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春の歩道

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8部分:第八章


第八章

22.SPEED
 今動きだす時間

 目に見えて速くなってきたよ

 速さが全てを変えていくんだ

 動かなかったものが動きだして

 それが今ようやくはじまる

 SPEEDが一番大事なんだ

 素早く駆けて何かを掴む

 だから今僕は駆け出したんだ

 きっと変われる  きっと掴める

 その為に今必死に駆けていくんだ

 僕自身が新しくなる為に

 
 今走りだす時さ

 静かにしている時じゃない

 駆けていけば何かが変わる

 動かないとどうしようもないよ

 それが今だってやっとわかった

 SPEEDが時を越えていって

 速さの中で何かを変えて

 変わりたいから駆けていく

 きっと見つける  きっと手に入れる

 僕が欲しいものを手に入れるんだ

 僕自身の速さで


 きっと変われる  きっと掴める

 その為に今必死に駆けていくんだ

 僕自身が新しくなる為に


23.春の海辺
 まだ肌寒い春の海
 
 けれど冬のあの重苦しさは消えて景色は奇麗になっている

 その海を見ていると不意に波音が聞こえてきた

 見ればもう泳いでいる女の子がいる

 寒い海の中で楽しそうに笑って

 その赤い水着が目につく

 白い砂浜と青い海の中で映えて

 そんな彼女を見ていると夏になった気持ちになる

 それにはまだ早いけれど

 春の海辺は一瞬だけ夏になった気持ちになり
 
 また春に戻る  春の中でももう夏が近寄っていた

 
 まだ色淡い春の海

 冬の沈んだ暗い色は消えてしまい景色は淡い色彩にある

 その淡い海の中で遊ぶ鮮やかな色の女の子

 楽しげに朗らかに笑って遊んでいるよ

 まるでそこにだけ夏があるように

 赤い水着は夏の色で

 白い雲も青い空もまだ春のものなのに

 彼女がいるだけで急に夏になったように思えた

 夏にはまだ早い筈なのに

 春の海辺は少しだけ夏が来たように見えて

 すぐ春に戻る  春の中でも夏が少しずつ来ていた


 白い砂浜と青い海の中で映えて

 そんな彼女を見ていると夏になった気持ちになる

 それにはまだ早いけれど

 春の海辺は一瞬だけ夏になった気持ちになり
 
 また春に戻る  春の中でももう夏が近寄っていた


24.気ままなジュリエット
 ロミオなんていないのにロミオばかり探して

 考えることはいつも恋愛のことばかり

 そんな一途で我儘なジュリエット

 恋がしたくて  恋に恋をして

 本当はロミオなんか全く見ちゃいない

 けれどロミオを探していつも求めて

 僕を勝手にロミオにして恋焦がれる

 ロミオじゃない僕はそれに戸惑うけれど

 実は悪い気はしないもの

 恋に恋する彼女に捧げるものは何かというと

 恋愛という一輪の花  それを心に捧げたい

 
 ロミオはもういないのにロミオのことを考えて

 何かというと言うのは恋愛ばかりな彼女

 何も見えない盲目のジュリエット

 恋が欲しくて  恋に愛を向けて

 実はロミオよりも恋愛を見てばかり

 ロミオと恋愛を勘違いして求めてる

 それで僕は彼女にとっては都合よく

 ロミオにされていつも慕われている

 悪い気はしないものさ
 
 恋を見てみた彼女に贈るものは一つだけ

 恋愛という僕の心  それを彼女の心に


 ロミオじゃない僕はそれに戸惑うけれど

 実は悪い気はしないもの

 恋に恋する彼女に捧げるものは何かというと

 恋愛という一輪の花  それを心に捧げたい
 
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