフ、しっかり記事にしてロイドさんが私の恋人である事をアピールしてくださいね。」

グレイスの様子を見たリーシャは微笑み

「リ、リーシャさん………」

「自分の立場を利用して、世間に自分がロイドさんの正妻の位置である事をアピールして、あわよくばエリィさんから正妻の位置を奪おうとするなんて………御見それしました。どうやらエリィさんやわたし達の真のライバルはルファディエルさんではなく、リーシャさんのようですね。」

リーシャの言葉を聞いたノエルは冷や汗をかき、ティオはジト目でリーシャを見つめ

「これは完全に油断していたね~。」

「フフ、そうですね。」

「私達が他の相手を警戒している隙を狙って、本命(ロイドさん)にしっかりと恋人になる事を認めさせる…………”(イン)”であるリーシャさんらしいやり方ですね………」

シャマーラやセティ、エリナは苦笑していた。

「ちょ、ちょっと、みんな!?」

一方ロイドは表情を青ざめさせ

(くかかかかかかかっ!ここでとんでもない修羅場が来たぜっ!!さすがはロイドだっ!!)

(あっはははははははは!最高に面白いよっ!!それにしても一晩でここまで増えるとはねえ!?増えても多くて二人ぐらいだと思っていたけど……あたいもさすがにここまで増えて予想を大きく覆されるとは思わなかったよ!あっははははははははっ!!)

ギレゼルとエルンストはそれぞれ腹を抱えて大声で笑い始め

(自業自得だな……………)

(もはや怒りを通り越して呆れしか感じん…………)

(ハア……………)

メヒーシャ、ラグタス、ルファディエルは呆れた。

「ロ・イ・ド?ちょっと……いえ、かなり聞きたい事があるから今すぐに!二人っきりで話しましょう?」

その時背後に雷が鳴り響く極寒の冬山で吹雪く猛吹雪の幻影が見えるほどの膨大な威圧を纏って微笑んだエリィがロイドの腕を組んで部屋に戻り始め

「ちょっ、エリィ!これには訳が……………!」

エリィに無理やり部屋に押し込まれたロイドは慌てた様子で何かを言いかけようとしていたが

「黙って。」

「ハイ……………」

全てをも凍てつかせるような絶対零度の目をしたエリィにギロリと睨まれ、疲れた表情で頭を項垂れさせ、エリィはロイドを連れて部屋の中へと入り、扉を施錠した。



「だ、大丈夫ですかね、ロイドさん………」

一方その様子を見ていたノエルは冷や汗をかいて苦笑し

「へっ、ざまあみやがれっ!!」

「自業自得ですね。」

「フフ、作戦開始の時刻までには使い物になってくれているといいんだけどね。」

ランディは悔しそうな表情で声を上げ、ティオはジト目で呟き、ワジは口元に笑みを浮かべ

「マクダエル元議長!イリーナ皇妃に続き、エリィ嬢も将来は複数の女性と関係を持った男性と結ばれるである事を知った今のお気持ちはいかがですか!?」

グレイスは興味深そうな表情をしてマクダエル議長を見つめて尋ね

「………………………ノーコメントだ。」

尋ねられたマクダエル議長は目を伏せて呟いた後その場から去り

「あ、待ってくださいよ~!せめて一言!一言だけでいいんです♪」

グレイスはマクダエル議長を追ってその場から去っていた。

「?みんな、何でこんな所に集まっているんだ?」

「何かあったのですか?」

その時エリゼ達が泊まっている部屋から出てきたリィンとエリゼがティオ達に近づいてきた。

「そういや、こっちがまだ残っていたな………」

「フフ、昨日はどれだけ楽しんでいたのかこの船の責任者として色々と聞かせてもらおうか♪」

するとランディとワジがリィンを挟み込んでリィンの両腕を捕まえ

「へ………ちょっ、な、なんだよ二人とも、いきなり………!は、離せって……!」

捕まえられたリィンが呆けたその時ランディとワジはリィンの言葉を無視して引きずってロイド、リィン、ランディが泊まっている個室に入り

「兄様!?」

その様子を見たエリゼは驚いて声を上げたが

「フフ、エリゼさんはこっちですよ♪」

「え?え??」

微笑みながら言ったリーシャに背中を押されて戸惑い、他の女性陣達も二人について行き、会議室に入って行った。



その後ロイドは極寒の冬山で吹雪く猛吹雪を感じるような絶対零度の寒さの空気によって身体を震わせている中、エリィにトラウマになるほどの膨大な威圧を纏った微笑みを向けられつつ、ティオ達に告白された件を全て洗いざらい喋らされた後改めてエリィを絶対に怒らせないように気をつける事を決意し……………………さらにエリィからは昨夜の内に告白されたティオやセティ達は認めるが状況が落ち着いたら、一度だけ精根も果てるほど抱いてもらい、今後これ以上一人増えるごとに同じ罰を与え、三人増えてしまった場合や自分を蔑ろにした場合はわざと危険日に抱いてもらって、子供を孕ませてもらうという男性にとっては嬉しくも恐ろしい罰を聞いて表情を青褪めさせて身体を震わせ、その様子をギレゼルは腹を抱えて大爆笑し続けて見守り、ルファディエルとメヒーシャは呆れていたが、最後にエリィに『他人事(ひとごと)だと思わないで下さいね、ルファディエルさん、メヒーシャ?言っておきますけど、今後ロイドの恋人が増える可能性が一番高い候補であり、抜け駆けする最要注意人物として見ているのは貴女達なんですからね?特にルファディエルさん。今でも貴女を一番警戒しているのですからね?』と名指しされ、意表を突かれた二人はそれぞれビクリと身体を震わせた後大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせていた…………………一方リィンはランディとワジに洗いざらい喋らされた後悔し涙を流すランディに一発殴り飛ばされて気絶し、リィンを殴り飛ばしたランディは悔し涙を流しながらクラフト―――ウォークライを使い続け、その様子をワジは腹を抱えて大声で笑い続けながら見守り……エリゼは女性陣達に洗いざらい喋らされ、顔を真っ赤にして俯いていた。なお、後にこの事を知ったリウイは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせて『やはり血は争えんか……いや、下手をしたらイリーナより上かも知れんな………』と呟いて片手で頭を押さえてエリィから話を聞いて威圧を纏った微笑みを浮かべたロイドに忠告するイリーナと、イリーナと共に威圧を纏った微笑みを浮かべたエリィの2人に睨まれて身体を震わせているロイドを同情の視線で見つめていたという……… 
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