| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

Fate/The key to an absolute victory

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

予選 午前の部

 
前書き
感想よろです。 

 
Fate/The key to an absolute victory                 

         予選 午前の部


ざわざわと、段々騒がしくなってきた。
現実を認めれない者、現実に絶望して膝をつく者もいれば、
冷静な者もいた。
辺りを見回している内に、べチャリ、べチャリという音に気付いた。
「な、何だよあれぇ..........!」
一人が、恐怖で顔を歪ませて呟いた。
当然だ。得体の知れない何かが窓ガラスに張り付いていたのだから。それも、すべてのガラスに、余す所無く。
吸い込まれるような感覚、眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈。
あの時に戻るようだった。
ノイズ、白、輪郭、全てが気持ち悪い。
べチャリ、べチャリ、べチャリ、
......................意識が遠のいていく。目覚めた時はどうなっているのだろうか。惨状か、それとも、
死。......死?
何それ、ってあはハはハハハははははは。
      おもしろ。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
気付いたら、叫んでいた。
耳を劈くように。
高く。高く。
ーーあぁ、煩い。誰か止めてくれよーー
心の中で呟いた。
死。死?死ってなに?面白いの?美味しいの?ねぇ、ねぇー
誰か教えろよおおおおおおおおおおおおああああああああああああああああああああ。
分かっていた。分かっていたのに分からないああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ(マスターっ!!)ああああああああゴああああああああミああああああああああああがああああああああなああああにああああああああかああああああああいああああああああっああああああああああああてああああああああああああいああああああああるああああああああああああああああああああキああああああああコああああああああああああエああああああああナああああああああああああイああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ(ドン)あああああ?
気付いたら、得体の知れない何かが俺に馬乗りになっていた。
何だよ。どけろよ。重いんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおああああダああああああああレああああああああカああああああああああああタああああああああああああああああスああああああああああああケああああああああああああああああああああああああああああああああテああああああああああああああああああああああああああああ「マスターっ!!」ああああ。ああ。あ。
俺を呼ぶ声。
その声で、現実に引き戻された。
目の前には、グチャグチャになった得体の知れない何かがいた。
吐き気がする。眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈ーー

いや。

狂いそうになるのを堪えて、立ち上がった。
辺りは惨状だった。
他のマスターは、500人ほどだろうか。得体の知れない何かに喰い散らかされていた。そして、得体の知れない何かは今の餌(オモチャ)に飽きたら、次の餌に飛びかかり、狂喜して喰い散らかす。
それの繰り返し。

「セイバーっ!」
「はっ!」
ガウェインが、得体の知れない何かを切り捨てていく。他にも、戦っているマスターはいるようだった。
そんな中、俺は呆然と立ち尽くしていた。
何も出来ない。
そんな虚無感が俺を満たしていった。
数分後、辺りは真っ赤で、鉄の臭いが充満していた。臭い。
他に人はいない。俺は、ゴミが乱暴に投げ捨てられたかのような死体の山に立ち尽くしていた。
何人だろうか。いや、考えている暇は無い。
俺はセイバーを連れて外に出た。


外は異常が無かった。
まるで、あの建物の中が異常だったかのように。だが、あの中とは決定的に違う所がある。
「人が...........いない................」
そう、誰もいないのだ。
影すらない。
「アンタも生き残ったんだな。」
背後から声がし、振り向いて構えた。
「まぁ、そう警戒するな。マスター同士だろ?」
そう言われ、警戒を解く。
「アンタは?」
俺は目の前の男に問う。
後ろの銀髪の少女は........サーヴァントだろうか?
「俺は佐々峰。んでこっちがサーヴァントのアサシン。」
アサシンはこくり、とお辞儀をした。
「まぁお互い頑張ろうや。死なない程度にな。」
そう言い、佐々峰は立ち去った。
「セイバー。お前はあいつらをどう思う?」
相手がよく分からない今、とりあえず他人の意見が欲しい。
「殺気は無かったのであまり警戒する必要は無いでしょう。ですが、アサシンとなると相手にしたら危険です。早めに始末するか、味方にした方が良いかと。」
味方に.......そうだ。
それがいいだろう。
味方にしてしまえばこっちのものだ。
「そうだな。今度見かけたら、いや、早めに見つけて味方にしよう。」
「了解しました。」
そういえば、今何時だ?
狂ってから、相当時間がたった気がする。
見たら、12時を回っていた。
その瞬間、
「これより予選の午前の部を終了する。休憩時間に入るので、ゆっくり休んで次に備えてくれたまえ。」
そう聞こえた。また強制転移か、と思いつつ、目を閉じた。 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧