ドリトル先生北海道に行く
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第九幕その五
「ここ重要だからね」
「しっかり覚えておいてね」
「皆いつも言う様になったね」
先生だけわかっていないままです、相変わらず。
「まあ皆がそう言うのならね」
「そういうことでね」
「いいね」
「日笠さんには絶対にだよ」
「お土産を忘れない」
「何があっても第一」
「あの人は大事にしないと」
「友達を大事にしなくて誰を大事にするんだい?」
先生のお言葉です。
「一体」
「お友達からね」
「どうなるかとは考えないんだよね、先生って」
「そこがね」
「本当に困るんだよね」
「皆が言っていることはわからないけれど」
先生の今の言葉は少しいぶかしむ感じでした。
「それでも送るからね、日笠さんに」
「他にもだよ」
「今のところお土産は忘れてないけれど」
「函館や札幌のものもね」
「小樽、夕張のも」
「全部日笠さんに送ってるけれど」
「サラさんにもだけれど」
先生は妹さんのことも忘れていません。
「ここで注意するのはね」
「何といっても日笠さんだよ」
「先生がお友達って思っていてもね」
「そこから先も考えてね」
「一応はね」
「とにかくね」
さらに言う皆でした。
「マリモも買ったし」
「またアイヌ料理も食べて」
「そしてだね」
「次は何処に行くのかな」
「うん、屈斜路湖だよ」
そこに行くというのです。
「あそこにね」
「屈斜路湖っていうと」
その湖の名前を聞いてです、王子が言いました。
「北海道のかなり東で北だね」
「あそこに行くつもりだよ」
「またえらく東に行くね」
「函館や札幌からね」
「そうなってるね」
「それでもね」
「あそこまで行ってなんだ」
「そのうえでね」
それでというのです。
「あそこの温泉にも行くんだ」
「クッシー観る為じゃないんだ」
「クッシーはいるのかな」
首を傾げさせて王子に返した先生でした。
「本当に」
「いないかな」
「ネッシーもそうだけれどね」
先生のお国であるイギリスでも屈指の有名人のお話にもなりました。
「本当にいたら面白いけれど」
「いないかな」
「まあそのお話は後でね」
「屈斜路湖に行った時にかな」
「しようね」
あらためてというのです。
「そうしようね」
「うん、それじゃあね」
「さて、では行こうね」
「その屈斜路湖にだね」
「摩周湖の後はね」
その時はというのです、こうお話してです。
先生達は摩周湖でもアイヌ料理を楽しんで、です、それから。
キャンピングカーに乗り込んでそのうえで東に向かいます、外はもう夜になっていますが。
先生は皆にです、その屈斜路湖のことをお話しました。
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