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艦隊これくしょん【転移した青年の奮闘記】

作者:Bloo-D
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日常
  第1話 提督の一日

 
前書き
“提督の1日は多分こんなだ!”という発想の元いきます。

暫しの非公開に伴い修正しました。 

 
……主人公サイド……



08:00(マルハチマルマル)
執務室



長門に言われるがまま軍服に着替え、何故か執務室で朝食を済ませた後で仕事に掛かったものの……

≪カタカタカタ……≫

鎮守府なのに、何故か立派なパソコンでデスクワーク。
普通ならペンとかで書いて済ませるところをなんでパソコンなんだよ…おかしくね……?
本当におかしいところだ。


けど、その事を聞いても……

長門『何言ってるんだ、お前は前からそうだったぞ』


オマケに……

陸奥『本当ねぇ〜、いきなりどうしちゃったのかしら?』

大淀『そうですね、具合でも悪くなったのでしょうか?』

っと相手にしてもらえないから、仕方なく言われる通りの仕事をする。

ーーーー

≪カタカタカタ……≫

提督としての俺の主な仕事は……


陸奥「提督、これが新しい書類よ」

座蒲郎「あ…ありがとう」

≪パッ……カタカタカタ……≫

書類の内容をパソコンに打ち込んだり……


大淀「提督、こちらの書類にサインとハンコをお願いします」

座蒲郎「わ…わかった」

≪パッ……カリカリ……ポン……≫


書類にサインとハンコを押したり……

≪ガチャッ≫

龍驤「提督〜、今遠征に出てた艦隊が帰ったで〜〜。
しかも、遠征大成功やで〜〜♪」

座蒲郎「えっ、どれ⁉︎
見せて!」

龍驤「うわっ!なんや一体、その反応は?いつもの提督なら、そんな反応しなかったで。
まぁええわ。ほれ、これが報告書や。しっかり見とくれや」

≪パッ≫

座蒲郎「ありがとう!……」

≪カタカタカタ……≫

部下(艦娘)達からの報告をパソコンに打ち込んで、記録を保存すること。
あとは作戦立案くらいだけど、それは大本営からの指令がない限りはしないみたい。
現に今はそんな指令はないから、今日はとにかくデスクワークで1日が終わるってとこの筈……


龍驤「それにしても、今日の提督は変やなぁ」

長門「全くだな。いつもより真面目で仕事熱心だし、“俺いつもパソコンで仕事してるのか?”とか聞くし、ここに着任した時とそっくりだ。一体どうしたのかやら?」

陸奥「そうねぇ〜。でも、そのおかげで仕事が捗(はかど)るけどね」

大淀「確かにそうですね」

口々に俺のことを話す艦娘のみんな。間違ってはないけど、“普段は仕事してない”とか言われるとなんか複雑な気分になるから、とにかく仕事を片付けて行く。
ってかみんなも手伝ってよ……

ーーーーーーーーーーーーーーー

10:00(ヒトマルマルマル)



≪カタカタカタ……≫

デスクワーク開始から2時間は経つけど、パソコンの扱いに慣れてるせいか指先が止まらない。
というか、止められないと言った方が良い……

陸奥「本当にどうしちゃったのかしら、提督ったら?」

長門「さぁな。今朝は私の顔を見て他人の様な顔してたし、自分の名前も聞くし、夕べ何が起こったんだ?」

ここの俺…普段どうしてんだよ……?
まっ、今の俺はただ仕事を済ませて行くだけだけど……
そんな俺の姿を見て驚く2人に対して、“ここの世界の俺はそんな怠け者なのか?”と思ったが、今の俺はただ仕事するしか思いつかないから、ただ書類に手をつけて行く。


そんな時……

≪ガチャッ≫

金剛「テートク!そろそろティータイムの時間ネェ〜〜♪」

イギリス生まれの帰国子女。金剛型4姉妹の長女の金剛(改二仕様)が入って来たけど……

≪カタカタカタ……≫

そんな金剛は無視して書類に手をつける。

≪バンッ‼︎≫

金剛「ちょっとテートク、無視しないネェ〜〜!」≪ズイッ≫

座蒲郎「忙しいから後にして」

無視されて怒ったのか、俺のデスクを叩く金剛だけど、書類があるから相手にしない。


陸奥「驚いたわね。いつもはすぐ金剛の相手をするのに、全然相手にしていない」

長門「全くだ、皮でも剥けたのか?」

大淀「……」

一方の長門達は驚いてる。まぁいつもとは違う俺を相手にしてる以上は当然だけど……
ってか見てる暇あったら金剛をなんとかしてよ!


≪ギューー!≫

金剛「イイカラ早くティータイムにするネェー!」

座蒲郎「わかった、わかったよ!わかったからちょっと待ってってば‼︎」

金剛に頬を抓(つね)られ、仕方なく今やってる分だけ保存する。

ーーーー

それから……

金剛「それじゃあテートク、早速ティーを入れたから召し上がってクダサーイ!」

座蒲郎「あっ…ああ」

金剛は簡易的な机とパイプ椅子を用意して、紅茶をカップに注いで俺に手渡す。


≪クイッ≫

座蒲郎「うん、美味いね。良い紅茶だ」

一口飲んでみると結構良い味の紅茶。イギリス生まれの帰国子女は紅茶の味とかこだわるのかとふいに考えてしまう。

≪スッ≫

金剛「テートク、紅茶ばかり飲んでても寂しいから、こちらのお菓子もイタダクねぇ〜〜♪」

今度は一口サイズのマカロンのようなお菓子を差し出す金剛。
イギリス生まれは違うと思ってしまうものだ。

座蒲郎「どれ……」≪パクッ……モグモグッ……≫

座蒲郎「おっ、美味しい」

しかもお菓子の味も俺の好みの味で驚くくらいの美味さだ。

金剛「本当ですか?金剛はトーッテモ嬉しいネェ〜〜♪」

俺の感想を聞けて嬉しいのか、金剛は大喜びだ。
金剛の反応から見て、作ってるのかこれ?いやいや、金剛は料理下手だから作れっこないか……ならこれらは妹の榛名辺りで間違いないだろうな……


その傍ら……

長門「全く……疎いのか本心なのか、わからないな……」

陸奥「確かにね。あれ(お菓子)…実は金剛の手作りだなんて、知る由もないでしょうし」

大淀「そうですね……」

龍驤「唐変木…朴念仁……」

1人除いて呆れかえっている。

ーーーーーーーーーーーーーーー

10:30(ヒトマルサンマル)



≪カタカタカタ……≫

あれから30分くらい経過した後、金剛は机と椅子を畳んで足早に撤収。
俺は再びデスクワークに戻るが……
てかなんで他の艦娘来ないんだ……?



ーーーーーーーーーーーーーーー

12:00(ヒトフタマルマル)



≪ガチャッ≫

陸奥「提督、食事を持って来たわよ〜〜!」

少し前に執務室から出た陸奥が、俺の食事を持って来てくれたみたい。
とはいえ……

座蒲郎「ありがとう。丁度キリが良いし、昼食にしようと思ってたんだ。
てか、わざわざ持って来なくても自分で食堂とか行くけど__」

昼食なんて食堂とかでも出来るし、この数時間で執務室のメンバー(長門,陸奥,大淀。)と金剛、そして任務の報告に来た龍驤くらいしか顔を合わせてない。出来れば他の艦娘(と言うより部下)とも会いたいが……

陸奥「そんなのはダメよ!
提督に何かあったら大変でしょ、わかった⁈」

座蒲郎「いや__」

陸奥「わかった⁈」≪ギロリッ≫

座蒲郎「ああっ……」

陸奥の凄まじい見幕には逆らえそうにない。
っと言うか逆らいたくないから言う通りにするしかない……



長門「では陸奥、ここは任せたぞ」

大淀「後はお願いします」

陸奥「はぁい、任せて〜〜♪」

≪タッタッ……ガチャッ…バタンッ≫

戻って来た陸奥と交代するように、長門と大淀は部屋を後にして行った。


座蒲郎「陸奥、あの2人…どこに向かったの?」

陸奥「食堂よ、私達は基本交代制なんだから。忘れた?」

座蒲郎「そう…か……」

あの2人がどこに行ったのか気になった俺は陸奥に聞いたが、あの2人は食堂に行ったと答える。
“じゃあなんでみんなは食堂に行けるのに、俺だけここで食事を摂らなきゃならないんだ?”とか思うが、さっきの見幕じゃあ聞いたって結果は変わらないも同然と判断した俺は食事を済ませることにした。

ーーーーーーーーーーーーーーー

13:00(ヒトサンマルマル)



≪カタカタカタ……≫

昼食の後の昼休憩を終えた俺は午前と同様にデスクワークにかかる。
しかし内容は午前と全く変わらないから、渡される書類を相手にただただパソコンに打ち込むしかない……

ーーーーーーーーーーーーーーー

15:00(ヒトゴウマルマル)での2度目のティータイムを済ませ、午後の仕事が終わったのは18:00(ヒトハチマルマル)だった。
とはいえ、夕食もお昼頃と全く変わらなかったし、トイレに行こうにもわざわざコソコソと便所に移動したりと疑いのオンパレードだった。
なんでわざわざこんな芝居みたいなことしなきゃなんないんだよ⁉︎意味判んねぇ……!

ーーーーーーーーーーーーーーー

23:00(フタサンマルマル)



更に夕食後に書類を片付けようと、19:00(ヒトキュウマルマル)に3度目のデスクワークを始めて、今日1日の書類を片付け終わったのは深夜に近い時間だった。
けど風呂に行こうにも長門達が付いての入浴だったし、俺の自室に向かう際もコソコソと移動するし、何か怪しいと思ったが、言おうとする度に陸奥に口を塞がれ、声を発することが出来ずに俺の自室に送られた。

ーーーー

≪ボフッ≫

座蒲郎「はぁ〜〜……」

おかしい…絶対におかしい……何か俺に隠してるな……
部屋付きのベッドに倒れ込み、俺は思ってることを呟く。食事の際もそうだけど…トイレや風呂に行く時もほぼ自由が無いに等しい。何か隠してるのは間違いない。

座蒲郎「けどなぁ。今そんな事を考えたって仕方ないか」

とは仮説を立てるのはいいが、今は夜遅い時間。こんな時間じゃあ仕方ない。


≪カパッ…ピッ!≫

クソッ!携帯は動くけど、連絡先とか出ねぇ……‼︎
咄嗟(とっさ)に俺は、今朝机の上に置いて行った携帯を手に取って操作するが、連絡先やインターネット、更にメールが起動しない。絶対に何かおかしい。


座蒲郎「家族とかが心配だけど…考えても仕方ないし、寝るか」

ふいに家族の事が頭に浮かんだが、考えても仕方ない。今は寝て暫く様子を見る事にする……


(続) 
 

 
後書き
なんだか疑い深い執務室組達。その理由は次回に判明(とはいえ早過ぎす気がしますが……。)。
 
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