英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)
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外伝~リーシャの意趣返し~
~メルカバ玖号機・甲板~
「ぐすっ……………」
泣き終わったリーシャは鼻をすすり
「落ち着いたか?」
ロイドは微笑みながら尋ね
「はい……………すみません……ご迷惑をかけてしまって……」
尋ねられたリーシャは涙をぬぐって、ロイドから離れた後申し訳なさそうな表情でロイドを見つめて言った。
「ハハ、気にしないでくれ。……というかむしろ迷惑をかけたのは俺の方だし。俺の身内(ルファ姉)が随分とリーシャに酷い事をしたようだし………」
「フフ、気にしないで下さい。脅迫されていたとはいえ、色々とお世話になりましたし、正体を黙る代わりに出してきた条件もそんな滅茶苦茶な条件ではなかったですし………………結果的に”ラギール商会”に所属できてよかったです。チキさんはツァオと違って腹の探り合いをする必要はなかったですし…………」
苦笑した後疲れた表情で言ったロイドの言葉を聞いたリーシャは微笑んだが
「……………けど、言われてみれば確かに私、酷い事をされましたね。ルファディエルさんに脅迫された時、自分の正体を黙ってもらう為に土下座までして頼み込んだのですよ、私。」
すぐにある事を思いついてロイドには見えないような位置で片手で何かの動作をしながら表情を疲れた表情にして言った。
「ええっ!?」
(おおっ!ここでその話を持ち出してどうするつもりだ!?)
(………?一体何を考えているのかしら。)
リーシャの言葉を聞いたロイドは驚いて声を上げ、ギレゼルは興味深そうな表情をし、ルファディエルは眉を顰めた。
「あの時は本当に必死で、凄い恐怖を感じたのですよ?私の全てが壊れてしまう事に………」
「本当にごめん!……ルファ姉の代わりに俺でできる事なら何でも言ってくれ。……まあ、さすがにここで死んでくれっていうのはさすがに無理だけどな、ハハ………」
目を伏せて言ったリーシャの話を聞いたロイドは頭を深く下げた後、苦笑しながらリーシャを見つめ
(お!まさか!?)
(ま、まさかリーシャ、貴女………)
ロイドの言葉を聞いたギレゼルは興奮し、ルファディエルは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「………本当に”何でも”してくれるのですね?」
一方リーシャは真剣な表情で尋ね
「ああ。言ってくれ。」
尋ねられたロイドは申し訳なさそうな表情で答えた。
「――――でしたら結婚を前提に私をロイドさんの恋人にしてください。」
そしてリーシャは頬を赤らめて微笑みながらロイドを見つめ
「…………………え”。」
(おおおおおおおおおおおおっ!やはりか……やはりそうだったのだな!!)
(やっぱり………)
リーシャの言葉を聞いたロイドは固まった後呆けた声を出し、ギレゼルは興奮し、ルファディエルは疲れた表情で片手で頭を押さえた。
「えええええええええええええっ!?ほ、本気なのか!?」
一方我に返ったロイドは驚きの表情で声を上げて尋ね
「―――はい。それにロイドさん、以前『君は俺がもらう』って言いましたし、さっきは私を見守るって言いましたよね?」
尋ねられたリーシャは微笑みながら頷いた後尋ね
「あ、あれはそういう意味で言ったんじゃ……!それに俺にはエリィが……!」
尋ねられたロイドは必死に言い訳をしたが
「フフ、私も重婚でいいですよ。皆さんと仲良くしながらロイドさんと一緒に生活をするのも楽しそうですし。それにロイドさん、さっき”何でもする”って言いましたよね?ルファディエルさん(ロイドさんの身内)に脅迫されたせいで私の心が深く傷ついたのですから………この心を癒せるとしたら私の初恋の人であるロイドさんに慰めてもらうしかありません。なのでルファディエルさんの代わりに、責任を取って下さい♪」
「う”……………」
(くかかかかかっ!?まさかこんな意趣返しをして来るとはな!?)
(まさかこの私が自分の策で………しかも自分の策で嵌めた相手に反撃されるなんて……………よりにもよってこんな形で……………してやられたわ。)
微笑みながら言ったリーシャの言葉を聞いたロイドは表情を引き攣らせて唸り、ギレゼルは陽気に笑い、ルファディエルは信じられない表情で呟いた後溜息を吐き
「ううっ……………わかったよ……………エリィにはその内説明して………何とか許してもらうよ…………」
そしてロイドは大量の冷や汗をかきながら疲れた表情で答えた。
「フフ、その答えを聞けて何よりです♪ん………!」
ロイドの答えを聞いたリーシャは嬉しそうな表情をした後ロイドの唇に口付けをし
「!!!??」
リーシャに口付けされたロイドは混乱し
「ロイド……さん…………大好き……………!ん……ちゅ……ちゅる………!」
「!!!!?????(ななななななっ!?)」
さらにリーシャは口付けをしながら自分の舌をロイドの舌とからめ、リーシャに舌をからめられたロイドは大混乱し
(おおおおおおおおおおおおおおっ!?そこだ!そこで押し倒して一気にヤっちまえ!!)
(ま、まさかリーシャがこんなに積極的になるなんて………これはさすがに想定外よ……………)
ギレゼルは興奮しながらリーシャを見つめて焚き付け、ルファディエルは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせていた。
「フフ………今回の件が全て解決したら、ベルガード門でのロイドさんの宣言通り、私の”全て”―――まず”処女”を奪ってもらいますから、その時を楽しみにしていてくださいね?私、好きな人にはつくすつもりですから、”何でも”してあげますし、させてあげますよ?」
そしてロイドとの口付けを止めたリーシャはロイドに耳打ちし
「!!!!!!????」
リーシャに耳打ちされたロイドは顔を真っ赤にして大混乱し
「―――例えばこんな事だってさせてあげますよ?」
さらにリーシャはロイドの片手を握って自分の豊満な胸に置いた後、ロイドの手を握って自分の胸をもませ
「なななななななっ!?」
リーシャの手によってリーシャの胸を揉んだロイドは顔を真っ赤にして声を上げ
「フフ……どうですか、私の胸?イリアさんは男性なら誰でも興奮するって言ってましたけど♪」
さらにロイドの顔を自分の豊満な胸の谷間に抱き寄せ
「!!!!!!!!?????」
リーシャの豊満な胸の中にいるロイドは大混乱しながら固まり
「ロイドさんなら………私の胸………いつでも好きに揉んでいいですし、私の身体を存分に犯してもいいんですからね?」
さらにロイドを離したリーシャがロイドに再び耳打ちをし
「ななななななななななななななっ!?」
耳打ちをされたロイドは課を真っ赤にして大混乱し続けた。
「それとさっきの会話は録音しておきましたから、絶対に言い逃れはできませんからね?(フフ、ようやく貴女にも一矢報いましたよ、ルファディエルさん。)」
そしてリーシャはロイドから離れた後片手に持った小型の録音機をロイドに見せて微笑み
「なっ!?」
それを見たロイドは声を上げ
(くかかかかかかっ!まさにお前と全く同じやり方で反撃してきたな!?)
(……………さ、さすがは”銀”ね………私とした事が嵌めた相手を侮りすぎたわ………)
ギレゼルは陽気に笑い、ルファディエルは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせた後疲れた表情になった。
「ロイドさんも知っていると思いますが”銀”が標的にした相手は絶対に逃げられず、必ず仕留められるのですよ♪ん……!フフ、それじゃあ失礼します♪」
そしてリーシャは嬉しそうな表情でロイドを見つめて、そしてロイドの唇に軽い口付をした後真っ赤になった顔でロイドから走り去り
「…………………本当にこれからどうしよう………エリィになんて言えばいいんだ………?(ルファ姉!元はと言えばルファ姉のせいなんだから、エリィに事情を説明する時絶対に手伝ってもらうからな!?)」
リーシャが去って行ってしばらくの間固まった後我に返ったロイドは疲れた表情で呟いた後ルファディエルに念話を送り
(………さすがにリーシャの場合は私にも責任があるから、その時になったら手伝うわ………)
ロイドの念話を聞いたルファディエルは疲れた表情で答えた。
「あ、もう来ていたんだ、ロイド。」
その時キーアがロイドに近づいてきた……………
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