fate/EX=zero
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
天才少女の月旅行
対戦者発表
サーヴァントを奪い取る…といってもそうむずかしいことではない
たとえば奪い取るサーヴァントが協力…合意してくれたら誰にでもできることだ
他にも令呪を奪い取れば強制的にサーヴァントを乗っ取れる
確実な手は対戦相手のサーヴァントを打ち負かす直前で話を持ちかけることか
まぁ、とりあえず誰がどういうサーヴァントを従えているかを調べる必要がある
今よりひどいサーヴァントに取り換えても意味がない
「その前に遠坂凛にポーチを返さないとね」
予選を通過したのならどこかにいるだろう
「…………むぅ」
校舎に入ってからは一切話さないバーサーカーは不満そうにしている
別のサーヴァントを確保した時に殺されないようにも少しだけコミュニケーションをとるべきだろうか…
「そういえばバーサーカーの真名はなんて言うの?」
なんだかんだで聞き忘れていた
騎士だと言っていたが名乗りはしなかったなこのバーサーカー
「えっと…その…私は凄い騎士ではあるのですがあまり良い名前では知られていないので…私のことはバーサーカーと呼んでください」
なんだそれはサーヴァントが真名をマスターに問われて答えないということは珍しいことではあるが皆無というわけではない
大体の理由はマスターを信用できない或いはマスターの技量が低いと思った場合だ
「私が信用できない…それか未熟だと思うわけねバーサーカー」
わざわざ契約に割り込んでこの扱い…
「いえ、そういうわけではありません!!この校舎のマスター達の中でもお姫様は万全の状態ならもっとも強いマスターかと!
そのお姫様を信用しないだなんて!」
「……まぁ、いいや、真名がばれて困るような弱点はある?」
宝具が使えない以上真名を把握する必要はあまりない
弱点が何かだけを把握したらいい
「そこは大丈夫ですお姫様!私は完璧な英雄ですから!」
完璧なのに真名に自信がないのか?
いや、バーサーカーなんてそんなものなのかもしれない
狂った逸話なんて黒歴史みたいなものだろう
あるいは反英雄なのか?
廊下を歩いていると外で遠坂時臣と間桐雁夜が言い争っているのが見える
セキュリティ ファイヤーウォールを得意とする遠坂家と虫を扱う間桐家
水と油のようなものだ
遠坂時臣と間桐雁夜は同じ魔術貴族の生き残りとしてよく比べられることがある
才能はそこまで高くないが努力によって最高レベルのウィザードとなった遠坂時臣
才能はまぁまぁだが虫使いの仕様上努力による能力の向上がしにくい間桐雁夜
正面から戦う場合は遠坂時臣に軍配があがるだろう
間桐家の虫では遠坂家のファイヤーウォールを突破できないのだから
「ん?あれは」
正面から赤い服を着た女……遠坂凛が歩いているのが見えてきた
「もう、どうしてこんなことに!!」
外で父親が言い争っているのも気にせずきょろきょろと周辺を見ている
「遠坂さん、探し物はこれ?」
ポーチを遠坂凛に見せる
「え、あ、それ!まさかあなたが!」
「違う違う、予選の方の学校で拾ったのよ」
人を盗人扱いしないでほしい
「えーっと、その……いくらで返してくれる?」
金銭を要求すると思われたのか
「お金なんて要求しないよ、ただごめん、予選でちょっとだけ使わせてもらっちゃった」
「なんですって!じゃなくてその、ありがとうございます」
一瞬キレられたがまぁいいだろう
『あかいあくま』と呼ばれるテロリスト遠坂凛
どんな人物かと思ったが案外普通の女の子じゃないか
「でも使った分は後で請求しますよ♪」
ではまた会いましょうと遠坂凛はウィンクをして去って行った
訂正しよう遠坂凛
君はとんだ金の亡者だ
「あ、どんなサーヴァント従えているか聞き忘れた」
「思った以上にみんなちょろくないなぁ」
適当に話を振ったらポロッと真名を溢してくれると思ったが意外とみんな馬鹿じゃないのか…
「やっぱ対戦相手からもらうしかないかなぁ」
とりあえず対戦相手を見に行くか
いつの間にか端末に連絡が入っていた
2階の廊下 掲示板で対戦相手の発表があるそうだ
掲示板の紙にはこう書かれていた
マスター:佐々野理乃
マスター:ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト
決戦場 :1の月想海
ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトだと……
エーデルフェルト家のウィザード
地上で最も優美なハイエナと呼ばれる魔術貴族の生き残りだ
霊子ハッカーとしては少しだけ遠坂凛に劣るが実戦では趣味であるレスリングの技で遠坂凛をKOしたこともあるという
優秀なウィザードだ
そして彼女は妹のバックアップを受けた状態だとハーウェイの実力者でも敵わないと聞く
「オーッホッホッホ!!あなたが私の対戦相手ですのね!!」
この高笑い間違いない!
振り返るとそこにはわかりやすい金髪ドリルのお嬢様らしさを出したカスタムアバターの女性が立っていた
「ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト………ハイエナ風情が私の対戦相手ね」
「ハイエナではなくハンターと呼んでほしいですわね、サーヴァントの維持をするのも大変でしょうにそんな魔術回路で聖杯戦争に参加するなんて愚かですわね」
確かに戦闘する上では強い女だがここではあくまでサーヴァント同士が戦う
聖杯戦争でならこの女自体は大した脅威ではない
ピピピピピピピ!と携帯端末が音を立てる
「あら、第一暗号鍵が発生したようですわね、それではアリーナで会いましょう」
第一暗号鍵
まぁ、鍵という名前からわかる通り決戦場へ入るための鍵だ
第2までありアリーナという戦闘をするフィールドまで取りに行かないと失格となる
「さて、アリーナに行くか」
いや、その前に購買の方で準備がしたい
「購買はどこにあったっけな」
予選では校門から保健室の間しか移動しないので校内についてあまり詳しくないのだ
「案内しましょうか?」
話しかけてきたのはNPC……みたいに存在感のないマスターだった
「俺、臙条 巴って言います」
「えっと、ありがとう私は…」
「佐々野さんでしょう?ここに居るマスターであなたを知らない人はいないですよ」
「そう……とりあえず案内お願いできる?」
「すごい」
案内してもらい購買に来たのだがその品ぞろえに驚いた
サーヴァントの回復アイテム等だけでなく礼装まで置いてある
他にもヒュドラの毒まである
お金はありったけ持ってきたので色々試したくなるがとりあえず今は必要な物だけ買う
エーテルと魔術結晶
脱出用にリターンクリスタル
状態異常に備えて治療薬
「おまけです」
店員におまけで渡されたのは消費型のコードキャスト
一昔前に流行った幻影を見せる懐中電灯だ
結局すぐに幻覚が本物かどうか見分けれるような技術がでたせいで一気に廃れたのだが
「仕入れたのは良いんですけど売れないんですよ」
この店員はそのことを知らないようだ
「それで臙条さん、まさか本当に親切心で案内してくれたわけではないよね?」
「ええ、その俺と組みませんか?」
「組む?」
1人しか優勝できないのに協力なんてできるのか?
「対戦でマッチングするまでは協力しあえないか?ってことです、それに俺のサーヴァントは神代の魔女です、あなたの魔術回路をどうにかできるかもしれない、どうです?」
神代の魔女……か
キャスタークラスのサーヴァントならもしかしたら私の魔術回路を直せるかもしれないな
「でもどうして私と?」
「俺は正直才能がありません、そこらへんのマスターと同程度かそれ以下です、俺だけではレオや遠坂には勝てない」
「…………少し考えさせて」
「わかりました、俺は待ってますから」
臙条と別れアリーナの前まで移動する
「お姫様、いよいよ戦闘ですね!」
まずはバーサーカーの実力を知らないとな
「中にはルヴィアとサーヴァントがもういるかもしれないから気を付けてね」
「あんなエセお嬢様粉砕してやりますよ!」
えらく自信満々のバーサーカーを連れて私はアリーナへ移動した
後書き
この続きを書いては消して書いては消してして更新できず
うぐぬぬぬ
ページ上へ戻る