約1つのラベルと心臓
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第n+0話番外 ラガゴッチュゴネズザ故、我はファンタジーを書かぬ
ジュリ=イノ=ワイラは、フペペドエズガイガが好きだった。フペペモンジャイサが沈み真っ暗になった外の景色が好きだった。
ワイラには多くの友がいる。彼らと、ヌトでキュースバリアエを飲みサーライテンカエイでも食べながら他愛無い話を咲かせることはこの上無い幸せなフペペロミスネだった。
ヌソクエスミに囲まれて幸せだからこそ、今の1ヌソグの状況を寂しく、そして愛おしく思うのかもしれない。
などとぼおっと考えていると、ふと暗闇の中で何かがルセアソンを切る音がして、
ドゥシイイエッス
と何かそこそこ大きな物が落ちる音がした。
(あああああああああららららららら)
ワイラは慌ててドメメシギャイサを飛び出し、ニシエタポキファをかけることも忘れ、音のした方へ駆け寄った。
フペペモンジャイサが沈んだというのにまだ暑さの残る中を早足で駆けると、1297ピラ程の長さの何かが倒れていた。
更に駆け寄り闇の中でその全貌が顕になると、ワイラは息を呑んだ。
それはヌソクエスミシダだった。しかしその肌はピシルイナとグイエスタを混ぜたような色をしていて、髪の色はフペペエズガイガのようなミドボモガだった。
「あああああああららららららら」
ワイラは倒れたままピクリともしないそのヌソクエスミシダを揺すりながら、ポリサンデコイワを取り出しイパニにかけようとした。
イパニの番号を押し、そこにコールしようと指を流すと、
「あの」
明らかにワイラを呼ぶ若い女の声が、背後からした。
「ああらら?」
ワイラは背後を振り返り、そして怯んで一瞬目を閉じた。
背後にいた少女も、倒れているヌソクエスミのように、ミドボモガ色の髪をしていたのだ。
「私、じおれた みつこっていいます。その人、私の知り合いです」
みつこがゆっくりとワイラの方へ近寄ってくる。
「そこの彼、にえで なつおって言うんですが、『道端』で倒れて『地面』を見つめることが好きなんです。怪しいけど悪い『人』じゃないんです」
「ああらら?でもさっきどっからか落ちてきたのを見たけどねぇ」
「おそらく『電灯』の上で寝転んで『電灯』を見ている途中に、転んじゃって気絶しているんです。体は頑丈なので問題ありません」
すらすらと話しながら歩いてくる少女は、やはりピシウスタとでも言うべき肌の色をしていた。
「彼は呼吸をしているはずです。重傷1つ無く」
ワイラが目を下にして倒れているなつおをひっくり返すと、軽い擦り傷はあるが息はあり、一刻を争うような状態では無かった。
「ああらら」
「もしよろしければ、」
みつこはしゃがんでいるワイラに合わせるように腰を少し下ろすと、ワイラを見つめた。
「私と彼を、『1晩』泊めて下さいませんか?『今日』の宿に、困っているところなんです」
「ああらら……」
ワイラは少し迷った後、すぐにテラリソと微笑んだ。
「ああらら。困ってるなら助けなくちゃ。さ、『家』においで」
「ありがとうございます」
ワイラがドメメシギャイサを手で示すと、みつこはシャーシサをしてなつおを担いだ。
彼らが何者なのか、何故髪の色がミドボモガなのか、どうしてここに来たのか。そんなことよりも、目の前にいる若者2ヌソグを助けられたことを思い、自分に誇りを持ちながら、ワイラはドメメスソクエスミが2ヌソグ増えた自分のドメメシギャイサの扉を閉めた。
後書き
人間を人間と訳すかどうかで迷いました。
ただ、人間を人間と訳さない割に肌とか髪はそのまま訳しているので、もう少し吟味のしようはあったかもしれません。
あとは、色の概念もそのまま訳すか迷いました。白と黒の定義ぐらいは流石に揃うと思いますが、他の色の扱い(そもそも肌の色が緑の人種は地球の肌色を肌色と呼ばない)を考えると、黒も黒と訳さない方が簡単と思い訳しました。
ちなみにこれは二足歩行の生物視点で言葉の通じる人間がいたという前提なので、もう少し種族が豊富ならば、表現の1つ1つが変わってくると思います。
要は、僕は真面目なファンタジーを書けんってこと。
だってさー!めんどくさいじゃん!1日何時間?1週間や1ヶ月や1年に類するものある?学校はどういう風になってる?物質や元素は地球と同じ物使っていいの?文化はどう?いやこんなのごく一部だよ。
この番外編は考えてて嫌になってきたから、時空ごと愛する覚悟が必要だなぁと思った。
ただこの作品は真面目な作品じゃないのでなんとかするよ。
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