英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~(閃Ⅰ篇)
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第84話
その後地下道を進んでいたリィン達は古代の墓場らしき場所に出て、そこで現れた魔獣を撃破した後奥へと向かった。
~地下墓所~
「フッ……ここまでは概ね作戦通りだ。無事に、ここを抜けられれば全ての目的を達せられるだろう。」
「ああ……!」
「俺達の初陣としては上出来と言えるだろうさ!」
リィン達が追いついて来る少し前ギデオンはアルフィン皇女とエリスを抱えているテロリスト達を見て口元に笑みを浮かべ、テロリスト達も口元に笑みを浮かべて頷いた。
「あなた方は……」
「……わたくし達を攫ってどうするつもりなのですか?お父様に身代金を―――という訳でもなさそうですね?」
「皇女殿下におかれましてはしばしのご辛抱を……我々はエレボニアの伝統と秩序を重んじる憂国の士。その象徴たる血筋に仇名すことはあり得ません。」
アルフィン皇女の問いかけにギデオンは不敵な笑みを浮かべて答えた。
「……その物言い……」
「フフ、別に貴族に親近感を持っている訳ではありません。私を始め、我々の同志の殆んどが平民出身ですゆえ。ですが”あの男”の存在だけは許す訳にはいかない……!」
「”あの男”……」
「いずれにせよ、そう言う事なら殿下は解放してください。傷つけられる虜囚ならばわたくしだけでも十分でしょう。」
「エ、エリス!?」
エリスの申し出を聞いたアルフィン皇女は信じられない表情でエリスを見つめた。
「ほう……君は?皇女殿下のお付きならばそれなりの身分とお見受けするが。」
「エリス・シュバルツァー。北部ユミルの領主、テオ・シュバルツァーの娘です。末席ながら貴族の身、人質としては成立するでしょう。」
決意の表情でエリスはギデオンを見つめ
「ああもう……!」
エリスの言葉を聞いたアルフィン皇女は自分の望んでいない事を口にしたエリスにかける言葉がわからず、そんな自分にいらついて声を上げた。
「フフ、なかなか見所のあるお嬢さんだ。思わぬ駒が手に入ったがさてさて、どうしたものか―――」
その様子を見ていたギデオンが感心していたその時!
(……!)
(追いついたか……!)
リィン達がギデオン達に追いついてきた!
(……先行するよ。)
(私も行こう……!)
(あたしも行きます……!)
そしてフィーとラウラ、ツーヤはリィン達の前を走って更にギデオン達に近づき
(威嚇は任せてくれ……!)
(僕も足止めなら……!)
マキアス、エリオットもそれぞれリィンを見つめ
「それじゃ、ここは私達も手伝ってあげるわ。リザイラ、行くわよ。」
「ええ、それでは私達も先行します。」
リィンの両隣に現れたベルフェゴールとリザイラはそれぞれ天井近くへと飛行してギデオン達に近づいて行った。
「(みんな、頼む……!)―――そこまでだっ!!」
「なにっ……!?」
「あ……」
リィンの怒鳴り声にギデオンは驚き、エリスは呆けた。するとその時マキアスがショットガンで威嚇射撃を行い、それを見たテロリスト達は撤退しようとしたが
「うおっ……」
エリオットが放った下位アーツによって足止めされ、その隙を狙ったラウラとフィー、ツーヤが先に回り込んだ!
「な……!?」
「兄様……!」
「み、皆さん……!」
「―――ここまでだ。殿下とエリスを解放してもらおうか。」
「あまりの不敬、見過ごすのはさすがに躊躇われるが……」
「大人しく解放するなら見逃さないでもないぞ?」
「もし逆らうなら、命の保証はできませんよ?」
「こいつら…………」
「………………」
リィン達に包囲されたテロリスト達は唇を噛みしめてリィン達を睨んだ。
「…………6対3。勝ち目はないよ。少なくとも二人を連れて逃げ切るのは不可能。」
「その、まずは二人を解放してもらえませんか?」
「フフ……恐れ入った。”トールズ士官学院”……まさかここまでの逸材たちを育てていたとは。」
絶対的不利な立場でありながら、ギデオンは不敵な笑みを浮かべていた。
「―――世辞は無用。二人を解放するかこのまま睨みあうかだけだ。言っておくが……二人に傷一つでも付けたら一切の容赦はしないと思え。」
「ぐっ……」
「……こいつ……」
リィンの言葉にテロリスト達は唇を噛みしめ
「兄様…………」
「リィンさん……」
エリスとアルフィン皇女は驚きの表情でリィンを見つめていた。
「……わかった、降参だ。少なくとも我々に勝ち目が無い事だけは認めよう。」
「それじゃあ……」
「二人を解放してくれるんだね?」
「ああ―――”彼”に勝てたらな。……やれ。」
エリオットの問いかけに答えたギデオンがテロリスト達に視線を向けるとテロリスト達はハンカチをエリスとアルフィン皇女の口に当てた。
「あ……」
「……ふうっ………」
すると二人は気を失った!
「貴様ッ……!!」
「揮発性の睡眠薬……!?」
「クク、気絶させただけさ。うら若き乙女に見せるのは少々躊躇われるからな。」
そしてギデオンは懐から取り出した笛を吹いた!
「しまった――――」
「ま、また魔獣を……」
その様子を見たリィンとエリオットが声を上げたその時、咆哮が聞こえて来た!
「な、なんだ………」
「……咆哮……」
「これは……」
すると近くにあった骨が合体し、巨大な竜型の魔獣になった!
「うわああああっ……!?」
「な、な、な……」
「………これは………」
「骨の……竜……?」
「……………」
「悪霊が宿った骨のドラゴン!?一体何故、こんな所に……!」
竜型の魔獣の登場にリィン達が驚いている中、ツーヤは警戒した。そして魔獣はリィン達に近づいて行った。
「クックックッ……ハハハハハハッ!これぞ”降魔の笛”の力……!暗黒時代の帝都の”魔”すらも従わせる古代遺物だ……!さあ、それでは今度こそ死出の旅路へと向かいたまえ……”トールズ士官学院”Ⅶ組の諸君!」
そして狂気の笑みを浮かべて声を上げたギデオンがリィン達を見つめて宣言したその時!
「うふふ、そんな骨ごときで私達に勝てると思っていたのかしら?」
「何……!?」
天井からベルフェゴールの声が聞こえ、声を聞いたギデオンが驚いたその時
「うふふ、まずは一人目ね♪」
「え――――」
なんとベルフェゴールがエリスを抱えているテロリストの背後に転移魔術で現れて片手をテロリストの頭に置き
「純情可憐な乙女達……それもご主人様を心から愛しているエリスに汚い手で触った”罪”は私が裁いてあげるわ。――――性愛の露淫術 。」
不敵な笑みを浮かべて命をも吸い取る強力な吸収魔術を発動した!
「ウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア―――――――――――――――ッ!?」
「お、おい……!?」
ベルフェゴールの魔術によって生命力を吸収されて悲鳴を上げる仲間の様子を見たテロリストが驚いたその時
「た………………ずけ……………で……………」
「なっ!?こ、これは一体……」
「”何か”を吸い取っている……?」
なんとベルフェゴールの吸収魔術によって命を吸い取られたテロリストはどんどん痩せ干せ、その様子を見ていたリィンは驚き、フィーは眉を顰めていた。すると生命力を吸い取られ、どんどんミイラ化していたテロリストは最後には骨になって絶命し、ベルフェゴールはエリスを受け止めた!
「なあっ!?」
「うわああああっ!?」
「ひ、人が骨に…………」
「吸収魔術で精気を全て吸い取ったんでしょうね……」
テロリストの成れの果てを見たギデオンは声を上げて驚き、エリオットは悲鳴を上げ、マキアスは信じられない表情をし、ツーヤは真剣な表情でベルフェゴールを見つめた。
「うふふ、後一人ね。」
エリスを奪還したベルフェゴールは膨大な魔力が込められた眼でテロリストを見つめた。
「……ぁ………………」
「はい、エリスは任せたわね。」
「え、ええ……」
そしてベルフェゴールは魔術――――淫魔の魅惑でテロリストを放心状態にさせた後、一番近くにいたツーヤにエリスを渡した後、放心状態になっているテロリストからアルフィン皇女を奪い取り
「――――死になさい。」
「……………………」
不敵な笑みを浮かべてテロリストを見つめて命令した。すると虚ろな目をしているテロリストは持っていた銃を自分の頭につきつけ
「ええっ!?」
「まさか……!」
「何をしている!?目を覚ませ!」
それを見たエリオットとラウラが驚き、ギデオンが叫んだその時、ベルフェゴールによって操られたテロリストは自分の頭に向けて銃の引き金を引いて自殺し、連射された銃弾によって頭が血まみれになったテロリストは絶命した状態で地面に仰向けに倒れた!
「ふふっ、その娘達を眠らせた事に関しては感謝するわ。純情可憐な乙女達に”これ”を見せるのは酷すぎるものねぇ?――――メルカーナの轟炎!!」
ベルフェゴールは不敵な笑みを浮かべてギデオンを見つめた後指を鳴らしてテロリスト達の死体を焼き尽くし
「こ、これがベルフェゴールの”本気”なのか……?」
「―――いえ、恐らくですが彼女の真の力はこんなものではありません。今のですら、手加減をしていると思います。」
「単に力が強いだけじゃなく、ああいう錯乱系の魔術とかもできるから、戦場では恐ろしい存在になるだろうね。」
「よ、よかった~……あの時、ベルフェゴールが遊び感覚で戦ってくれていて……」
「……まあ、何はともあれ彼女のお蔭でアルフィン殿下とエリスを奪還する事はできたな。」
「ああ。後はあいつだけだ……!」
リィンは呆け、リィンの言葉を聞いたツーヤは真剣な表情で推測し、フィーは静かに呟き、エリオットは安堵の表情で溜息を吐き、気を取り直したラウラはツーヤが抱えているエリスとベルフェゴールが抱えているアルフィン皇女を見て安堵の表情をし、ラウラの言葉に頷いたマキアスはギデオンを睨んだ。
「き、貴様――――――――――――ッ!!よくも……よくも同志たちを!貴様だけは絶対に許さんっ!暗黒竜よ!まずはあの女を喰い殺せっ!!」
一方ギデオンは怒りの表情で声を上げて魔獣に指示をした。
「うふふ、リザイラ、雑魚の処理は任せたわ♪」
そしてベルフェゴールが上を見上げて言ったその時
「ふふふ、戦闘中に切り札になると思われる魔物に命令もせずに気を取られるとは本当に愚かですね。」
上空にいたリザイラが自分の足元に巨大な魔法陣を展開し終えて、魔術を放った!
「至高の意思を持つ光の精霊達よ!我に力を!願わくは浄化の光にて、悪しき者達を救え!ソルブライト!!」
自然がリザイラの言葉に答えるかのように、天井から魔法陣が現れた後魔法陣から光の雨が魔獣に向けて降り注ぎ
「――――――――――――!!!??」
光の雨をまともに受けた魔獣は更にその後起こった光の衝撃波に飲み込まれて浄化され、消滅した!
「な、な、な……っ!?」
魔獣が一瞬で消滅する様子を見ていたギデオンが口をパクパクしていたその時
「ご主人様、やっちゃいなさい!」
「今が好機です!」
「ああっ!」
「……はっ!?」
ベルフェゴールとリザイラの言葉に頷いたリィンがギデオンに詰め寄り
「せい…………ッ!!」
ギデオンが持っている笛目掛けて太刀で斬り上げを放ち、リィンの太刀を受けた笛は宙を舞って真っ二つになって地面に叩きつけられ、怪しげな気を放っていたがやがて霧散した!
「ぐうっ……”降魔の笛”が……!?」
自分にとって切り札になる笛を破壊された事にギデオンは呻き
「ありがとう、ベルフェゴール、リザイラ。お蔭で二人を助ける事ができたよ。」
「うふふ、どういたしまして♪それに私もエリスの事は気にいっているから、助けてあげたかったしね♪」
「ふふふ、私達はご主人様に仕える身として当然の事をしたまでです。」
仲間達がギデオンを包囲し始めている間にギデオンから離れてアルフィン皇女を受け取ってエリスを抱えているツーヤと共に安全な場所に寝かせたリィンにお礼を言われたベルフェゴールはリザイラと共にそれぞれリィンの身体に戻り
「これでチェックメイトだな……!」
「そっちの味方はベルフェゴールのお蔭で全員死んだし、もうさっきみたいな手も使えないし、まだ何かあっても今度はさせないよ。」
「観念して縛につくがいい。」
仲間達と共にギデオンを包囲し終えたマキアスは勝ち誇った笑みを浮かべ、フィーとラウラは真剣な表情でギデオンを睨み
「………………おのれっ…………!」
マキアスの言葉を聞いたギデオンは悔しそうな表情で唇を噛みしめてマキアス達を睨みつけた。
「―――フフ、このあたりが潮時でしょうね。」
「……っ!?」
「わあっ!?」
「ぐっ!?」
するとその時女の声が聞こえた後、崖から飛び降りた女がエリオット達に法剣を振るい、女の攻撃によってエリオットとマキアスは吹っ飛ばされ、フィーは咄嗟にしゃがんで回避したが、上から放たれた怒涛の銃撃を回避する為に後ろに跳躍してギデオンから距離を取った。
「な……」
「こやつら……!?」
それを見たリィンは驚き、ラウラは厳しい表情で女や銃撃を放った大男を睨んだ。
「あらあら、すばしっこい小猫ちゃんね。フフ、あたし好みだわ♪」
焦眼の女がフィーを見つめて呟いたその時
「クク……さすがは”西風の妖精”か。」
巨大な重ガトリング砲を片手に持つ大男が柱から飛び降りた!
「くっ……!?」
「同志”S”……それに同志”V”か………」
二人の登場にマキアスは唇を噛みしめ、ギデオンは安堵の表情をし
「こやつら……」
「……………………」
「テ、テロリストの仲間……」
「気を付けてください!二人は相当の力を持っています……!」
ラウラとフィーは二人を警戒し、エリオットは不安そうな表情をし、ツーヤは警告した。
「やれやれ、今回は任せてもらおうと言っていたはずだが……だが、正直助かったぞ。」
「悪ィな、”G”の旦那。だが、ここでアンタが捕まったらさすがに幸先が悪いからな。」
「フフ、無粋とは思ったけどお邪魔させてもらったわ。同志”C”と一緒にね。」
大男と女が言ったその時
「―――そういう事だ。」
仮面を被り、漆黒のマントを身に纏う謎の男―――”C”が現れた!
「……!?」
「……仮面……?」
「……フフ……」
リィン達が警戒している中、”C”がギデオン達に近づいた。
「同志”C”……まさか君まで来るとはな。私の立てた今回の作戦、それほど頼りなく見えたか?」
「いや、ほぼ完璧に見えた。しかし作戦というものは常に不確定の要素が入り込む。そこの”Ⅶ組”の諸君のようにな。」
「……くっ…………」
「僕達の事まで……」
「……何者……?」
”C”に見つめられたリィン達はそれぞれ”C”を警戒していた。
「本作戦の主目的は既に達した。更に”英雄王”達も動いている。ここは無用の争いを避けるべきではないか?」
「……その通りだ。」
そして”C”の言葉にギデオンが頷いたその時!
「―――残念ながら、その判断は遅かったようだな。」
「え――――」
「この声は……!」
なんとリウイ、リフィア、エリゼ、ペテレーネがリィン達の背後から現れた!
「リウイ陛下!?リフィア殿下やエリゼも……!」
「あれ!?あのプリネに似ている女の人はまさか……!」
「まさか――――”闇の聖女”のペテレーネ神官長……!?」
「とてもプリネのお母さんには見えないね。お姉さんって言った方がいいくらい若すぎ。」
「一体どうして皆さんがこちらに……」
リウイ達の登場にラウラは驚き、ペテレーネの容姿を見て何かに気付いたエリオットはマキアスと共に驚き、フィーは目を丸くしてペテレーネの容姿を見つめ、ツーヤは戸惑いの表情でリウイ達を見つめた。
「馬鹿な……何故”英雄王”達がこうも早くここに……」
「おいおい……どうなってんだ、これは?」
「さすがに”英雄王”達が相手だと……ちょっと、不味いわね……」
「……………………」
一方ギデオンは狼狽え、大男は戸惑い、女は唇を噛みしめ、”C”は黙り込んでいた。
「エリス!大丈夫!?」
「うん、睡眠薬をかがされただけだから大丈夫だよ。」
「よかった……」
地面に寝かせられているエリスに心配そうな表情で駆け寄ったエリゼにエリオットは説明し、説明を聞いたエリゼは安堵の表情をした後キッと”C”達を睨んだ。
「―――貴様らが今回の騒ぎを起こしたテロリスト共か?」
「フフ、その通り。ですが我々はこのエレボニア帝国の為に立ち上がった憂士達なのです。」
リウイに問いかけられた”C”は答え
「エレボニア帝国の為じゃと?お主らは何者じゃ!」
”C”の答えを聞いたリフィアは眉を顰めた後”C”を睨んだ。
「”帝国解放戦線”――――本日よりそう名乗らせてもらう。静かなる怒りの焔をたたえ、度し難き独裁者に鉄槌を下す……まあ、そういった集団ですよ、”聖魔皇女”殿。そして私―――”C”がリーダーをやらせてもらっています。」
「”帝国解放戦線”……」
「そ、それに独裁者って……」
「―――――”鉄血宰相”を狙う集団と言った所か。フン、”鉄血宰相”を守るつもりなど毛頭ないが……―――――我が国の貴族の子女であり、将来を期待されている家臣の家族に手を出した”報い”は受けてもらうぞ?」
”C”の説明にリィン達が驚いている中、リウイは赤き魔剣”エドラム”を鞘から抜いて構え
「――――エリスを攫った事、絶対に許しません……!」
「我が大切な下僕の家族を攫った罪……貴様らの命で償ってもらうぞ!」
「―――私達の関係者に手を出したのが運の尽きでしたね。」
リウイに続くようにエリゼ、リフィア、ペテレーネもそれぞれ武器を構えた!
「フフ……貴殿等のお怒りは最もだが、我々には為すべき事があるゆえ、これにて失礼させてもらおう――――」
リウイ達の様子を見た”C”はスイッチらしき物を取り出して押そうとしたが
「フッ!」
「!?グッ……!」
リウイが一瞬で詰め寄って剣で斬り上げ、リウイの攻撃を後ろに跳躍して間一髪回避した”C”だったが、持っていたスイッチらしき装置は真っ二つにされて破壊された!
「そう易々と逃がすと思っているのか?―――ツーヤ!お前も加われ!」
「はい!」
リウイの言葉に頷いたツーヤはリウイ達と肩を並べて武器を構え
「クッ……!」
「―――仕方ない。機を窺って撤退するしかなさそうだな。」
「それしかないようね……!」
「へっ、俺達の力、見せてやるぜ……!」
リウイ達に睨まれたギデオンは唇を噛みしめて銃を取り出し、ダブルセイバーを構えた”C”の言葉に女と大男はそれぞれ武器を構えて戦闘を開始した!
今ここに!メンフィル帝国の圧倒的な”力”を見せつける”蹂躙戦”が始まった…………!
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