オズのボタン=ブライト
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第八幕その一
第八幕 迷路を進んでいって
ボタン達は迷路をさらに進んでいきます、地下一階をクリアーして一階に行くとです。そこも地下一階と同じでした。
ただ迷路を進んでいってです、オズマは言いました。
「地下一階と違うわね」
「そうですね、迷路の中身が」
恵梨香も歩いていて気付きました。
「地下一階と違う中身ですね」
「それぞれの階で形が違いますね」
神宝も歩きながら言います。
「そうした迷路なんですね」
「まあどの階も同じ構造なら」
それならと言ったジョージでした。
「簡単ですよね」
「迷路は難しいからこそ面白い」
ナターシャの言葉です。
「悩むだけに」
「だからなのね」
「この迷路はあえて難しい構造になっておってな」
王様はその迷路のことをお話します。
「地下一階と一階、二階三階でな」
「それぞれですね」
「そう、構造が違っておる」
こうジュリアにもお話します。
「大きさもな」
「だからこそ難しいんですね」
「地下一階、地上六階じゃ」
「合わせて七階ね」
つぎはぎ娘も言います。
「階もあるから余計になのね」
「難しいのじゃ」
「成程、そうした場所なんだね」
木挽の馬も進んでいます、今もジュリアと共に最後尾にいます。
「このピラミッドは」
「これだけ難しいのならな」
それこそと言う王様でした。
「やりがいがあるじゃろ」
「問題はおトイレだけれど」
ボタンは王様にこのことを尋ねました。
「どうするの?」
「この中では魔法でな」
「魔法で?」
「おトイレに行きたくなることはないのじゃ」
「そうだったんだ」
「そうじゃ、現に皆そうじゃな」
「言われてみれば」
「そして出入り口のところに大きな、部屋が何十もあるおトイレがあるからな」
「出たらそこでだね」
「トイレが出来る」
「そうなんだね」
「だから安心するのじゃ」
こうボタンに言うのでした。
「そちらもな」
「うん、安心したよ」
「ここはそうしたところじゃ」
王様はそのボタンと一緒に先頭を進みつつ言うのでした。
「存分に楽しめるところじゃ」
「それじゃあ」
「お菓子も好きなだけ食べられる」
このことについても言った王様でした。
「よい場所じゃ」
「やっぱりおトイレってするからね」
「飲んだり食べたりしておるとな」
「その心配がいらないのはいいことだね」
「そしてお昼になれば」
ここで言ったのは王子でした。
「御飯を食べよう」
「今日のお昼は何を食べようかな」
そのことを今から楽しみにしているカルロスでした。
「楽しみだね」
「そうね、何を出そうかしら」
オズマもカルロスの言葉に応えます、食べものを出すテーブル掛けを持っている人として。
「お昼は」
「ハヤシライスとか」
ふとこのお料理を思いついたカルロスでした。
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