転生とらぶる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
機動戦艦ナデシコ
1387話
取りあえず何故リョーコが怒って去って行ったのかは分からないが、格納庫で喋っているよりもやるべき事はあるのでブリッジへと向かう。
当然ながら全員が俺と一緒にブリッジへと向かうんだが、全員が来る必要あるか?
いやまぁ、色々と事情を知りたいって気持ちは分からないでもないんだけど。
「リョーコの方はいいのか?」
「あ、いいのいいの。どーせ今頃うがーって感じで身悶えてると思うから」
「……いいのか?」
ヒカルの言葉に思わずそう返した俺は決して悪くはない筈だ。
そもそも、何だってそんな風に、うがーって感じになってるんだ?
俺に対して色々と怒っていたからとか?
「ま、アクセルは今はそっちよりもナデシコをどうするかを考えてくれるかな。僕が生きてると、当然社長派も黙ってはいないだろうし」
アカツキが笑みを浮かべて告げるが、その口調に悲壮感のようなものがないのは、やはりシャドウミラーという絶対的な味方がいるからこそだろう。
シャドウミラーがアカツキについた時点で、ぶっちゃけこの反乱が最終的に失敗するというのは既定事項だ。
そうなると、次の問題はどれだけ早くこの馬鹿騒ぎを終わらせられるかって事だな。
正直、木連が絡んできている以上、出来れば早いところこの馬鹿騒ぎは終わらせたい。
そうすれば勝者として、大手を振って木連にあるカトンボ、ヤンマ、チューリップの生産プラントを入手する事が出来るのだから。
その為にも、まず俺達がやるべき事は旗頭となる……言い方は悪いが亡国の王族的な存在を手に入れる事だな。
出来れば顔立ちの件も含めてアカツキがいいんだけど、アカツキ本人はネルガルの方を重視しているから、そっちは望まないだろう。
だとすれば、次に出てくるのはグリューノ……けど、こっちも行方不明だしな。
現状で行方不明となっている以上、恐らく死んでいるのは間違いないと思われる。
意外に生き延びている可能性もない訳じゃないが、もし生き延びているのなら最大の味方となるシャドウミラーと連絡を取らない筈がないだろう。
それこそアカツキがやったみたいに。
となると、次に地位が高いので俺達の知り合いとなると、ユリカパパ……もといミスマルだな。
提督という地位にあって、ヨシサダの上司であり、性格的にも親バカの一番はあれど、一般的には問題ない。
ミスマルを亡命政権の親玉にするのがベストだろう。……こういう場合も亡命政権と呼ぶのかどうかは分からないが。
そんな風に考えている間に、やがて俺達の姿はブリッジへと到着する。
ここに来るまでの間にも何人もクルーと会ったが、不思議な事にその殆どが不安そうな表情を浮かべてはいなかった。
勿論中には不安そうな表情を浮かべている者もいたが、それは少数のみ。
この脳天気さこそがナデシコと呼ぶべきか。
それとも単純にシャドウミラーがナデシコに協力しているからこそ、そう思っているのか?
社長派のあぶり出しとかもやる必要があるだろうし、少し忙しくなりそうだな。
ブリッジに続く扉を開けると、中にいたブリッジクルーの視線が全てこちらに集まってきた。
「アクセルさん! 助けてくれてありがとうございます!」
最初に口を開いたのはユリカ。
笑みを浮かべながら俺に向かってそう言ってくるが、その目の中にはやはり悲しみの色がある。
地球人同士で戦うとは思っていなかっただけにショックはでかいのだろう。
それでも挫けた様子を見せないのは、ナタルの薫陶がしっかりと生きているといったところか。
「いや、気にするな。こちらとしてもメリットがあるから手を貸したんだし」
「そう言っても、アクセルさんのおかげで私達が助かったのは事実です。……正直、純粋に戦力だけで考えれば何とかなっていたかもしれませんが……」
一瞬だけテンカワの方へと視線を向けたユリカだったが、すぐに視線を逸らす。
やはりテンカワが人を……地球人を殺せるとは思っていなかったのだろう。
事実、先の戦闘ではアカツキ以外は出来るだけ殺さないようにと狙いを逸らしながら攻撃をしていたし、当然機体の動きも悪かった。
「そうだな。……いっそ生身の戦闘に慣れる為にマブラヴ世界に放り込んでみるのもいいかもしれないな」
「マブラヴ世界ですか?」
っと、声に出してたか。
「ああ。俺達シャドウミラーと異世界間貿易の条約を結んではいないが、取引のある世界だ」
そうなんだよな、未だにシャドウミラーとマブラヴ世界との間で異世界間貿易の条約は結ばれていない。
何より大きいのが、幾つもの国が同じような国力で存在している事だ。
同じ国力を持っている国が幾つも存在しているという事では、ネギま世界も同じような状況だ。
だがネギま世界の場合は、シャドウミラーの存在を知っている者自体が少ない。
一応魔法界のほうでは色々と知られているが、そっちはフェイトに任せきりなのだが。
とにかく、麻帆良、雪広財閥、那波重工という3つの国や勢力が俺達の存在を知っているが、その3つは全てシャドウミラーとの間で貿易が行われている。
それに比べると、マブラヴ世界はアメリカ、オーストラリア、日本、EUといった風に幾つもの国が拮抗している。
どこかの国と条約を結べば、他の国が不満を抱く。
かといって全ての国と条約を結ぶというのは他の世界に対して言い訳をする必要がある。
基本1つの世界に対して1つの集団としか条約を結んでいないのだから、当然だろう。
もし俺達が条約を結んだ国以外の国がシャドウミラーと取引をしたい場合、その国を通してとなる。
まぁ、元々は俺達シャドウミラーの代理となる国という意味もあっての交渉相手なんだし、そういう意味でも1つの世界に幾つもの条約を結んだ相手がいるってのは色々と不味い。
そんな訳で、現在マブラヴ世界とは未だに異世界間貿易の条約を結ばないまま、何となくといった形で取引を行っていた。
……BETAの死骸を大量に運んできてくれるという意味では優良な取引相手ではあるんだけどな。
ただ、あの世界の人間は自己中心的というか、全体的に頭はいいのに馬鹿が揃っているといった感じだ。
それだけBETAに追い詰められていたからこそ、あんな風になったのかもしれないが……だとすれば、ここ暫くの行動でBETAに対して有利になっているんだから、いずれきちんと付き合いやすい奴とかが出てくるかもしれないな。
それはともかくとして。
「マブラヴ世界ではBETAという宇宙生物が攻めて来てる場所でな。そういう意味ではこの世界と大して変わらないけど、決定的に違うのはBETAはバッタとかと違って生物だって事だ」
「何ぃっ!」
俺の言葉に真っ先に声を上げたのは、ここまでずっと大人しかったヤマダだった。
いや、うん。確かに宇宙生物から地球を守る為に戦うってのはヤマダの好みに……うん? ヤマダ? ヤマダか。……ああ、そうか。これは結構いけるか?
ヤマダの喜びように、ふと思いついた策とも呼べないような策。
ゲキガンガーを聖典としている木連なら、もしかしてヤマダが持っているお宝を餌に使えばこっちに着く奴がいるのではないかという、そんな狙い。
普通に考えれば馬鹿馬鹿しいとしか言えないのだが、何だか結構成功率が高そうな気がするのは俺の気のせいだろうか。
ともあれ、ヤマダについては後で話すとして、今は置いておこう。
「もっとも生物は生物でも、とても人型とは呼べないような生物だけどな。それこそ宇宙怪獣と表現するのが相応しいくらいに」
「宇宙怪獣……そんな世界もあるのね。まぁ、ワイバーンがいるくらいなんだから、そんな世界があってもおかしくないのかもしれないけど」
「ええええっ、ミナトさん、今なんて!? ワイバーンって、もしかして本物のワイバーンですか!? その、ドラゴン!?」
ユリカの口から驚愕の声が漏れる。
……ファンタジー世界とも関係を持っているというのは以前言わなかったか?
まぁ、ワイバーンの原産地でもある門世界は既に行けないようになってるんだが。
その結果、ファンタジー世界と呼べるのはネギま世界しかなくなってしまったのだが……そのネギま世界も、基本的にファンタジー要素のある者達は魔法界から出てくる事が出来ないしな。
一応手間を掛ければ出てくる事は決して不可能ではない。
それこそグリとかはそういうタイプだし。
けど、手間が掛かり過ぎるというのも問題なんだよな。
「正確にはドラゴンじゃなくてワイバーンな。一応ドラゴンとワイバーンってのは違う種族だから」
真龍とかその辺とワイバーンを一緒にするのは、色々と間違っている。
出来れば真龍の炎龍辺りを生け捕りに出来れば良かったんだが……最終的に入手したのは、死骸だったし。
「ドラゴン? えっと、ワイバーンとは違うんですか?」
「ああ。まぁ、詳しいことはホワイトスターに来れば博物館とか、牧場とかで知る事が出来るだろうけどな。その為には俺達と異世界間貿易の条約を結ぶ必要があるけど」
「ま、それをする為には、どうしても今回の反乱をどうにかしないといけない訳だけど」
小さく肩を竦めて告げるアカツキの言葉に、今の話を聞いていた何人かが目の色を変える。
特にヒカル辺りは物凄い興味深そうな視線を俺の方へと向けていた。
同人誌を描いてるとかいう話だったから、やっぱりファンタジー系には興味があるんだろうな。
にしても、エリナはともかくミナト辺りからホワイトスターについての話は聞かなかったのか?
好奇心が強い人物が揃っているナデシコだけに、その辺については根掘り葉掘り聞いているのかと思ってた。
いやまぁ、本当に根掘り葉掘り聞いていたら、ミナトの夜の出来事とかも話す必要が出てくるだろうが。
それと朝にエリナと風呂場で全裸遭遇事件とか。
他の者達もワイバーンには興味津々らしく、俺の方へと視線を向けている者が多い。
意外なところでは、フクベまでもが俺に視線を向けている。
……ワイバーンに興味があるのかもしれないけど、フクベ辺りがワイバーンに乗ったら心臓が危険そうだな。
「他に……他にどんなモンスターがいるんだ!?」
ヤマダの食い気味の質問に一瞬気圧されながら考える。
いや、お前はゲキガンガー好きだった筈だろう? なのに、何でファンタジーに興味津々なんだよ。
もしかして俺が知らないだけで、実はゲキガンガーにもファンタジー要素があったりするのか?
確かゲキガンガーってのはキョアック星人とやらが敵役だった気がするけど、実はそのキョアック星人ってファンタジー系の要素も持っていたとか?
宇宙怪獣を使役する的な。
そういう意味だと、マブラヴ世界でもやっていけそうだ。
「残念ながら生きているモンスターでいるのはそのくらいだな。それこそさっきも言ったけど、異世界間貿易の条約を結べば他の世界に転移する事も出来るから、ネギま世界って世界にはファンタジー要素が溢れているけど」
「……ネギま世界?」
やっぱりネギま世界というのは色々と奇妙な名前らしい。
それは分かるが、今は話を進めよう。
「とにかくだ。ファンタジー云々の話は一旦置いといて、今はナデシコの状況をどうにかする方が先だろ」
呟きながら、ふと視線をテンカワの方へと向けると、何やら焼き鳥がどうとか、ネギとマグロの鍋がどうとか言っていた。
どうやらまだネギま世界に興味があるらしい。
ネギま世界について興味があるのはいいが、それについてはここをどうにかしてからの方がいいだろう。
「どうにかって……火星から帰ってきた時みたいに、ニヴルヘイムでしたっけ? あの大きなのを呼ぶんですか?」
「惜しい。一緒に纏めて転移するってのは変わらないけど、それはニヴルヘイムじゃなくて俺の機体、ニーズヘッグだ」
「……え? アクセルさんの機体も転移出来るんですか!?」
驚愕の声を漏らすユリカ。
ただまぁ、シャドウミラーの技術力を知らなければ理解出来る事ではないだろう。
ニヴルヘイムはその巨大さを考えれば、転移システムがあってもおかしくはない。
それこそ、チューリップとか以上の大きさなんだから。
だが……ニーズヘッグは違う。
エステバリスよりは大きいが、それでも常識の範囲内だ。
とてもではないが、あの程度の大きさで転移が可能になるとは思わなかったのだろう。
「ま、論より証拠って奴だ。反乱軍が戻ってくるよりも前に、さっさと転移するか」
呟き、影のゲートを使ってそこへと沈んでいく。
いきなりの行動にブリッジのメンバーの殆ど――ミナトとエリナとアカツキ以外――が驚いていたが、そのまま俺の姿は格納庫へと現れる。
「おわぁっ!」
何だかさっきも同じような悲鳴を聞いたな。
そんな風に思いながら、視線を悲鳴の主……ウリバタケの方へと向け、口を開く。
「転移するぞ」
「は?」
俺が何を言っているのか分からないといった様子のウリバタケをそのままに、上に広い場所でニーズヘッグを取り出し、コックピットへと乗り込む。
そんな俺の様子に、唖然とした表情を浮かべているウリバタケをそのままに、システムXNを起動し……次の瞬間にはナデシコの姿は地球上から消え去るのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:465
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1200
ページ上へ戻る