混沌の魔術師と天空の巫女

「ドラゴンフォース・・・！！！！」

まさかできるとは・・・！！！

「あれはナツが楽園の塔で見せた姿と同じなのか？」

エルザさんがそう言う。楽園の塔って、何だ・・・？




「ローグ、手を出すな。」

「！？」

「俺１人で十分だ。」

スティングって人はとんでもない言葉を言ったのだった。

『な・・・なんと先程まで劣勢だった剣咬の虎(セイバートゥース)！！！
　まさかの１対２宣言！！！！』

『それほど自信(じスん)があるんだろうね。』

『すごいです！！ありがとうございます！！』

実況者の人達、色々と言っているね。

「なめやがって。」

「けどこの感じ・・・強ェぞ。」

「はァっ！！！！」

「！！」


ドンッ！！


スティングって人がナツさんに接近し、殴った。


ブアン！


ガジルさんが蹴りを入れようとしたが。しゃがんでかわされた。


ダァン！！


「ぐあ！」

逆に魔法の攻撃を喰らった。


バスッ！


殴られたナツさんが殴り返そうとしたが、
その拳は握りしめられ、当たらなかった。


ドムゥン！！！


「うぶっ！！」

逆に膝の攻撃を受けてしまった。


ドカッ！！


更にそのままナツさんをガジルさんに向かって、飛ばした。

「白竜の・・・」































「ホーリーブレス！！！！」


ゴオォォ！！！！


「っ！床が・・・」

「崩壊！！？」

「何て威力なんだ・・・これが第三世代の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)の力なのか！！？」

俺、エルザさん、グレイさんはそれを見てそう言うのだった。

『試合は続行されます！！！
　皆様は魔水晶(ラクリマビジョン)にてお楽しみに下さい！！』

この闘技場には地下があるみたいだ。試合はそこで続くようだ。

「まだまだこれからだぜっ！！！！」

落下していく２人をスティングって人は追った。

「火竜の・・・劍角！！！！」

ナツさんは落ちてきた瓦礫を足場として、
そのままスティングって人に向かって頭突きをした。


ドキュン！！！


「鉄竜の・・・咆哮！！！！」

ガジルさんはその隙にスティングって人の目の前に現れ、
鉄のブレスを口から放った。


ゴッ！！！！ブォォォォ！！


スティングって人は飛ばされはしたが、すぐに体勢を立て直した。

「白き竜の輝きは万物を浄化せし、ホーリーレイ！！！！」

スティングって人は、両手から無数の白い聖なる閃光を放った。


ドドドドドドド！！！！


「ぐああああ！！！！」

「ああああああ！！！！」

ナツさんとガジルさんは喰らってしまった。

「光・・・！！？」

「はい、聖属性ではありますが、光でもあります。」

エルザさんの言葉に俺はそう言う。


ゴロゴロゴロゴロ


ナツさんは先ほどの魔法を喰らい、転がるが、体勢を立て直そうとした。


「っ！！」

しかし、スティングって人がすぐ、目の前に現れ、
光を纏った拳で攻撃しようとしていた。


ドオン！！！


ナツさんは何とかガードをした。しかし・・・

「飛べよ。」


ドゴーーーーン！！！


ナツさんはそのまま飛ばされてしまったのだった。


ガコォ！！！


「ぐはっ！！！」

スティングって人は、その後にガジルさんを蹴りで攻撃した。
その後はナツさんもガジルさんも攻撃を喰らい、
２人共攻撃をするも、かわされるのだった。



























それから少しして・・・


「時代は移りゆく。
　７年の月日が俺達を真の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)へと成長させた。
　旧世代の時代は終わったんだ。」

「ああ。」

ナツさんとガジルさんはその場に倒れており、
スティングって人が立っていた。
ローグって人は本当に見ていただけであった。

「でも・・・やっぱり強かったよ。ナツさん、ガジルさん。」

スティングって人はそう言う。

『両者ダウンーーーーーー！！？』

「（それはどうかな・・・？）」








































「ちょーっと待てって。」

「！！」

「いってぇー。」

「思ったよりやるな。」

２人とも起き上がったのだった。

「けど、お前のクセは全部見えた。」

「何！！？」

「攻撃のタイミング、防御の時の体勢、呼吸のリズムもな。」

よく見ましたな、ナツさん。

「それにな・・・」

「ああ・・・。」

「「コージ（小僧）に比べたら、大した事ないな。」」

ちょっと２人共！！何かそれだと、後で俺、あの２人と戦うかもしれないのに・・・！！

「（まあ・・・その時はその時か・・・。）」

「バカ・・・な！？あの子供方が上だと言ううのか！！？
　こっちはドラゴンフォースを使ってんだぞ！！！」

「おう！！大した力だ、身体中いてよ、チクショウ。
　例えば攻撃の時、軸足が１１時の方を向く。」

「いーや、１０時だな。」

「１１時だよ。」

「半歩譲って１０時３０分！！１１時じゃねえ！！！」

「１１時だ！！！２３時でもいいっ！！」

「それ一回転してんじゃねーか！！」

こんな時に喧嘩ですか・・・・・・。

「うるさい。」


どん


「おわっ！」

偶然か、近くにあったトロッコに、
ナツさんはガジルさんを無理やり乗せた。


ガコン！


そしてレバーを下げた。

「オイ・・・！！！てめ・・・こ・・・これは・・・うぷ！」

あ、酔ってしまっている・・・。
トロッコがゆっくり進み・・・


ガタゴトガタゴト！！！


「うおーーーーーーーーーーーーー！！！ぐほぉ！！」

スピードを上げていった。

「ギヒッ。」

ナツさんがガジルさんの口癖をした。

「な・・・何のマネだ。」

「ガジル・・・」

「なめられた分はキッチリ返さねえとな。俺１人で十分だ！！！！
　まとめてかかって来い！！！！」

ナツさんの言葉に２人は驚く。

「燃えてきただろ？」

本気だな、ナツさん・・・。

「（ん！！！この気配・・・！！！）」

俺はある気配を感じ取った。

「（昨日の・・・・・・か？）」

昨日のあの魔力の気配だったが・・・・・・
何か少し違う気がしていた・・・・・・。

「（会場にいるみたいだな・・・行って見るか・・・？
　いや、今出るのはまずいかな・・・？また分身でやるか・・・？）」

俺はそんな事を考えていたが・・・・・・。

「（あ・・・ジェラールが・・・そうかジェラールも気付いたのか！！）」

観客席にいたジェラールが走り出したのが見えた。

「（ジェラールに任せよう・・・。）」

俺はそう決めて、試合の方を見る事にした。









「１人で・・・十分・・・だと？」

「・・・・・・。」

「ふざけやがって・・・。」

２人共、頭にきているな・・・。

「お前に用はない。ガジルとやらせろ。」

「だったら俺を倒して行くんだな。」

ローグって人の言葉にナツさんはそう言う。

「ドラゴンフォースは竜と同じ力！！
　この世にこれ以上の力はあるハズねえ！！ああああああああ！！！！」

スティングって人は大声でそう言い、殴りかかって行った。

「完全じゃなかったんじゃねーのか。」


ガッ！！！！


ナツさんはナツさんはその攻撃を防ぐ。

「俺はこの力で白竜(バイスロギア)を殺したんだーーーーーーーっ！！！！」

「そうか。だったら俺はこの力で、笑われた仲間の為に戦う。」


ドッゴォ！！！！


ナツさんはそう言い、スティングって人を殴った。

「影竜の・・・咆哮！！！！」

ローグって人は口から黒いブレスを放った。

「火竜の咆哮！！！！」

ナツさんは口から炎のブレスを放った。


ドッ！！！！


「ぐあぁあああああ！！！！」

咆哮はナツさんの方が上回り、ローグって人は直撃を喰らった。

「まだまだァ！！！」

「くっ！！」

２人共、体勢を立て直した。

「来いよ。」

ナツさんはそう言い、構えをとる。
その後も、スティングとローグって人は攻撃し続けたが、
ナツさんはそれをかわし、攻撃をした。

「スティング！！！！」

「おう！！！！」

「！！」

２人はそれぞれの拳に、白いオーラと黒いオーラを纏い、
構えていた。

「（合体魔法(ユニゾンレイド)・・・！）」

俺はそれに気づく。他にも気づいている人はいるはずだ。

「「聖影竜閃牙！！！！！」」

拳を突き出すと同時に、白い聖なる光と黒い影の力を
合わせた巨大なエネルギーを撃ち出した。






































「滅竜奥義！！！！紅蓮爆炎刃！！！！！」

それをナツさんは奥義で対抗した。
炎を纏った両腕を振るい、爆炎を伴った螺旋状の強烈な一撃を放った。


ドガガガガ！！！！ドゴォン！！！！！


かなりの破壊力であった。結果の方は・・・

『こ・・・こここ、これは・・・・・・立っているのは・・・』





















































『ナツだぁぁぁっ！！！妖精の尻尾(フェアリーテイル)だーーーーーー！！！！！
　双竜破れたりーーーーーーーーーーーーっ！！！！
　勝者、妖精の尻尾(フェアリーテイル)ーーーーー！！！！
　ここにきて１位に躍り出たーーーーー！！！！』

ナツさんの勝利！！！そして俺達妖精の尻尾(フェアリーテイル)
４５Ｐ(ポイント)で１位だ！！！！

『これにて大魔闘演舞４日目終了ー！！
　１日休日挟んで明後日、最終戦が行われます！！
　最終日はなんとメンバー全員参加のサバイバル戦！！
　果たして優勝はどのギルドか！！？皆さん！！お楽しみにーーーーっ！！！』

『ありがとうございます！！！』

最終戦か・・・どうなるかな・・・。

「また戦おうな。」

ナツさんは倒れている２人に笑顔でそう言った。

「（ナツさんらしいな・・・・・・・・・ジェラールは、大丈夫か・・・？）」

俺はあの魔力の気配に行ったジェラールが心配だった。































一方、ジェラールは・・・


「（今度は逃さんぞ！！！）」

ジェラールは礼の魔力の気配を感じた人物を追っていた。

「（ゼレフと似た魔力を持つ者。お前は何者なんだ！！！！）」




























一方、医務室にて・・・


「やったね！！１位だよ！！１位！！！！」

「ホント、ナツの奴、すごいわね。」

「ナツだからね。」

「はい。」

「漢(おとこ)だ！！！！」

医務室にいた、ミント、シャルル、ルーシィ、ウェンディ、エルフマンは
先程の試合を見て、まだ興奮していた。

「！！」

突然、シャルルは驚きの顔をした。

「どうかした？シャルル？」

「ううん・・・。」

ウェンディの言葉にシャルルはそう言った。

「（また・・・城が崩れる未来予知・・・。）」

シャルルは先ほどに驚いていたのは、
自分の予知能力で、メルクリアスが崩壊する予知が見えたのだからだ。

「ルーちゃん、やったねーっ！！！！」

「レビィちゃん。」

医務室にレビィがやって来た。
後ろにはジェットとドロイもいた。

「このままいったら、私達優勝できちゃうかもーっ。」

「当然よ！！あのメンバーが負けるハズないもん！！！」

「ところでガジル見てない？」

「あれ？戻ってないの？」

「どっかで鉄でも食ってんだろ？」

「そのうち戻ってくるよ。」

「それもそうですね。」

そんな会話をしたのだった。






































夜、人気(ひとけ)の居ないある場所にて・・・


「止まれ。」

「！」

ジェラールは追いかけていた人物に声をかけた。
その者は黒いローブを着ていた。

「俺も正体を明かす。お前も正体を明かせ。」

ジェラールはそう言い、マスクを外し、自分の顔を出した。

「・・・・・・。」

「（女？）」

ジェラールは足元を見て、性別を知った。


スタ、スタ・・・


「！！」

追っていた人物の前に、別の黒いローブを着た人物が現れた。

「（敵か・・・！）」

ジェラールは構えようとした。

























「　　　　　　　　　　　」

「！！？」

ジェラールはその言葉・・・否、その声に驚く。

「・・・・・・。」

そして、女性は、ジェラールの方を振り向いた。

「　　　　　　　　　　　」

それと同時に、現れたもう１人の人物も、素顔を見せた。

「・・・・・・・・・！！！！そんな・・・！！！！
　何故・・・君達が・・・・・・！！？」

その素顔に、ジェラールは驚くのだった。 

どうも、白鋼です！ようやく出す事ができました！
４日目が終了しました！！！
そして・・・ジェラールの前に現れたもう１人の人物・・・
その人物のセリフが空白なのは、
そのセリフで誰なのか分かってしまうと思い、
空白にしました。はたして誰なのか・・・！？
次回もお楽しみに！！