歌集「春雪花」
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忍びつつ
変わらぬ日々を
流しける
君を想いて
手を見つめたり
仕事に疲れ、人間関係に疲れ…彼への想いをひた隠しにし…。
何も変わらない日々を、ただ堪え忍び…どうにか生きている…。
彼に会えない時間は殊更に重く、想えば想うほどに…それは心を押し潰さんばかりに更に重く感じる…。
それでも彼を想わない日はなく、自分の手を見て思うのだ…。
私は一体…何なのだろうかと…。
われ見えず
拭えぬ淋しさ
積もれども
恋に侘び濡れ
世に問ひかけむ
この先にある道さえ私には分からない…彼の心も…。
想いは一方通行でしかなく、その想いさえ…世間では忌むべきものなのだ…。
それでも…私は彼を愛し、故に…淋しくて仕方無く…。
そんな淋しさの降り積もる毎日を、一体どうしたら良いのだろう…。
世界は…こんな私を罵り、嘲るだけなのかも知れない…。
弱く、女々しい男と揶揄されるだけなのかも知れない…。
ただ一つ…愛に真実なる答えはあるのだろうか?
世よ…答えてほしい…。
私は…過ちなのか…?
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