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オズのボタン=ブライト

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第八幕その七

「太らない、痩せないことは」
「そうなるのじゃな」
「はい、ですからボタンも」
 彼についてもというのです、今はその猜疑のクラッカーを食べています。
「このままならいいですね」
「そうなんだね」
「うん、ただよく食べたね今日は」
「ボタンはよく食べてるね」
 王子が見てもです。
「身体は小さいけれど」
「何か食べられる時はね」
「幾らでもだね」
「僕は食べられるんだ」
「それで今日はだね」
「そんな日なんだ」
 それこそ幾らでもというのです。
「だから三時もね」
「食べられるんだね」
「そうだよ」
「わかったわ、じゃあお菓子もね」
 オズマも微笑んで言うのでした。
「たっぷり食べてね」
「うん、そうするよ」
「さて、 何を出そうかしら」
 具体的にとです、オズマは三時のティータイムに何を出すのか考えはじめました。
「今日の三時は」
「それが一番の問題ですよね」
「そう、何にしようかしら」
 オズマはカルロスにも応えて言います。
「一体ね」
「最近色々なお菓子食べてますね」
「ええ、お茶にしてもね」
「レモンティーだけじゃないですね」
 アメリカでよく飲まれている紅茶です。
「烏龍茶にお抹茶に」
「ロシアンティーもね」
「コーヒーも飲みますし」
「そうなのよね」
「コーヒーですと」
 ふとです、カルロスはこう言ったのでした。
「ウィンナーコーヒーもいいですね」
「ウィンナーコーヒーって何?」
 その名前を聞いてです、ボタンが尋ねました。
「どんなコーヒーなの?」
「コーヒーの上に生クリームが乗っているんだ」
「生クリームなんだ」
「そう、クリープを入れないでね」
 生クリームを乗せているというのです。
「そうしてるんだ」
「それで生クリームがクリープになっているんだ」
「ミルクみたいね」
「そうなんだね」
「これも美味しいよ」
 実際にと答えたカルロスでした。
「普通のコーヒーもいいけれどね」
「確かに美味しそうだね」
 ボタンもお話を聞いてこう思いました。
「飲みたくなったよ」
「それじゃあ今日はウィンナーコーヒーにするわ」
 オズマもお話を聞いて微笑んで決定しました。
「それでお菓子もオーストリアの感じにするわね」
「オーストリアって?」
「お外の世界にある国の一つよ」
 オズマはボタンにこのことから説明しました。
「そのウィンナーコーヒーの国なの」
「そうなんだ」
「ウィンナーっていうのはウィーンのっていう意味で」
 オズマはさらにお話します。 
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