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ティギーおばさんのお話

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第三章

 ここで、です。ティギーおばさんはあることに気付きました。
「抜け毛多いわね、私の毛もね」
 お掃除をすればご主人の毛も子供達の毛も多いです、こうしたことは毛の質や色や匂いでわかります。 
 それで、です。その毛をお掃除しているうちにでした。
 ふとです、ティギーおばさんは思いついてでした。 
 そのうえで、です。その毛を集めてです。一旦洗ってから刺繍に使うのでした。
 そのお話を聞いてです、リビーおばさんはお仕事の依頼をしにティギーおばさん本人にこう言ったのでした。
「お掃除して集めた針もなの」
「そう、使ってみているの」
「そうしたのね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「今はかえってストックが出来たわ」
「抜け毛ってね」
「そう、多いでしょ」
「かなり抜けるわ」
 リビーおばさんは自分の前足を見ました、この前のブラッシングでも相当な毛が出ました。
「少しでね」
「そうでしょ、それは私もでね」
「それでなのね」
「抜けた毛を集めて使うことにしたの」
「それならいいわね」
「そうでしょ、しかもちゃんと洗ってから使ってるから」
 そうしているからというのです。
「奇麗よ」
「それじゃあ」
「思う存分使えるわ」
「そこまで考えて使うのは流石ね」
「それじゃあ今から依頼受けるわ」
「ええ、今日はこの服が破れたから」
 リビーおばさんは自分の白い夏服を出しました。
「お願いするわね」
「すぐに縫うわね」
「それじゃあね」
 こうしてでした、ティギーおばさんはその服を受け取ってそうしてすぐに用意している針を使って刺繍をするのでした。針は一杯あるのでもう心配はいりませんでした。


ティギーおばさんのお話   完


                       2016・4・9 
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