オズのボタン=ブライト
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第四幕その十
「オムライスは」
「そうしたお料理よね」
「オムライスは不思議な食べものだね」
王子もそのオムライスについて言います。
「子供が好きそうな食べものだけれど」
「それでもですね」
「オムライスは」
「うん、大人が食べても美味しいよ」
こう言うのでした。
「とてもね」
「そうなんですよね、オムライスは」
「僕も好きだよ」
王子もと言うのでした。
「あれはね」
「そうなんですね」
「皆で楽しく食べようね」
「そしてオムライスを食べてからな」
シチューと苺もです。
「皆で遊ぼうか」
「最初は何をして遊ぶの?」
「そうじゃな、王子の傍にいて思ったが」
オズマに答えるのでした。
「まずはお風呂か」
「お風呂上がりの香りを感じてなのね」
「わしもお風呂に入りたくなった」
「そこで遊ぶのね」
「お風呂に入ってな」
まさにそうしてというのです。
「そうしたくなった」
「ではそれぞれね」
「お風呂に入ろうぞ」
男の子と女の子に別れてというのです。
「楽しくな」
「皆おはよう」
ここで、でした。そのボタンがです。
自分の手で瞼をこすりながらお部屋に入って来てです、こう言ってきました。
「よく寝た?」
「よく寝たけれど」
カルロスがそのボタンに言います。
「君王様のお部屋にいたんだね」
「うん、気付いたらね」
「どうしてそこにいるかわかる?」
「わかんなーーい」
いつもの返事でした。
「気付いたらいたんだ」
「やっぱりそうなんだね」
「うん、ただ今は宮殿にいるね」
「そうだね」
「それならよかったよ」
微笑んで言ったカルロスでした。
「本当にね」
「うん、僕もそう思うよ」
「それじゃあ今から朝御飯を食べましょう」
ボタンが来たのを見て言ったオズマでした。
「皆揃ったから」
「はい、オムライスをですね」
「そうしましょう」
「さて、食堂に行こうぞ」
王様も言ってきました。
「今からな」
「はい、わかりました」
カルロスが応えてでした、そのうえで。
皆で宮殿の食堂に行ってです、お野菜と鶏肉がたっぷり入ってトマトのシチューにです、デザートの苺と。
とても大きなオムライスを見てです、笑顔になりました。
「これがじゃ」
「はい、この宮殿のオムライスですね」
「そうですね」
「美味しくてしかも量が多い」
非常にというのです。
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