サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
83
サトシ達はソファーにヒカリを寝かせ、
コジロウ、ムサシと一緒に話をした。
ムサシ:「じゃ、アタシは奥のカウンターで
仕事してくるから、アンタ達は
ゆっくりして行きなさいッ」
コジロウ:「ほらよっ、水だっ」
サトシ:「おっ、ありがとうっ。ヒカリ、
水だぞっ」
ヒカリ:「ん〜〜、、みず〜、、」
コジロウ:「、、ところで、お前達は
いままでどうしてた?」
コジロウは真剣な顔でサトシ達に
問いかけた。
サトシ:「あぁ、俺は、、」
サトシはコジロウの聞きたい事がわかったのか、
事件後の生活を話した。
コジロウ:「、、、そうか。そりゃあ
そうだよな。、、俺達も、あの事件で
ニャースや他の手持ちを失っちまってな、、」
サトシ:「ニャース、、、」
サトシは懐かしさと寂しさを感じた。
いつもコジロウとムサシの間にいた
人間の言葉を喋るニャースが、
今は2人の間に居ないのだ、、、。
コジロウの話によると、
事件後、ニャース達を失った2人は
ロケット団を辞めお互いそれぞれの
仕事をしていたが、ニャースを失い、
コンビ解散の孤独に耐え切れなかった為
再びニャース抜きでコンビを結成し、
BARを開いたとの事であった。
コジロウ:「ま、いつまでも
悲しんでられないし、人間
前を向いて歩かなくちゃな!」
サトシを気遣ったのか、
コジロウは、”ピカチュウ”というワードを
一切口に出さなかった。
ヒロシ:「2人がロケット団を辞めたのは
わかった。、、けど、ロケット団の
”組織”そのものはどうなったんだ?」
コジロウ:「え?、、あぁっ、
組織は解散したよっ。」
サトシ:「え、そうなのか?」
コジロウ:「そりぁあそうさっ、
ポケモン達が居ないんじゃ、活動しても
意味ないからなっ。、、俺たちが辞めて、
一回街でヤマト達(元同僚)と偶然
会った時があって、その時話を聞いたら
ロケット団は解散して、みんな
あしを洗って普通に生活してるそうだ。」
サトシ:「そうなのか、、」
ヒロシ:「なるほど、、」
コジロウ:「ところで、お前達は
今日何の集まりなんだ?普通の仲間飲みか?」
サトシ:「、、実はなコジロウ、、、」
サトシは周りに聞こえないよう、
カツラが作った
ポケモン消滅事件に関しての資料の事、
そして今の現状をコジロウに話した。
コジロウ:「、、、それ、マジか?」
サトシ:「あぁ、、、俺はかけてみたいんだ。
、、、一筋の希望に。」
ヒロシ:「もし、資料の話が本当なら、
取り戻す事が出来るかも知れない、、
俺たちが昔見た、あの世界を。」
コジロウ:「そうか、、、ウッ、、くぅっ
、、、うわ〜〜〜っ」
コジロウは突然泣き出した。
サトシ:「お、おい!コジロウ!」
コジロウ:「うわ〜〜っ(泣)
俺もっ、、信じたい〜〜っ、おれのっ、、
ひっ、、、マタドっ、、ヒック、、
ニャース〜〜!」
幸い深夜前で客がすいていた為
目立つ事は無かったが、
複数の客の視線がサトシ達に突き刺さった。
ヒカリ:「うぇーーん!ママッ、、ヒック、、
あの時は我が儘言ってゴメンなさ〜いッ」
ムサシ:「ちょっとアンタ達うるさいわよ!」
遠くのカウンターからムサシが出てきた。
ページ上へ戻る