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Three Roses

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第四話 新王の即位その二

「それに向かいましょう」
「学問ですね」
「私達の務めはこれです」
 今はというのだ。
「学問ですから」
「だからですね」
「はい、学びましょう」
「そうね」
 マリアはマリーの言葉に確かな声で応えた。
「それでは今から」
「学問を積み」
「そのうえで」
「これからに備えましょう」
「マリー様の言われる通りですね」
 セーラはここでだ、マリーの心を汲んで言った。
「そうしてこそ」
「王家の者ですね」
「常に冷静であれ」
「そうです、若し何かあれば」
 今、というのだ。
「私達が冷静でなければ誰が冷静なのですか」
「そういうことですね」
「悲しくとも」
 例えだ、心がその感情で満ちていてもというのだ。
「泣いてはならず」
「いつも通りにですね」
「していきましょう」
「では」
「学問を」
 こう言ってだ、マリーはマリアとセーラを奮い立たせてだった。三人で学問に入った。そしてその講義の後でだ。
 二人にだ、こうも言ったのだった。
「お父様がおられずとも私達は常にですね」
「三人だというのね」
「一人ではないのですから」
 マリア、そしてセーラへ言った。
「そのことを忘れずに」
「こうした時でも」
「支え合っていけますから、心でも」
「心で」
「離れる時もあるでしょう」
 お互いにとだ、マリーは大人になり人と人がそうなることもわかってきていた。
 そのうえでだ、こう言ったのである。
「ですが心はです」
「私達の心は」
「常に共にあるので」
 それ故にというのだ。
「支え合っていきましょう」
「そうですね、私達はそれぞれ離れていても」
 セーラもここでこう言う。
「心は」
「そうですね」
「はい、常にです」
 マリーの言う通りにというのだ。
「共にあります」
「だからこそです」
「一人でないからこそ」
「三人なので」
「支え合い助け合い」
「生きていきましょう」
「そうね、私達gはこの世にある限り」 
 マリアも言う。
「そうあるべきね」
「マリアもそう思いますね」
「ええ、マリーの言う通りよ」 
 実際にという返事だった。
「そのことはね」
「それでは」
「ええ、三人でこれからも」
「助け合っていきましょう」
 マリーはマリアとセーラに言いマイラにも頷く、だがここで。
 セーラはマリアにだ、眉を曇らせてこう囁いた。
「ですが最近」
「どうしたの、セーラ」
「マリア様、お気をつけ下さい」
 こう忠告するのだった。 
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