英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)
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第88話
~マインツ山道~
「す、凄い………」
「あ、圧倒的ね……」
「とんでもないです………」
(……いくらエルンストがいるとはいえ、あそこまで一方的に戦うとは………)
ランディとエルンストの圧倒的な戦闘を見ていたロイドは驚き、エリィは厳しい表情をし、ティオは疲れた表情で呟き、ルファディエルは目を細めて考え込み
「あれがランディ先輩の本当の戦闘能力……」
ノエルは信じられない表情で言った。
「やれやれ、こりゃ加勢は必要なかったかな……」
ワジは溜息を吐いて言ったが
「―――いや。ちょっとヤバそうだね。」
ある事に気付いて真剣な表情で言った。
「なに……!?」
ワジの言葉を聞いたロイドが厳しい表情で声を上げたその時!
「アハハ!絶好調だね、ランディ兄!」
シャーリィの声が聞こえ
「……シャーリィか!」
声を聞いたランディが声が聞こえた方向を見つめたその時、次々とランディに向かって炸裂弾が放たれて爆発し、ランディは全て回避した。
「うんうん、やっぱりランディ兄はそうじゃなくちゃ!シャーリィの好みとは違うけどカッコいいよ!」
ランディが回避行動を終えるとシャーリィが崖上から現れ
「ぬかせ……小娘が。てめぇみたいな人喰い虎なんざ、お断りだっつーの……!」
シャーリィの言葉を聞いたランディは目を細めてシャーリィを睨んだ。
「ふふっ、つれないなぁ!でもせっかくだからもう少し頼ませてもらうよ!」
そしてシャーリィはランディの怒涛の銃撃を掻い潜って、刃の部分でランディに強襲し
「!!」
シャーリィの強襲に気付いたランディはその場を後ろに跳躍して回避し、シャーリィと銃撃戦を繰り広げた後、さらにブレードの部分で強襲し、シャーリィはランディの強襲をチェーンソーの部分で何度か斬り結んだ後、後ろに跳躍した!
「へえ~……てっきりブランクでそろそろ限界かなと思っていたけど、やるじゃない!さすがはランディ兄!」
ランディの動きにシャーリィは感心した後嬉しそうな表情をし
「ハッ……これもあの無茶苦茶なギュランドロスのオッサン達が俺や警備隊の連中を鍛え上げた証拠って事だ。(最初はあのオッサン達がいたら、俺の出向なんざ必要ねえって思っていたが、まさかここで役に立つとはな……………ハッ、これじゃあ俺がリハビリの為に行ったようなものじゃねえか。)その証拠に既にベルガード門の連中に何人も殺られているだろ?」
シャーリィの言葉を聞いたランディは嘲笑した後凶悪な笑みを浮かべ
「ベルガード門の警備隊もそうだけど、”六銃士”って本当に強いね!けど、楽しい戦いに水をさすのは気にいらなかったけどな~。」
「フン。まさかテメェらみたいな人喰い虎どもが正々堂々な戦いをしろって言う気か?」
シャーリィの言葉を聞いたランディは嘲笑してシャーリィを見つめたが
「アハハ、確かにそれもそうだね!あれは油断したシャーリィが悪かったね!………ま、今回はそうはいかないけど?」
「なに……!?」
笑顔で言ったシャーリィの言葉を聞いて驚いた。するとその時!
「ランディ―――――――――――ッ!」
ロイドの声が聞こえた後銃撃がシャーリィに放たれ
「おっと。」
銃撃に気付いたシャーリィは回避し
「……!?」
ランディは驚いた。するとその時ロイドとワジ、ノエルが突撃し、エリィは銃撃を、ティオはアーツを発動してシャーリィを攻撃したが銃撃やアーツをシャーリィは全て回避した!
「あはは、やるねっ!それじゃあサクッと口直しでも―――」
攻撃を回避したシャーリィは嬉しそうな表情をした。するとその時シャーリィの周囲にエリィとノエルによる怒涛の銃撃が放たれてシャーリィの動きを制限し
「うおおおおおおおおおおおおっ!」
ロイドがトンファーで強襲した!
「ロイド……!」
それを見たランディは声を上げ
「くっ……あはは!お兄さん、見かけによらず思い切りがいいじゃない?シャーリィみたいな小娘にえげつない連携攻撃なんてね!」
ロイドの攻撃を受け止めたシャーリィは口元に笑みを浮かべてロイドを見つめ
「手加減できる相手じゃないのは見ててわかったからな……君には、危険度SSの手配魔獣に対処するノリで当たらせてもらう!」
「あははっ、正解!」
ロイドの言葉に笑顔でシャーリィが答えたその時、シャーリィの刃が回転し始めた!
「っ……ダメだ、離れろ!いくらお前のトンファーでも防御しきれるわけが―――」
それを見たランディが唇を噛みしめて警告しかけたその時
「ま、当然そうだよね。」
ワジがシャーリィの背後に現れてスライディング攻撃をした!
「わおっ!?」
攻撃に気付いたシャーリィは驚きながら回避し
「……やれやれ。今ので転ばせられないのか。……まあ、こういう時こそ”彼女達”の出番だねぇ?」
攻撃を回避されたワジは溜息を吐いた後口元に笑みを浮かべて言った。するとその時
「炸裂せよ!イオ=ルーン!!」
ルファディエルの声が聞こえた後シャーリィの周囲の空間が歪み
「!!」
周囲の違和感に気付いたシャーリィがその場から後ろに跳躍して回避したその時爆発が起き
「ヒャッハーッ!!」
「!!」
さらに上空から強襲して来たギレゼルのクラフト―――加速襲撃に気付いたシャーリィはさらに後ろに跳躍して回避したが
「斬!!」
「アアっ!?」
背後の空から強襲して放ったメヒーシャのクラフト―――雷光撃によって背中を斬られ、背中を斬られたシャーリィは背中から血しぶきを上げながら声を上げた。するとその時ラグタスがシャーリィの前方に現れ
「フン!!」
拳を構えた状態でとてつもないスピードでシャーリィに強襲し
「!!」
ラグタスの攻撃をシャーリィは武器で受け止めたが
「わあっ!?」
ラグタスの拳は武器では受けとめきれず、吹っ飛ばされ、空中で受け身を取りながらラグタスに銃撃を放って命中させたが、鍛え上げられた筋肉によって鋼よりも固いラグタスは一切傷つかず
「オオオオオオオオオオオ―――――――――ッ!!」
ラグタスは銃弾を受けながらシャーリィに突撃し
「受けるがいい……!殺!劇!舞!荒!拳!!」
「うわ……!?」
Sクラフト―――殺劇舞荒拳による怒涛の連撃でシャーリィの顔面や身体の到る所を攻撃し
「終わりだっ!!」
止めの一撃を顔面に向かって放ち
「っ!!ガッ!?」
ラグタスが止めの一撃を放つ瞬間、武器で防御したシャーリィは吹っ飛ばされた!さらにロイド達はいつでも追撃できるようにそれぞれの武器を構えてランディの前に立ち
「お前ら……」
「クク、やっぱり来たね。」
ロイド達を見たランディは呆れた表情で溜息を吐き、エルンストは口元に笑みを浮かべた。
「シャ、シャーリィ様!!」
「馬鹿な……ここまでやるとは……!」
ロイド達の連携攻撃によって一方的にダメージを受け続けたシャーリィの様子を見た猟兵達は慌て
「あははははっ!いいねぇ!面白いじゃん!どっちかが死ぬまで徹底的に殺し合いところだけど……とっておきのご馳走の前にデザートばかりも何だしね。」
顔や身体に痣を作り、背中から血を流しているシャーリィは好戦的な笑みを浮かべてロイド達を見つめながら言った。
「え………」
シャーリィの言葉を聞いたエリィが呆けたその時
「あ……!」
何かに気付いたティオがある方向―――自分達が出てきた旧鉱山を見つめた。すると旧鉱山からミレイユ率いる警備隊員達が次々と現れた!
「ミレイユ三尉……!」
「き、来てくれたんですか……!」
ミレイユ達を見たロイドとノエルは明るい表情をし
「ええ、あなた達の課長から司令と副司令宛てに連絡があってね。―――敵部隊を確認!これより殲滅作戦を始める!ただしマインツ奪還と安全確保の最優先とせよ!」
ミレイユは答えた後警備隊員達に指示をし
「イエス・マム!」
警備隊員達は答えた後突撃しながら猟兵達に銃撃を放ち
「フフッ、それじゃあまたね~!またすぐにでも会えそうな気がするけど!」
シャーリィ達は生き残っている猟兵達と共に牽制攻撃を放ちながら撤退した………………!
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