インタビュー・ウィズ・キラー 慈愛なる殺人鬼の告白
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第6話 前半戦-1 彼方では羆が低く唸る 二匹の獲物が迫りつつあり 虎が咆哮を上げ始める
「本当にありがとうございます……」
「礼を言うのは…私の方です。2人のおかげで私は生まれてこの方、感じたことの無い生きる充実を実感してます」
「そうですか…ところで」
「貴女の仕事の方はどうですか?」
「今は……一時的に停止しています」
「”一時的”って事はまた再開するんですか?」
「……」
「貴女の過去の所業はかなりというか」
「とてもおぞましい行為を率先しているわ」
「許されない行為も平然とやってる。それを償うにはかなりの時間を要する」
「……」
「貴女の過去が原因で2人にもしもの事が起きたら……」
「分かりました」
「…」
「過去を清算しますので、それをやってる期間は茂子さんに2人を預けます」
「賢明な判断ね」
愚かだった。
2人を……あんな簡単に手放すなんて。
『離れたくなるまで一緒にいる』と約束したのに
2人を裏切った。
後ろめたさから連絡できずその結果
サキを殺してしまった。
だから……せめて
ミヤだけでも護るために
茂子と天水教……この二つを『クソ』を
ぶっ潰すと誓った。
ページ上へ戻る