サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
133
シンジ:「スリーパー!トリックルームだ!」
スリーパー:「スリィ、、」
ヴゥゥゥーン
メガヤンマ「!?」
コジロウ:「トリックルーム!?」
スリーパーとメガヤンマは
空間に閉じ込められた。
ヒロシ:「、、そうか!あのトレーナー、
ただ戦闘していただけじゃなかったのか!!」
コジロウ:「それどういう意味だ!?」
ヒロシ:「あのトレーナー、エアームドでは
勝てないと最初から踏んでいたんだ!
エアームドで戦闘した理由は
あくまでメガヤンマの能力を計るため、、
奴の目的は最初からメガヤンマの
素早さを上げ、トリックルームで
先手を握った後
一気に勝負をつけるつもりなんだ!」
コジロウ:「って事は、トリックルームの
中に居る内は、、、」
ヒロシ:「素早さの遅い方が優位になる」
シンジ:「スリーパー。サイコキネシスだ」
スリーパー:「スリィイ!!」
ヴゥゥゥヴゥッ!
メガヤンマ:「キキッ!?」
メガヤンマはスリーパーの
サイコキネシスで動きを封じられた。
シンジ:「そのまま叩きつけろ!」
スリーパー:「スリィ!!」
ヒュッ
ドガッ!!
メガヤンマ:「キキィッ!!」
メガヤンマはトリックルームの床に
叩きつけられた。
ヒロシ:「メガヤンマ!!」
シンジ:「サイケこうせん!!」
スリーパー:「スリィ!」
カァッ
バシューーッ!!
メガヤンマ:「ギッ!!」
シンジ:「速さは群を抜いているが、
耐久は”並”か、、、スリーパー!
しねんのずつきだ!!」
スリーパー:「スリィ!」
スゥッ、、ドガッ!!
メガヤンマ:「キキッッ!!」
コジロウ:「メガヤンマ!、、くそぅ!
策略とはいえ、あんな一方的な闘いは
気に入らねぇ!」
”かそく”で素早さが上がっていた分、
トリックルームでの闘いは
メガヤンマにとって不利な状況だった。
メガヤンマ:「キィィッ!」
グゥンッ
バシュッ(エアスラッシュ)
シンジ:「遅い!!スリーパー!
サイコキネシスでエアスラッシュを止めろ!」
スリーパー:「スリィ!」
ヴゥゥゥヴゥ!
シンジ:「そのまま返せ!」
スリーパー:「スリィイ!」
バシュッ
ドガッ!
メガヤンマ:「キィッ!!」
シンジ:「手を休めるな!
もう一度サイケこうせん!!」
スリーパー:「スリィ!」
カァッ
バシューン!
コジロウ:「おい!何もそこまで
攻撃する必要はないだろ!!」
シンジ:「、、、」
スッ
シンジは腰からモンスターボールを
取り出した。
ヒロシ:「あいつ、ゲットするつもりか、、」
コジロウ:「おいっ!ゲットされたら
細胞入手出来ないだろっ!!
どうにかして止めないと!!」
ヒロシ:「、、それはダメだっ」
コジロウ:「えっ!?、、”ダメだ”ってお前、
このままじゃお前らの計画が
台無しになるんだぞ!!」
ヒロシ:「トレーナーが野生ポケモンと
正式に戦闘してる以上、外部からの横入りは
バトルルールとして禁止されている。
悔しいけど、俺たちには
見ている事しか出来ない、、、」
コジロウ:「なっ!!、、、くっ!!
おいジャリボーイ!!お前も何か言えよ!
何さっきから黙ってるんだよ!?」
サトシ:「、、、」
ヒロシ:「、、、サトシ?」
サトシは反応せず、黙っていた。
15年ぶりに生でみたポケモン、メガヤンマ。
そして、そのメガヤンマが自分に心を
開いてくれたにも関わらず、
いくら正式なバトルと言えど
一方的な闘い方で
やられているメガヤンマを目にし、
何も出来ない自分を悔やんでいたのだ。
ましてや、その一方的な闘いをする相手が
自分の認めたかつてのライバルとすると、
悔しさだけでなく憤り(いきどおり)
さえも感じていた。
サトシ:「、、、くっ!」
ギリッ(拳)
”もし自分にポケモンが居たのなら、
メガヤンマにあそこまで痛い思いをさせずに
ゲット出来たかも知れない。”
サトシはシンジに口出しも出来ず、
ただ歯痒さ(はがゆさ)を
我慢するしかなかった。
シンジ:(まだ体力はあるか、、)
シュッ
シンジはモンスターボールを投げた。
ヒロシ:「!!」
コジロウ:「まずい!ゲットされちまう!」
サトシ:「、、、」
”メガヤンマがゲットされる”
皆の心に焦りがよぎる。
しかし、、、
ポワンッ
エアームド:「グォッ!」
ヒロシ:「!!」
コジロウ:「なにっ!!エアームド!?」
シンジが、投げたモンスターボールは
捕獲用ではなく、エアームドだった。
ページ上へ戻る