転生特典は聖槍の影打〜リメイク〜
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3話 世にも奇妙な?
前書き
今回はリメイク前に無かった話になります。
「なるほど…なるほど、こうすれば…」
人差し指を的にしている案山子に向ける、するとバチバチと帯電音が鳴り、暫く空の指の周りに放電をしたのちに
ダーンという甲高い発砲音のような音が鳴り響き紫の雷が
案山子を貫き、その背後の壁にまで到達する。命中した所が黒く変色しているのは威力の高さを物語っている。
「雷が出るが…加減に注意……っと」
空は自分の力をメモに書いている
何故そうしてるかと言うと、自分の力の上限を確認する為と何処まで制御出来てるかの確認だ
イメージは学生の時に良くある体力測定みたいな感じだな
力の使い方を勉強しているが独学では限界があるのでせめて自分が安全に使えるギリギリのラインを見極めようと努力しているのだ……チキンとでもいえよ怖いもんは怖いんだから
そして俺は夕飯の買い物をしに外に出ることにした……その道中でのこと
「でも何で黒円卓の聖槍なんだろ?しかも魔獣創造って…一体何がしたいんだよ神様は」
自分の特典について考えていた
本当に解らないが……まぁ良いかー!能力なんて使わないのが一番だからな、穏やかにひっそりと何も問題に関わらずに生きよう、俺、櫻井空は静かに暮らしたい……だが
「なーんか嫌な予感がする……」
何にもなければ良いのだがな
その予想は不本意ながら当たってしまう
それは買い物を終え、夕飯を済ませ、風呂に入り、後は寝るだけの俺だったのだが、買い忘れたものを思い出し外に買いだす事にした
「ん?アレ?何処だ此処?」
コンビニに行くいつも通りの道を通っていた筈なのだが、気がつくと見慣れない場所に来ていた
「っかしいなーいくら方向音痴でも毎日通う場所までの道を間違うなんて無いんだけどな……」
空はポケットに入れている携帯のGPSを起動し現在位置を確認しようとしたが
「現在位置を探知出来ません?イヤーな予感……」
画面にはNOT FOUNDと出ていた
仕方ないので携帯を仕舞いフラフラ歩いていると
「あ……アァ……」
目の前に千鳥足の男がいた、酔ってんかな?と思うも
「あの、すみません…ちょっと道を尋ね「ああアアァァァ!」っ⁉︎」
声をかけた途端走り出して襲いかかってきた、単純な突撃だったので右に回避して左手で男の腹に拳を叩き込む
もちろん手加減してだ、早速練習が役に立ったなと自分を褒めたいと思ったのも束の間
「アアァァァ!!!」
俺のパンチが効いてないのか再び立ち上がり、襲いかかってくる馬鹿のひとつ覚えのような突撃だが速度が速い……てか人間辞めてねこの男?何だこいつ?って考えてる場合じゃねぇ!
「ああ!もう!後で見舞いに行くんですみません!『活動』」
空は永劫破壊を起動させると先ほどまで早かった男の突撃はゆっくりに感じられたので、空は左手を真っ直ぐに伸ばしてる男の手に当て
「感電」
紫の雷が光、男を感電させる
感電 (スタン)
空が黒円卓の聖槍の活動の一つである紫電を使う際に加減を覚える過程で編み出した技、中身は何てことない極々低出力の電気を対象に流す技だ、電気の威力はスタンガンって所だ
相手はビリビリしてるが実の所、見た目は派手だが技自体に殺傷力は余り無い相手の動きを止める自衛程度の技だ
異形の相手、普通の戦闘では役立たずの技にも等しいが
「あぁ…」
こうして目の前の暴漢を抑える事が出来た…良し!と思ったが
男が光の粒子となり俺に吸い込まれていった
「ええええええ⁉︎まさかの失敗!てか俺は人を…「アアァァァ!!!」ん?」
罪悪感に潰されかけたがこの唸り声…まさか
気がつくと周りを男のように千鳥足の人達に囲まれていた
ゆるさない……ゆるさない……
助けてくれ死にたくない
あの野郎裏切りやがって
口から出るのは怨嗟の声、しかも共通して人への恨みや情念のようなものを口走ってる……ん?まさか…
「こいつら死んでる奴……幽霊か?」
俺の中にある永劫破壊の恩恵なのか何となく正体を理解したが腑に落ちない……が
「まぁ良いかー……売られた喧嘩なら買うし死んでんだろお前ら?なら……」
空はクスクス笑うと周りに紫電がバチバチと帯電音が鳴る、更に今回は家の中では出来ない事もしよう
「死ねよ残骸が……せめて苦痛ある殺し方をしてやろう」
加減しない、てか死んだ人間を殺すのは問題無いだろうと思い蹂躙としよう
先ほどまでの自分の恥辱を注ごう倍返しだと空の士気は上がっていた、右手を頭上から唐竹のように振り下ろすと
複数の紫電と腐食を帯びた不可視の斬撃が目の前の獲物に食らいつかんがする肉食獣のように亡霊共に襲いかかる。
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