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魔女に乾杯!

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127部分:最終話


最終話

                             最終話   新しい仲間
「嘘っ」
「何で貴女が」
 五人は彼女の姿を見てそれぞれ驚きの声をあげる。
 とりわけ華奈子は。最も驚いていた。
「美奈子、どうして」
「私もね、魔法を勉強してみたくなったのよ」
 美奈子はにこりと笑って姉妹にそう答えた。
「貴女みたいにね」
「あたしみたいに」
「ええ」
 見れば紫の法衣を着ている。しかしそれは紫の魔女のそれとは違いむしろ五人のそれと同じ様なデザインである。
「いいかしら」
「あたしに言われても」
 華奈子はまだ戸惑いを隠せない。
「ねえ」
「いいわよね」
「ちゃんと御両親からの許可は得ていますよ」
「何時の間に」
「うふふ」
「って何で華奈子ちゃんが知らないのよ」
「迂闊って言えば迂闊じゃない?」
 四人はそんな華奈子を見て突っ込みを入れる。
「それでは皆さんいいですね」
 先生があらためて言った。
「美奈子さんも今日から皆さんの御友達です」
「はあい」
 五人はそれに返事をする。華奈子はまだ戸惑ったままであったが。
「わかりましたね。それで席は」
「やっぱりあたしの隣よね」
「うん、宜しくね」
「ええ、宜しくね」
 姉妹は隣同士の席になった。これで美奈子も魔女になったのであった。
 塾の帰り。華奈子と美奈子は一緒になっていた。
「何かねえ」
 華奈子はまだ何か言いたそうであった。
「また魔法なんかやるんだか」
「貴女に負けたくないからよ」
「あたしに!?」
「そうよ」
 美奈子は強い声で言った。
「魔法でもね。いいかしら」
「好きにしたら」
 華奈子はそんな美奈子に対して言い返す。
「あたしに勝ちたいんだったらね」
「ええ、負けないからね」
「それはあたしだってね」
 華奈子も美奈子も互いの顔を見ていた。夕陽の中で見合っている。
「勉強以外では負けないわよ」
「スポーツ以外では負けないわよ」
「魔法だってね」
「望むところよ」
 二人は笑い合っていた。今ここにライバルが誕生した。
 紫の魔女は姿を消した。だが美奈子が替わりに魔女になった。こうして魔女達は六人になったのであった。

最終話   完

                                   2006・6・20

                             魔女に乾杯!第一部    完

                                   2006・6・20

 
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