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魔法少女まどか☆マギカ ラタトスクの騎士

作者:如月ユウ
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2話 思い出す記憶

 
前書き
魔法少女と言われてもよく分からないためエミル達は魔法少女である巴マミの家に向かう 

 
魔法少女になってほしいと言われたがよくわからない。
とりあえずマミの家に行って話すことになった。

「自己紹介がまだだったわね。私は巴マミ。あなた達と同じ見滝原中学校の三年生よ」

「か、鹿目まどかと言います」

「美樹さやかです。先ほど助けてくれてありがとうございます」

「エミル・キャスタニエです。二人と同じ二年生です」

「キャスタニエ…確か海外から来たのよね?」

「は、はい」

「去年文化祭でメイド服着て接客したわよね?」

「はい…」

「やっぱり!見たことあると思ったらあなただったのね」

「ぐすん…」

エミルはあのときのトラウマを思い出して泣き出した。

「ご、ごめんなさい。おわびにケーキがあるから食べて!ほら、あなた達も!」

マミは慌ててケーキをエミル達に出した。

「美味しい…」

「ほんとだ美味しい」

「めちゃウマっす」

「良かったお口にあって…」

マミは冷や汗をかいていたがほっとした。
ケーキと紅茶を楽しんで一段落したらマミが説明をする。

「キュゥべえきに選ばれた以上あなた達はもう他人事じゃないわ。ある程度の説明は必要かなと思って」

「うんうん、何でも訊いてくれたまえ」

「さやかちゃんそれ逆だよ…」

マミはクスクス笑うと黄色い宝石をとりだす。

「これがソウルジェム。キュゥべぇと契約によって生み出す宝石よ。魔力の源であり魔法少女の証でもあるの」

「うわぁ…」

「綺麗…」

マミのソウルジェムは綺麗に輝いていた。

「(あれ…これ何処かで…)」

エミルはこの宝石に見覚えがあった。
形は似てないがこの宝石と近いものを見たような記憶がある。
どこで見たかは思い出せない。

「魔女ってなに?魔法少女とどう違うの?」

「願いから生まれるのが魔法少女だとすれば魔女は呪いから生まれた存在。魔法少女が希望を振り撒くなら魔女は絶望を撒き散らす。けどその姿は普通の人間には見えないからたちが悪い。不安や猜疑心…そういう禍の種を世界にもたらしているの」

「つまり敵ってこと?」

「そういうことになるわね」

「巴先輩はその魔女と戦っているんですか?」

ケーキを食べて落ち着いたエミルはマミに聞く。

「えぇそうよ。それで提案だけどしばらく私の魔女退治に付き合ってくれないかしら?」

「「「えぇ!」」」

三人は驚く。

「魔女との戦いがどういうものなのか、その目で確かめてほしいの。その上で危険を冒してまで願いたい事があるか、じっくり考えてほしいの。」

「どうするまどか…」

「どうしよう…」

まどかとさやかは悩んでいる。
エミルは恐る恐る聞く。

「あ、あの…僕も参加しないといけないんですか?」

「心配しないで、契約できるのは女の子だけなの。エミル君は無理して来なくていいのよ?」

「そ、そうですか」

ほっとするが何故か残念な気分になる。







まどかとさやかはマミの魔法少女体験コースに参加することになってお開きになった。

「魔法か…」

エミルは夜の道を一人で歩いている。
現代科学の世界。
そこに魔法というものがあるとは思っていなかった。

「魔法少女になったらあの化け物…魔女と戦うのかな…」

魔女と戦うことになったらどうしようと思った。

「けど素質以前に僕は男だから契約なんて出来ないけどね」

ハハハッと笑っていると

「契約なら可能です。」

キュウべぇとは違う声が聞こえた。
年老いた紳士のような声だった。

「だ、誰!」

周りをみるが見当たらない。

「こっちですよ。上ですよ、うえ」

「うわぁ!」

上を見ると四足歩行をした燕尾服を着ているような黒い生き物が宙を浮いていた。

「ようやく見つけました…」

黒い生き物は地面に着地をするとお辞儀をする。

「探しました。我が主よ」

「主?」

「この世界をまわってましたがようやく見つかりました。まさか10年以上もかかるとは…」

「探す?僕を?」

「そうです」

黒い生き物はエミルに近づく。

「あの戦いが終わってようやく落ち着いたと思ったら、まさか別の世界に巻き込まれるなんて…」

「あ、あの…」

「ラタトスク様も人使い荒いですね…まあ我々センチュリオンは主の命令に従うのが当たり前ですし」

「ねぇ」

「リヒターという男がいなくなりアクアはぐちぐち言ってますが…」

「ねぇてば!」

エミルは声をあげる。

「おっと、申し訳ありません。今のエミル様にはわかりませんか。私、エイトセンチュリオンの闇のセンチュリオンを司るセンチュリオン・テネブラエと申します。」

「え、エミル・キャスタニエです…」

テネブラエという黒い生き物は自己紹介をしたのでエミルも同じように自己紹介をした。

「さっそくですが契約をしたいと言いましたよね?」

「う、うん」

「それでは…」

「ちょっと待って!」

エミルは制止する。

「そもそもラタトスクって何!?センチュリオンとか何なの!?」

「まさかここまで深刻とは…」

テネブラエは驚く。

「確か何かに触れると記憶がよみがえると聞きますし…」

「よみがえる?」

「エミル様。私を触ってくださいますか?」

「触る?」

「そうです。ほら、遠慮せずにどうぞ」

テネブラエは尻尾をエミルに近づける。
エミルは恐る恐る触ると電撃が走る。

「うぐぅ…!」

エミルは膝をつく。
テネブラエに触れた瞬間、頭に映像が流れる。






勇気は夢を叶える魔法
頭のネジが緩んだ人間がほざいていた台詞だ







男ならハッキリする!









やはりお前がラタトスクか!

今この瞬間だけエミルの友としてお前を阻止する!







エミル…私、エミルと離れたくないよ…







受け入れてやるよ。お前のなけなしの『勇気』に免じてな

ありがとう。きみが僕で良かった…











エミル…大好き…



僕も大好きだよ…マルタ…








「僕が…ラタトスク?」

「ようやく思い出しましたか…」

エミルはテネブラエを見る。

「テネブラエ…」

「はい、エミル様…テネブラエです」

「なんで…僕にはお父さんがいてお母さんがいて…」

「とりあえず落ち着きましょう。ゆっくり休める場所はありますか?」

「僕の家なら…」

「そこへ行きましょうエミル様」

エミルはテネブラエを連れて一緒に家へ帰る。
 
 

 
後書き
ラタトスクであることを思い出したエミルは戸惑いを隠せず
テネブラエの提案でテネブラエを連れて自分の家に向かう 
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