英雄伝説~光と闇の軌跡~(零篇)
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第118話
~太陽の砦~
「フェミリンスの加護を!英雄領域の付術!!」
ロイドとエリィと共に敵に向かったエクリアは魔術で自分達のさまざまな能力を上昇させ
「うおおおお………ハアッ!!」
ロイドはクラフト――――ブレイブスマッシュで突撃し
「エニグマ駆動。………………」
エリィはオーブメントを駆動させた後魔術の詠唱を始めた。そしてエクリアはの魔術によって身体能力を強化されたロイドの突撃はスピードが普段の倍になっていた為、敵は回避できずにダメージを受け
「うおおおおおお……………だあああああっ!!」
それを見たロイドはクラフト――――バーニングハートで自分の身体能力を一時的に限界突破し
「フェミリンスよ………彼の者を勝利へ導き給え!戦女神の付術!!エニグマ駆動………」
さらにエクリアが魔術をロイドに放ってロイドのさまざまな能力を大幅に上昇させた後オーブメントを駆動させた。
「行くぞ………!」
そしてロイドは敵に向かい
「えい、やっ、とうっ!!」
トンファーで攻撃をし続けた。身体能力が限界突破し、そこに身体能力を大幅に上昇させる魔術を受けたロイドの攻撃は一撃一撃がすざましい威力を秘めており、敵は大ダメージを受け続けていた。
「ロイド、下がって!」
「!!」
その時エリィの警告が聞こえ、ロイドは一端敵から離れた。すると
「光よ、降り注げ!爆裂光弾!!えいっ!ダークマター!!」
エリィによる魔術とアーツによって敵の上空より光の弾丸の雨が降り注ぎ、さらに敵の背後の空間が歪み、敵にダメージを与え続けた。
「空の祝福を我等に!フォルトゥナ!!………」
一方エクリアは駆動を終えたオーブメントで自分とエリィの魔法能力を上昇させた後魔術の詠唱をし
「ハアッ!イオ=ルーン!!」
詠唱が短く済む魔術を放った!エクリアに秘められる膨大な魔力に加え、アーツによって強化された魔力がこもった魔術の威力はすざましく、魔術による爆発が消えるとボロボロの敵がいた。
「一気に決める!」
それを見たロイドは再び敵に向かったが
「…………………」
敵は上空より垂れている糸を昇ってその場から消え
「なっ!?………くっ!?」
驚いているロイドの後方から現れてクラフト―――邪眼でロイドの動きを止め
「………………」
「うわっ!?」
続けてクラフト―――邪悪な群れで動けなくなったロイドを攻撃し
「……………」
「ぐっ!?」
そしてクラフト―――ポイズンボムでロイドを攻撃すると共に吹っ飛ばした!
「……………」
ロイドを吹っ飛ばした敵は再び糸を昇ってその場から消えようとしたが
「好きにはさせない!!」
エクリアのクラフト――――連接剣伸長をその身に受けて中断された。
「シュート!!」
そこにエリィのクラフト―――3点バーストが命中し、退魔の効果もある弾丸をその身に受けた敵は怯んでいた。
「ハッ!」
一方吹っ飛ばされたロイドは空中で受け身を取って着地し
「負けるか―――――ッ!」
その場で叫び
「これで決める………!」
大幅に上昇した身体能力で敵に詰め寄り
「とう、たぁっ、とうっ、はぁっ!!」
敵を打ち上げた後敵の周囲に現れながら攻撃し
「ライジング………サ――――――――ンッ!!」
止めに闘気によって発生した竜を敵に放った!ロイドが放った竜は敵に噛み付いた後大爆発を起こした!
「―――――――――!?」
打ち上げた敵を連打の渦に巻き込む、昇竜の如き大技――――ライジングサンを受けた敵は悲鳴を上げながら消滅した!
「風よ!我等に祝福を!加速・広範囲!!」
ティオと共に向かったレンは魔術で自分とティオの身体能力を上昇させ
「デミガンナー起動………ホーリーバースト!!」
ティオは敵の弱点の魔法弾で攻撃した。
「……………」
ティオの攻撃を見た敵は糸を昇って回避すると共に2人の背後に現れ
「……………」
クラフト―――ポイズンボムで自分の周囲に毒が混じった爆発を起こした!
「うふふ♪」
しかし爆発が起こる瞬間レンは後ろに跳躍して回避し
「ハッ!」
ティオは翼を羽ばたかせて空中に退避し
「行きます………!」
魔導杖をエネルギーの剣に変形させて敵に突撃し
「それっ!!」
レンはクラフト―――カラミティスロウによる大鎌の投擲で敵にダメージを与えた後敵に向かい、戻って来た大鎌を走りながら受け止め
「ヤァァァァ………!!」
敵に近づいた後クラフト―――ブラッドサークルで敵の傷口を増やして行き
「えいっ!!」
止めにクラフト―――パワフルスイングによる強烈な一撃を放ち
「ハアッ!!」
空中から突撃したティオはクラフト――――ビームザンバーで同時に攻撃した!それぞれの武器に込められたすざましい威力の一撃を同時に受けた敵は身体を真っ二つにされ
「――――――――――――――!?」
真っ二つにされた敵の頭の部分は悲鳴を上げながら消滅した!
「絶影!!」
エステルとミント共に敵に向かったヨシュアはオーブメントを駆動させた後クラフトで先制攻撃をし
「せいっ!!」
エステルはクラフト―――捻糸棍を放ち
「せーの!!」
ミントはクラフト―――裂甲断を放った。2人が放った衝撃波や闘気の弾丸は敵に命中してダメージを与えた。
「…………………」
一方攻撃された敵は配下らしき敵達を召喚した後何かの力を溜め出し、配下の敵達はエステル達に一斉に向かった。
「おぉぉぉぉっ!!」
エステル達に向かって行った配下の敵達はヨシュアのクラフト―――魔眼によって足を止められ
「させないよっ!!」
力を溜めだしている敵はミントが放ったクラフト―――インパルスドライブを受けて中断された。
「せいっ!クリムゾンレイ!!」
その時オーブメントの駆動を終えたヨシュアは敵にアーツを放った。アーツによって発動したエネルギーは敵に降り注いだ後大爆発を起こしたが
「…………………」
大爆発を起こす瞬間、敵は糸を昇って回避し
「……………」
なんとエステルの背後に現れてクラフト―――ポイズンボムで奇襲しようとした!
「甘いっての!!」
しかし敵の気配に気付いて振り向くと同時に放ったクラフト―――剛震撃を受けて怯み
「ハァァァァァ………旋雷輪!!」
連携するように放つエステルの攻撃を受け続けた。
「せいっ、せいっ………!」
クラフト――――旋雷輪を放ち終えたエステルは続けてクラフト―――百烈撃を放ち始め
「行くよ………斬!!」
ヨシュアはクラフト―――雷光撃で敵や配下の敵達を一斉に攻撃し
「とりゃあっ!!」
ヨシュアの攻撃が命中した後、連打をしていたエステルは最後に強烈な一撃を放って敵を吹っ飛ばした。そして配下の敵達はエステル達に向かって行ったが
「大地に眠りし炎よ!今こそ目覚め、大地の敵を焼き払え!バーングラウンド!!」
ミントが発動した魔術によって発生した地面から突如現れた溶岩と、溶岩から沸き上がった炎によって焼き尽くされた!
「エステル、行くよ!」
「うん、任せて!」
一方ヨシュアはエステルに呼びかけた後2人同時に敵に向かって行き
「そこだっ!!」
ヨシュアは神速の速さで敵を駆け抜けると共に攻撃し
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ………!」
続けてエステルは敵に近づいて、棒で強烈な連打を放って一端後退し、いつの間にか3人に分身したヨシュアと一緒に武器を構え、同時に攻撃を放った!
「「奥義!太極無双撃!!」」
「―――――――――――!!??」
分身したヨシュアが一人に戻ると同時に放った滅多斬りとエステルの強烈な一撃が命中した敵はエステルの攻撃によって床から吹き上がったすざましい衝撃波を受けた敵は悲鳴を上げながら消滅した!
「……………」
フェミリンスと対峙した敵はクラフト―――邪眼でフェミリンスの動きを封じようとしたが
「その程度!」
フェミリンスは片手で簡易結界を自分に覆わせて邪眼の効果を防ぎ
「エニグマ駆動。………我が魔力、思い知りなさい!」
オーブメントを駆動させた後魔術―――嵐光弾による怒涛の魔力弾を放った!
「!?」
とてつもない魔力をその身に秘めるフェミリンスが放つ魔力弾は例え小さくても威力は上位魔術並に高く、それらを受けた敵は大ダメージを受けると共に怯んだが
「………………」
なんとアーツ―――ティアラルで自身の傷を回復し
「……………」
さらにフェミリンスの背後に回ってクラフト―――ポイズンボムで攻撃した!
「ハアッ!!」
自分に襲い掛かって来る毒の爆風をフェミリンスはクラフト――――闘聖の薙ぎ払いで吹き飛ばすと共に敵にダメージを与え
「ハァァァァァ………!!」
薙ぎ払いから連携してクラフト―――五連聖印突で敵の脚の部分を次々と消滅させた後最後の一撃を敵の身体に刺し
「消し飛びなさい!!」
クラフト―――ハイロウスピンを至近距離で放ち、それを受けた敵はボロボロの状態で吹っ飛ばされた!
「………………………」
フェミリンスとの戦闘によって瀕死状態になっていた敵は体力を取り戻す為にクラフト――――吸聖クブリエを放つ為の邪悪なる紫色の光をフェミリンスに放った!
「させません!!」
しかしフェミリンスが片手から放った閃光―――破術の閃光によって邪光を消滅した。
「業火に呑まれ、罪深き者達が裁かれる煉獄に還るがいい!メル=ステリナル!!クリムゾンレイ!!」
そしてフェミリンスは魔術とアーツによる全てを焼き尽くすほどの轟炎を敵に放ち
「―――――――――――――――――!!??」
轟炎に呑まれた敵は断末魔を上げながら骨すらも残さず焼き尽くされ、消滅した!
「はぁぁぁぁ………うおぉぉぉぉぉっ!!」
ガルシアと対峙したランディはクラフト―――デスクライで自らの能力を上昇させ
「オォォォォォ―――――ッ!!」
対するガルシアもクラフト―――絶倫功で自らの身体能力を上昇させ
「ガアッ!!」
クラフト――――バーストキックでランディの先制攻撃を放ち
「っと!」
ランディはガルシアの先制攻撃を紙一重で回避した後素早い動作でガルシアから距離を取り
「ほーらよっ!!」
セティ達の調合と合成によって創られた強力な麻痺ガスが込められたスタングレネード――――パラライボムをガルシアに向かって投擲し、投擲されたスタングレネードは強烈な光を放つと共に麻痺ガスを発生させた!
「うおおおおおっ!!」
スタングレネードを投擲し、麻痺ガスがガルシアを覆ったのを見たランディは一点集中して全弾を撃ち尽くすような勢いで連射するクラフト――――ファイアラッシュでガルシアに放った!
「オオオオッ!!」
麻痺ガスをその身に受け、さらに次々と銃弾を受け続けたガルシアだったが決して怯む事はなく、身体の所々から血を流しながらもランディに突進し、クラフト―――ベアタックルをランディに命中させた!
「ぐっ!?」
ガルシアの突撃をその身に受けたランディは怯み
「ガアッ!!」
その隙を逃さず、ガルシアはクラフト―――大回転旋風脚を放った!
「チィッ!?やっぱり”グノーシス”の影響でタフになっているどころか状態異常にまで強くなっていやがる!」
ガルシアの攻撃を後ろに跳躍してギリギリ回避したランディは舌打ちをした。
「オオオオ―――ッ!!」
そこにガルシアが再びクラフト―――ベアタックルでランディに突撃し
「狙いは外さないぜっ!!」
それを見たランディはガルシアの片足に狙いを定めて連射した!
「ガアッ!?」
狙いを定めた部分に銃弾を集中攻撃させるクラフト――――スナイプラッシュにより脚に銃弾の集中攻撃を受けたガルシアは声をあげた後転倒し
「さあ………始めるとするか………うおおおおおっ!!」
それを見たランディは全身に膨大な闘気を纏った後ガルシアに向かって突撃しながら怒涛の銃撃を放ち
「喰らえ………ベルセルガー!!」
ガルシアに近づいた後一瞬で数回の斬撃を放った!
「ガアアアアアアアアアア――――――――――ッ!?」
ランディの最大奥義―――ベルセルガーをその身に受けたガルシアは全身から血を噴出させた後地面に膝をついた!
「………ギギ……ググ……………ガアアアアアアアアアアアアアッ!!」
地面に膝をついたガルシアは唸った後再び全身にすざましい瘴気を纏って立ち上がり、叫んだ!
「こ、これは………!」
「もしかして………魔人化するのか!?」
「ふ~ん。ミシュラムの時も思ったけど、本当にタフな人ね。」
戦闘を終わらせ、ガルシアの様子を見たエリィとヨシュアは驚き、レンは感心し
「こ、こんな人がなったらさすがに手加減できなくなるわよ!?」
「――――仕方ありません。フェミリンス。」
「ええ――――殺す事にためらいを持つ貴方達は下がりなさい。私とエクリアが滅します。」
「えっ!?2人とも、まさか殺すつもりなの!?」
エステルは真剣な表情で叫び、エクリアは連接剣を構えてフェミリンスに話しかけ、話しかけられたフェミリンスは頷いた後槍を構えてロイド達に指示をし、エクリアとフェミリンスの行動を見たミントは驚き
「チッ………」
ランディは舌打ちをした後前に出てガルシアを睨み
「―――おい、オッサン!百戦錬磨の元猟兵が何を腑抜けてやがるんだ!しかもマフィアとはいえ、あんたは一度”あの場所”から抜けられたんだろうが………!?その意地を見せてみろや!」
ガルシアを睨んで怒鳴った。
「ランディ………」
「………ランディさん………」
ランディの行動にロイドは驚き、ティオは辛そうな表情で見つめていた。するとその時
「ガアアアアアアッ………!………オオオオオオオ………!………ァアアアアア………オオオオ………ガハッ………ぐううっ………」
ガルシアは何かを抑えこむかのように叫んだ後纏っていた瘴気を消して地面に膝をついて正気に戻った!
「………瘴気が消えた………」
「もしかして………元に戻ったの!?」
それを見たティオとエリィは明るい表情をした。
「がはッ………げほげほ………はあはあはあ………」
一方ガルシアは咳を何度もした後息を切らせていた。
「ハッ………やりゃあ出来んじゃねぇか。」
ガルシアの様子にランディは口元に笑みを浮かべ呟き
「………フン……偉そうな事を抜かしやがって…………だが………どうやら………礼を言う必要がありそうだな………」
ランディの言葉を聞いたガルシアは鼻を鳴らした後呟いた。
「やはりヨアヒムに”グノーシス”を………?」
「ああ………直接注射して来やがった………あの野郎………最初から………うさんくせぇと思ってたんだ……クソ……よくも俺の部下達を………!」
ロイドに尋ねられたガルシアは答えた後悔しそうな表情をした。
「………彼は自分達が逮捕する。悪いけど、あなたたちも逮捕は避けられないと思ってくれ。」
ガルシアの様子を見たロイドは真剣な表情で忠告し
「………フン……ここまで醜態さらしちゃ仕方ねぇだろう………たぶんあの野郎はこの先にいるはずだ……”闘神の息子”………それにロイドと言ったか……てめえらは気に喰わねぇが………あの野郎はもっと気に喰わねぇ………絶対に………後れを取るんじゃねえぞ………!」
ロイドの忠告にガルシアは静かな笑みを浮かべた後ロイド達を見つめて警告した後地面に倒れた!
「………落ちたか。」
「ああ………完全に気絶している。」
ランディの言葉にガルシアに近づいて状態を確かめたロイドは頷き
「多分、魔人化に抵抗するのに力を使い果たしたんだろうね。」
「うーん、悪人かもしれないけど、一本筋は通ってる人かも………少なくとも、あの会長さんよりは共感できそうな気がするわ。」
ヨシュアの推測を聞いたエステルは考え込んだ後静かな笑みを浮かべて呟き
「そうね………」
「……同感です。」
「……………………」
エステルの言葉にエリィとティオは頷き、フェミリンスは黙ってガルシアを見つめ
「フン………ま、さすがと言っとくか。」
「そうだな………」
ランディとロイドもエステルの言葉に頷いた。そしてロイドは立ち上がって砦らしき場所を見つめた後振り向き
「――――どうやらこの先に真の黒幕がいるみたいだ。アーネストにガルシア………2人の様子から判断するに恐ろしく危険な相手だろう。みんな………準備はいいか?」
真剣な表情で呟いた後仲間達を見回して確認し
「ええ………!」
「……はい!」
「いつでも行けるぜ!」
「こちらも任せて!」
「準備は出来ている!」
「ミントも!」
「いつでも決戦は始められますわ!」
「同じく私もいつでも出陣できます……!」
「当然レンも♪」
ロイドの確認にエリィ達はそれぞれ力強く頷いた!
「―――よし。これより教団幹部司祭、ヨアヒム・ギュンターの拘束、および逮捕に踏み込む………各自、全力を尽くしてくれ!」
エリィ達の返事を聞いたロイドは頷いた後号令をかけ
「おおっ!」
ロイドの号令にエリィ達は力強く頷いた!
その後ロイド達は先に進み、ようやく今回の事件を起こした全ての元凶であるヨアヒムが待つ最奥地に到着した…………………
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