詩集「棘」
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風にゆらぐ緑 空の青
木洩れ日の中 行き交う人々
時に足早に 時に語らい…
どこへ行こうと然して変わらず
ただ君がいないだけ…
どんなに近くに行けたとしても
どこまでも遠く…
はばたけない僕には
きっと会えることもないんだ…
風にゆらぐ緑 空の青
逢えない淋しさ吸いとって
その優しさで抱いてほしい
得ることの出来ない幸福を
少しの間 夢見させて…
伸びゆく影は忍び寄るように
心に痛みを与え続けて
叶わぬ願い言葉にしては
恋しさが溢れ出す…
色鮮やかに咲く花々さえも
心は癒せず…
伝えられない想い
胸の奥で暴れ始める…
風にゆらぐ緑 空の青
逢えない時間を埋め尽くし
愚かな僕を叱ってほしい
それは全て幻なのだと
変わらぬ時がないように…
本当は…我が儘言いたかった…
それが僕の気持ち…
逢いたくて…逢いたくて…
風にゆらぐ緑 空の青
君だけを想うオレンジに
世界が淡く包まれる頃
淋しさを堪える僕一人
哀しい現実(イマ)に帰ってく…
風にゆらぐ緑 空の青
逢えない淋しさ吸いとって
その優しさで抱いてほしい
得ることの出来ない幸福を
少しの間 夢見させて…
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