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小さかったあの娘

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3部分:第三章


第三章

7.霜
 凍った朝は霜が見える

 土を凍らせて別の世界にしている

 霜を見ていると冬が来たってわかる

 冬は霜がなければ冬じゃない  君は言ったね

 君が好きな霜を見て君を待つ  寒い朝の中

 白い息を吐きながら待っていると君が来る

 白い息を吐いて厚いコートを着て

 手袋で手を振る君に笑顔で応えて僕は

 微笑むけれどその微笑みも凍えているね

 だから君に温めてもらうよ

 君の優しい笑顔で  それを見て

 
 冷たい朝は霜が降って

 土を普段の土から変えている

 それが冬を知らせてくれている

 冬は霜があるから冬なんだって  君は言うよね

 君と一緒にその霜を見て僕は  学校に行く

 氷と霜が道を覆っているけれど僕は寒くない

 手袋を脱いで君の手を握ると

 それだけでもう温かくなってしまうから

 微笑みもあるから余計に寒くないんだよ

 君の笑顔が最高の温もり

 君の明るい笑顔が  それだけで


 手袋で手を振る君に笑顔で応えて僕は

 微笑むけれどその微笑みも凍えているね

 だから君に温めてもらうよ

 君の優しい笑顔で  それを見て


8.今すぐできること
 今すぐにできること  それからはじめていけばいい

 最初は誰だって弱いもの  小さいものだけれど

 少しずつはじめていけばいいから

 ほんの一歩踏み出して  それからはじめる

 最初は何もないけれど  はじめていくんだ

 やがてそれが大きなものになって  

 それが君の人生になっていくのだから

 だからまずははじめるんだ  それからでいい

 まずは踏み出そう  歩きはじめよう

 果てしなき道も一歩から

 その一歩を出す勇気が  今すぐできること

 
 今すぐにはじめること  それがまずは大切なことなんだ

 最初は何もないけれど  見えもしないのだけれど

 少しずつ作っていけばいいから

 ほんの少し手を動かして  それからなんだよ

 最初は怖いけれど  はじめればいい

 やがてそれが素晴らしいものになって

 それが君の宝物になっていくのだから

 だからまずは動くんだ  それがはじまり

 まずは手を動かそう  何かを作ろう

 どんなものもまずは手を

 動かしはじめる元気が  今すぐできること


 まずは踏み出そう  歩きはじめよう

 果てしなき道も一歩から

 その一歩を出す勇気が  今すぐできること


9.朝の猫
 目覚めると目の前にいるのは一匹の猫

 無邪気な顔で側に寝ている

 僕が目覚めると猫も目を開ける  それから一言鳴く

 その鳴き声が目覚ましになる  心を起こしてくれる

 起き上がってミルクをやる為にキッチンへ

 後ろからとことことついて来る猫を見てまず笑って

 そしてミルクをやる

 白いミルクをぺろぺろと舐める猫を見ていると

 何か朝から気持ちが優しくなる

 そんな優しい朝をくれた猫に感謝して

 今日も一日のはじまりを楽しむ

 
 寝る前に気付いたのは猫が側にいること

 不意にそこにやって来ていた

 僕が歩くとその後ろにいる  とことことついて来る

 そんな彼に餌をやって一日が  ようやく終わりになる

 猫が食べる姿を見て僕はベッドへ

 機嫌よく食べる姿が一日の最後に見るもの

 些細な食事を

 本当に美味しそうに食べてくれるのが嬉しい

 それだけのことでしかないのに

 喜んで食べてくれる猫の笑顔を見て

 一日の終わりを味わってベッドへ


 白いミルクをぺろぺろと舐める猫を見ていると

 何か朝から気持ちが優しくなる

 そんな優しい朝をくれた猫に感謝して

 今日も一日のはじまりを楽しむ
 
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