仮面ライダードライブ アクセル踏み込め
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第六章
彼は首を傾げさせてだ、店に客としていた角居裕也にこんなことを言った。
「最近ロイミュードがいなくなったな」
「いいことだな」
「ああ、けれどな」
それでもとだ、葛葉は客席に座っている角居にこう返した。
「これで終わりじゃないよな」
「絶対にな」
角居はライダーとして答えた。
「それはないな」
「やっぱりそうだよな」
「俺達がこうして話している間にもな」
「それこそな」
「また何か仕掛けて来るか」
「仕込んでいるか、か」
葛葉は角居の傍で腕を組んで言った。
「そうした状況か」
「最近幽霊みたいなのの噂聞いてるな」
「俺達の街にはまだ出てきてないけれどな」
「その連中が出て来るか」
「それかまたロイミュードが出て来るか」
「どちらかだな」
こうした話をしていた、二人で。
二人はこれから何かが起こることを確信していた、今は平穏だが。そしてその二人のところに呉島光実が来て。
二人の姿を見てだ、まずは微笑んだ。
「やっぱりここでしたか」
「あっ、ミッチー」
「どうしたんだ、何か食うのか?」
「食べたいですがここではその時間がないです」
光実は二人に今度は残念な顔で答えた。
「兄さんが呼んでます」
「あの人がか?」
「はい、ユグドラシルの本部にすぐに来て欲しいと」
「というと」
「紘汰さんの想像通りだと思います」
光実の返答の顔は真剣なものだった。
「ですから」
「すぐにユグドラシルの本部に集まってか」
「兄さんがこれからのことをお話します」
「俺達だけじゃないよな」
角居は自分が飲んでいるジュースをすぐに飲み終えてだ、葛葉と話している光実に尋ねた。
「他のライダーもだよな」
「はい、全員です」
「そうか、じゃあすぐに行かないとな」
「そうです」
「行くか」
「すいません、休養が入りました」
葛葉は店長に申し訳ない顔で言った。
「そうした事情なんで」
「ああ、わかった」
店長の方も事情をわかっていてすぐに返す。
「生きて帰って来いよ」
「そうしてきます」
「じゃあ行くぞ」
「今すぐに」
角居と光実もすぐに応えてだ、三人で店を後にした。
初瀬亮二は城乃内秀保そして鳳連=ピエール=アルフォンソがいるシャルモンに来た、するとすぐに城乃内が彼に声をかけた。
「あれっ、初瀬ちゃん今日仕事は」
「たまたま休みだったんだよ」
「そうなんだ」
「天気は晴れだったけれどな」
まだ若いが工事現場の監督をしているがその立場からの言葉だ。
「作業が速過ぎるってな」
「初瀬ちゃん仕事どんどん進めるからね」
しかも自分が率先して動いてだ、よくも悪くも彼の個性だ。
「ついついそうなるんだよ」
「社長からも言われてるよ」
「掛け持ちしてもだからね」
複数の工事現場をだ。
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