転生とらぶる
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機動戦艦ナデシコ
1411話
ヤマダやアカツキとの話をしてから3日後、約束の日時となって俺達はニヴルヘイムの格納庫へと集まっていた。
集まったメンバーは、ネルガルからヤマダ、メグミ、アカツキ、エリナ。シャドウミラーからは、俺、エザリア、レモン、神楽坂。そして……桜咲、近衛の2人。
本来最後の2人は木連へと向かうメンバーに入る予定ではなかったのだが、生身での戦いを有利に行う事が出来る桜咲と、いざ怪我をした時に回復魔法の使用が可能な近衛の2人もエザリアからの進言により一緒に連れて行く事になった。
勿論本人達が嫌だと言えば連れて行かなかったのだが、今回の場合は2人共が……より正確には近衛の方が非常に乗り気であり、桜咲はそんな近衛に引っ張られた形だ。
「メグミ、俺は必ずこの仕事を成功させてみせる。木連の中にもゲキガン魂を持っている者はいる筈だ。だから、それまで待ってくれるか……」
「ガイ……ええ、待ってる。私はいつまでも待ってるわ!」
いや、確かにすぐに帰ってくるって訳にはいかないけど、それでも何年もは向こうにいないと思うぞ。
恐らく一ヶ月……どんなに時間が長くても三ヶ月程度の筈だ。
そこまで気分を出すような事は必要ないと思うんだけどな。
その辺がヤマダとメグミらしいと言えばらしいけど。
何て言えばいいんだ? 劇場型恋愛? 微妙に違うような、合ってるような、そんな気がするが。
「さて、そろそろいいか? こっちの説明をしたいんだが」
ひっし! と抱きしめあっていたヤマダとメグミに声を掛けると、2人は不承不承離れる。
なんつーか、何とかしてくれこの馬鹿ップルといったところか。
俺だって人前でこんなには……こんなには……
今までのやり取りを考え、取りあえずこれ以上は思い出さない方がいいだろうと判断し、それ以上考えるのを止める。
「一応前もって連絡はしてあったと思うけど、自己紹介……前に、レモン頼む」
「ええ。まぁ、そこまで詳細に説明するようなものじゃないんだけど、貴方達が乗っていくコンテナについて説明するわね」
木連に潜入し、内部に親シャドウミラー、親ネルガル、親討伐軍といった戦力を作るのだから、当然前もって情報は渡してある。
だがそれでも、直接会うのはこれが初めてである以上初対面な訳で……そう考えれば、自己紹介をしておくのは決して間違いじゃないだろう。
いやまぁ、木連に向かうのは転移で直接じゃなくて、少し離れた場所に転移してから直接移動してなので、そう考えれば技術班が作ってくれたコンテナの中で自己紹介する暇とかは幾らでもあるんだが。
特に技術班が作ってくれたコンテナは、重力制御技術によって極端に大きなGでなければ相殺する事が出来るようになっている。
この辺、マクロス世界の技術であるGの貯金箱とでも呼ぶべきISCが使われている。
いやまぁ、このISCにはフォールドクォーツが必要だから、今はマクロス世界でもそう易々とは作れないんだけどな。
シャドウミラーの場合はバジュラの死体を大量に保存してあるので、その辺は問題ない。
勿論それ以外にもシャドウミラーお得意の重力制御技術によって大まかなGは大体どうにかなるようになってるんだが。
それだけに、コンテナの中でも快適に過ごす事が出来る筈だった。
その辺の説明をレモンがし、アカツキを含めて感心した様子でレモンの方へと視線を向けると、次に自己紹介に移る。
「初めまして、私は桜咲刹那と申します。ネギま世界の出身で、現在はシャドウミラーの実働班に所属しています。ですが、PTといった機体に乗っての戦闘ではなく、生身での戦闘……この大太刀を使った神鳴流という流派を使用して戦うので、今回のように生身での戦闘が多くなる事が予想される時はお力になれるかと」
桜咲がシャドウミラーに来て変わった事は、武器を隠して持たなくてもよくなったという事だろう。
以前は何かのケースに入れて誤魔化していたりしたのだが、シャドウミラーでは基本的にその辺を隠す必要はない。
勿論ホワイトスターにやって来る他の世界の人間はそう簡単に武器を持ちめはしない。
前もっての申請が必要だったりするし、継続的に持ち歩くには一定の免許のようなものが必要となる。
この点で一番苦労しているのは、ネギま世界の住人なんだよな。
そもそもネギま世界からホワイトスターにやって来る者は、魔法使いが多い。
その魔法使いの杖も当然ながら武器扱いになる訳で……
実はネギま世界には魔法を使わなくても、小太郎のように素手でもある程度以上の力を持つ者は多いので、この制度が完全に効果を発揮しているという訳ではないのだが。
ともあれ、シャドウミラーのメンバーであれば、ホワイトスターでもそういう七面倒な手間を掛ける事なく堂々と武器を持ち歩ける。
これは、地味に桜咲にとっても嬉しかったらしく、以前感謝の言葉を言われた事があった。
勿論別の世界に出向くには、当然武器を隠す必要があるのだが。
「うちは、近衛木乃香や。よろしゅうなー」
桜咲に続いて、近衛が頭を下げる。
相変わらず、これぞ大和撫子といった風情の近衛は、年齢を重ねる事によってよりその美しさを増していた。
桜咲が凛とした美しさなら、近衛の方は優しそうな美しさ……包み込んでくれるような雰囲気を持っている。
桜咲や近衛とはこれまでにも何度も会っているけど、今日は緊張している為か少しいつもと比べて硬い表情を浮かべていた。
「俺はガイ! ダイゴウジ・ガイ! 今回の件で木連との間にゲキガン魂を燃えさせる為に行くんだ。よろしくな!」
「ヤマダ・ジロウな」
いつもの如く偽名を名乗ったヤマダの言葉に、そう言葉を挟む。
すると当然こちらもまた、ヤマダは叫ぶ。
「だから、ヤマダ・ジロウは偽りの名前! 俺はダイゴウジ・ガイだって言ってるだろ!」
「えっと、その……どちらなんですか?」
少し戸惑ったように尋ねてくる桜咲だったが、俺が出来るのはそれに肩を竦めるという行為だけ。
「本名はヤマダ・ジロウ。ただ、自分の名前を気にくわないらしくてな。ダイゴウジ・ガイという事にしているらしい。……そんな事をしても、戸籍とかIDとかそういうのはヤマダ・ジロウなんだから意味はないんだが」
「……この世界の人は随分と変わった人が多いんですね」
「ちょっと待った! この世界でもヤマダ君のような人は滅多にいないよ!」
俺と桜咲の会話を聞いていたアカツキが、このままではナデシコ世界全てがヤマダのような人物だと誤解されるかもしれない……と思ったのだろう。慌ててそう告げてくる。
いやまぁ、その気持ちは分からないでもない。
俺だってシャドウミラーが全部ヤマダと同じような人間だけだと言われれば、声を大にして否と言うだろうから。
「彼はその……ナデシコの乗員としても色々と特殊な人なんだ。他の人はもっとこう……」
そこまで告げたアカツキだったが、顔が強張る。
うん、ナデシコに乗ってる乗員は基本的に腕は一流でも性格に問題がある奴が多いからな。
まともそうなメグミも、さっきのヤマダとのやり取りを見ていればちょっとまともには見えないし。
ともあれ、ヤマダについての騒動はそこで一旦落ち着き、次は神楽坂が前に出る。
「えっと、何だか普通に私の出番が飛ばされたんだけど……私も自己紹介するのよね? 神楽坂明日菜よ。よろしくね」
ヤマダに出番を奪われた神楽坂の言葉に、当然のように真っ先に反応したのはアカツキ。
「いやいや、アクセル。君の国には何だってこんなに美人が……それもとびきりの美人ばかりが揃ってるんだい? 羨ましい、羨ましいねぇ。いっそ僕もシャドウミラーの所属になりたいかな」
「ネルガルはどうするんだよ、ネルガルは」
「別にシャドウミラーに所属したままネルガルの会長を続けても構わないだろう? 社長派に任せるような真似だけは絶対に出来ないけど、そっちは今回の件でどうにかなりそうだしね」
まぁ、実際問題ネルガルの会長がシャドウミラーに所属するというのは決して有り得ない話ではない。
ネルガルそのものがシャドウミラーに所属するという事になれば、税収の問題はあるのだが、会長だけなら……
いや、でも会長がシャドウミラー所属という事になれば、当然ネルガルも会長の意向でシャドウミラーが関係してくる事になりかねないか。
まぁ、アカツキが言ってるのはまず冗談だと思うけどな。
「うちのメンバーにあまりチョッカイを掛けるなよ。そもそも、神楽坂はこの世界の住人と比べても圧倒的な力を持ってるぞ」
「ちょっ、アクセル! あんまり変な事を言わないでよね! それだと私は単なる乱暴者じゃない」
「……意外とそれが当たっているのが何とも言えないよな」
不満そうにこっちを見ている神楽坂だったが、それでもここで騒動を起こさないだけの分別はあったらしい。
一瞬だけエザリアやレモンの方を見ているのを考えると、もしかしたらこの2人の前で失態を見せれば後で怒られる……と思った可能性もある。
一応、シャドウミラーの中で一番偉いのって俺の筈なんだけどな。
この辺が名目上のトップと、実際に組織を動かしている者の違いか。
そんな風に思っている間にも、自己紹介は進む。
「エリナ・キンジョウ・ウォンよ。一応ネルガル側からも話の分かる人物が必要でしょうって事で私が同行するわ。……彼1人だけだと、色々と不安だし」
チラリとエリナの視線が向けられたのは、当然ながらヤマダだ。
あ、やっぱりな。ヤマダを野放しにするのは色々な意味で危険だと判断したのだろう。
俺でもそう思う。
特に木連がヤマダと似たような性格の者が多いとなると、当然その辺は大きく影響してくる可能性もある。
それこそ、下手をすればヤマダがこちらを裏切って木連に付くと考えてもおかしくはないだろう。
そうならない為にはヤマダの監視役が必要になる訳で……更にナデシコ世界側としては、その監視までもシャドウミラーから出して貰うとなると面子が潰れる。
その他諸々の話の結果として、エリナの出番となったのだろう。
「俺、近衛、桜咲、神楽坂、エリナ、ヤマダ。……木連に向かうメンバーはこれでいいんだよな?」
自己紹介が終わった後で、そう告げる。
皆が頷いているのを眺め、口を開く。
「なら、そろそろ出発したいけど……構わないか?」
「ええ。詳しい自己紹介とかは、コンテナの中でやればいいでしょうし」
神楽坂が頷いているが、俺達から少し離れた場所ではヤマダとメグミが2人で話している。
もしかして、また馬鹿ップルぶりを発揮しているのかと思ったが、雰囲気的には少し違うな。
「いい、ガイ。コンテナに一緒に入るのは美人ばかりだけど、妙な考えを起こしたりはしないようにしてね」
「と、当然だろ。俺がお前以外の女に目を奪われる筈……」
「本当? だってこの前も艦長を視線で追ってたじゃない」
「いや。それはだな。別にそんなつもりは……」
「エリナさんやハルカさんを視線で追ってるのも見てるわよ? 今まで黙ってたけど、女って結構視線には敏感なの。だから、初めて会う人の身体に無遠慮に視線を這わせるような真似は絶対にしないように」
「……はい」
弱っ! ヤマダ弱っ!
まぁ、俺も人の事はあまり言えないんだけどな。
それでも唯一の救いは、これから行く面子の中に明確な俺の恋人はいないというところか。
エリナは俺と肉体関係を持ったが、それも何だかんだと1度だけだ。
その後は明確な関係はないまま、友人以上恋人未満といった関係を俺と続けている。
いや、どちらかと言えば恋人方面に比重が寄っている……と思うのは、俺の思い込みだろうか。
そういう意味だと、今回の木連へと向かうのは俺とエリナの関係をはっきりとさせるという意味があるのかもしれない。
エリナの方へと視線を向けると、丁度エリナも俺の方を見ていたらしく視線が交わり……やがてエリナはそっと視線を逸らす。
頬が赤くなっているのは、以前の一夜の事を思いだしているのか、それともホワイトスターの浴場で会った時の事を思いだしたのか……はたまた照れや怒りといったものを感じているのか。
その辺の関係もしっかりとする必要があるんだろうな。
「このちゃん、本当に行くんですか?」
「そや。うちら、シャドウミラーに所属したけど、これといった手柄がないやろ? そう考えると、出来るだけうちらも動く必要があるんや」
「ですが、それでもこのちゃんがこんな危険な事に参加しなくても……」
「あははー、大丈夫や。何かあってもせっちゃんが助けてくれるんやろ? それにアスナもおるしな」
「え? 私? いやまぁ、危なければ当然助けるけど……自分から危険に向かって行ったりはしないでよ?」
「すいません、アスナさん」
「いいのよ、刹那さん。このかの事は、私も友人だと思ってるんだから」
そんなやり取りを聞きながら木連へと向かう最後の打ち合わせを続け……やがて出発する時間がくるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:505
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1208
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