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オズのボタン=ブライト

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第一幕その四

「まさか」
「ああ、あの面白い人ね」
「うん、あの人の国かな」
「そういえばリンキティンクさんのお国はね」
「カドリングの国にあるね」
「今はね、だからなのね」
「そう思ったけれどどうかな」
 あらためて言ったカルロスでした。
「ここは」
「あの、ボタン」
 ナターシャは一緒にオズの国に入った彼に尋ねることにしました。
「貴方はわかるかしら・・・・・・あら」
「いないね」
 カルロスはさっきまで自分達と一緒にいた彼がです。
 今はいないことを知ってです、こう言いました。
「また」
「今回も急にいなくなったわね」
「そうだね」
「いつものことだけれど」
 それでもと言うナターシャでした。
「今回もこうだと」
「困るね」
「実際にお話を聞こうと思っていたのに」
 それがというのです。
「いないから」
「困ったことになったね」
「どうしようかしら」
「少なくとも海には出られないから」
 船がないからです、神宝が言うには。
「大陸の内側に行こう」
「そもそも海岸は死の砂漠だから」
 ジョージはその目の前の砂浜の方を見ています、そこがまさになのです。
「行けないしね、だからね」
「うん、内側に行かないとね」
「仕方ないね」
「じゃあ内側に行こう」
「内側に行けば」
 それで、と言うのでした。
「村もあるだろうしね」
「村でお話を聞いて」
「そうしてね」
 ここがオズの国の何処なのかを尋ねることにしました。
 そしてです、五人はです。
 まずは大陸の内側に向かいました、するとです。 
 すぐにです、ボタンがでした。
 皆のところに来てです、こう言ってきました。
「あれっ、皆そこにいたんだ」
「あれっ、いたんだ」
「うん、気付いたらね」
 ボタンは自分に声をかけたカルロスに応えました。
「この草原にいたんだ」
「そうだったんだ」
「そう、それでね」
「僕達がここに来たらだったんだ」
「会ったんだ」
 そうだったというのです。
「何処に行ったのかって思ったよ」
「僕もそう思ったよ」
 カルロスもこうボタンに返しました。
「君が何処に行ったのかってね」
「そうだったんだ」
「心配はしなかったけれど」
 それでもというのです。
「困ったよ」
「困ったの?僕と離れて」
「だってここが何処か聞こうと思ったからね」
「御免ね、別の場所に出て」
「それは君の責任じゃないから謝らなくていいよ」
 それは構わないというのです。 
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