遊戯王アークファイブゼロ
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バニシング
精霊編
十代と服
舞網デパート、そこは沢山の服があり、沢山の奥さんが服を買うために集う場所である。他にも、本やおもちゃやゲームも売っており子供達にも人気である。そんな場所で、今十代は死んでいた。
お母さんと、ゆうちゃんの母もいろんな服を持ってくるのだ。もちろん、ゆうちゃんも一緒に服選びに来ていたのだがとっくに決まっていた。プチっ。
『いい加減にしろよーーーー。!俺は、赤い服がいいんだ』
『何言ってるの、こっちの服がいいに決まってるじゃない』
このようないい争いが、ずっと続いている。ずっとだ。やがて、試着室を降り、店内を走り回り赤い服を篭の中にいれる。そして、いつのまにか持っていた財布で購入。
そして、後ろに般若がいた。
そして、怒号が響いた。
帰り道、頭にたんこぶを乗っけてそれでもほくほくがおの十代と、実際はそこまで怒ってない母さんに、さっきまでの喧騒を爆笑しながら見ていた洋子さんと、十代を尊敬の眼差しで見ている遊矢がいた。
そして、家の前で見慣れたオープンかーが見えた。あれは。
『あら、夫が帰っていたみたいね。邪魔しないように今日は十代ちゃんを家で預かろうかな』
『いや、あなたが十代といたいだけでしょ。遠慮するわ、それに家族で過ごしたいし』
『そ、そういえば遊勝も今日帰ってくるって。楽しみだわ、じゃーね』
そして、父にカードを貰った。嬉しかった。父は、HEROカードを欲しがっていたことを覚えていたらしい。父は、時々帰ってくる。月に2~3度くらい。そして、訳を分からないことを一人で呟いていた。
『十代、僕は暫く遠くに行かなきゃならない、だからそれまで母さんを守ってくれよ』
まるで、いなくなるみたいに。父さんは、そう言っていた。遊矢でも、同じことがあったのかな。次の日、遊矢の首にはペンデュラムが光っていた。
そして、2年後父はいなくなった。遊勝さんもいなくなったけど。
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