英雄伝説~焔の軌跡~ リメイク
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外伝~ジューダスの怒り~
~廃坑・露天掘り場所~
「幻影刃!!」
「!!」
電光石火の速さで襲い掛かって来たリオンの攻撃をレーヴェは側面に跳躍して回避したが
「まだだっ!」
「何っ!?」
ジューダスは即座に反転して再び電光石火の速さで襲い掛かり、ジューダスの奇襲をレーヴェは咄嗟に剣で受け流し
「ハアッ!」
剣気によって竜巻を発生させ、ジューダスに放った。
「臥竜閃っ!!」
「何……!?」
しかしジューダスは襲い掛かる竜巻を空中へと飛び上がって真空波を放って相殺し
「そこか!」
「!!」
続けてジューダスは二刀を振るって更に広範囲の真空波をレーヴェに放ち、襲い掛かる真空波をレーヴェは側面に跳躍して回避した。
「魔神剣・双牙!!」
そしてジューダスは地面に着地した瞬間剣と小剣を振るって衝撃波を2回レーヴェに放ち
「甘い!」
レーヴェは剣を振るって襲い掛かる衝撃波を切り裂いた。
「空襲剣!!」
「!!」
技を放ち終えたリオンはそのまま地面を滑るような動きでレーヴェに襲い掛かり
「飛燕連斬!!」
技がレーヴェに剣で防御されるとそのまま空中でレーヴェに連続で剣を繰り出しながら突き出して地面に着地し
「爪竜連牙斬!千裂虚光閃!!」
次々と剣技を休む事無く繰り出し、レーヴェは繰り出される剣技を全て防ぎ、ジューダスと鍔迫り合いの状態になった。
「ほう……?まさかこれ程までの動きができるとは。お前ならば俺を含めた”執行者”と渡り合えるだろうな。」
「フン、いい気になるのはそこまでだ。――――シャル、準備はできているか!?」
不敵な笑みを浮かべて呟いたレーヴェの言葉に鼻を鳴らしたジューダスは叫び
(はい、坊ちゃん!)
「?一体何を――――」
ジューダスの叫びの意味がわからなかったレーヴェが眉を顰めたその時!
「僕の目の前から消えろ!グランドダッシャー!!」
レーヴェの剣と鍔迫り合いになっているシャルティエの柄についているレンズの部分が光ったその瞬間、レーヴェの足元の地面に魔法陣が現れた後巨大な岩が何度も連続で噴出した!
「な――――ガアアアアアアアア―――――――――ッ!?」
足元からの突然の攻撃に為す術もないレーヴェは足元から次々と発生する無数の岩に身体の様々な所が貫かれて、全身血だらけになり
「塵も残さん!奥義!浄破滅焼闇!!」
「!!」
ジューダスが暗黒の炎を纏ったシャルティエと小剣で十文字斬りを繰り出した瞬間、間一髪で回避し、後ろへと跳躍した。
「クッ……―――ティアラル!!」
ジューダスの術によって傷ついた身体をアーツで癒したレーヴェだったが
「逃がすか!ネガティブゲイト!!」
「グッ……!?」
既に次の術の発動を終えたジューダスが発動した術によって発生した暗黒の球体に囚われ
「まだだっ!イービルスフィア!!」
「っ!?」
更に囚われた暗黒の球体が消えた瞬間、レーヴェの周囲に異空間の穴が開くと同時に強烈な吸い込みでレーヴェをその場で留めると共に吸い込みと同時に発生する小型の暗黒の球体でレーヴェにダメージを与え続けていた。
「魔神剣・双牙!」
そしてリオンはレーヴェが暗黒の空間に囚われている隙に衝撃波をレーヴェに命中させ
「幻影刃!!まだだっ!」
技を放つと共に瞬時に駈け出して斬撃をレーヴェの背後へと駆け抜けると同時に叩き込んだ後すぐに反転して元の位置に戻りながらレーヴェに追撃をし
「崩龍斬光剣!!」
続けて空中を翔けてレーヴェにZ字の斬撃を叩き込み
「見切れるか! 喰らえ! 翔破裂光閃!!」
そのまま目にも止まらぬ速さで剣と小剣で怒涛の連続突きを繰り出した!
「馬鹿な……!?この俺が見切れないだと……!っ!?」
疾風のような速さで繰り出されるジューダスの剣技を次々と剣で捌いていたレーヴェだったが、全ては捌ききれず、次々と全身に傷を作り
(坊ちゃん、次の昌術の準備、完了しています!)
「覚悟はできたか!?」
奥義を放ち終えたジューダスが空高くへと跳躍したその時異空間から暗黒の巨大な槍が現れ
「!!」
上空の暗黒の槍に気付いたレーヴェはすぐさま後ろへと跳躍したが
「デモンズランス・ゼロ!!」
「ががっ!?」
その行動は意味をなさず、ジューダスが投擲した暗黒の槍はレーヴェの足元に刺さった後ドーム型の爆発を起こすと共に無数の暗黒の球体がレーヴェに次々と命中した。
「…………………」
「わあ。凄く強いお兄さんね、あの人。”剣帝”も形無しね。」
「ス、スゲェ……!術の発動タイミングを把握して剣技と混ぜて連携してやがる……!」
ジューダスの圧倒的な戦いを見ていたエステルは口をパクパクさせ、レンとルークはそれぞれ驚きの表情で戦いの様子を見つめ
「グッ……!ふざけるな……!奴をぶっ倒すのは俺だ……!」
「ア、アガットさん!大怪我をしているんですから、今はダメですよ~!」
折れた重剣を構えて立ち上がろうとしていたアガットに気付いたティータは慌てた様子で諌めていた。
「グッ……まさかこの俺がここまで押されるとは。だが、その程度では俺の”修羅”は止められん。受けてみよ、”剣帝”の一撃を!ハァァァァァァァァ……………!!」
一方満身創痍のレーヴェは剣に膨大な闘気を溜め込み
「―――この奥義にて消えろ!今万感の思いをこの技に込めて………!」
ジューダスはレーヴェに背を向けてシャルティエに暗黒の力を溜め込んだ。
「鬼炎斬!!」
そして膨大な闘気を溜め終わったレーヴェが闘気によって発生した業火の斬撃を解き放ったその時
「魔人闇!!」
ジューダスは膨大な暗黒の力を纏った事で巨大な暗黒の槍と化したシャルティエで突きを放った。すると暗黒の槍はレーヴェが放った斬撃を貫いてレーヴェに襲い掛かり
「なっ!?」
奥義が無効化された事に目を見開いたレーヴェは側面に跳躍して回避しようとしたが
「グッ!?」
満身創痍の身体では普段通りの動きができなかった為、回避が遅れてジューダスの奥義によって脇腹と片腕を貫かれ
「馬鹿な……この俺が一太刀も浴びせる事もできずに破れるだと……!?」
脇腹を貫かれたレーヴェは表情を歪めて鮮血に染まった脇腹の部分を鮮血に染まった片腕で抑えて地面に膝をつき
「消え去れ……この想いと共に!!」
奥義を放ち終えたジューダスは元の姿に戻ったシャルティエを一振りした後レーヴェに背を向けて叫んだ。
「グッ……!まさかこの俺を相手にここまで一方的に戦えるとは……本来なら最後まで戦いたい所だが、邪魔も入ったようだし、口惜しいが今回はここで退こう…………」
「何――――」
そして全身を血に染めて身体を震わせながら立ち上がって自分を見つめるレーヴェの言葉を聞いたジューダスがレーヴェを見つめたその時、突如、竜に砲弾が浴びせられた!すると上空から王国軍の警備艇がゆっくりと降下して来た!
「主砲と右舷副砲、竜に照準を固定せよ!着陸と同時に総員、速やかに展開!」
警備艇から重々しいモルガン将軍の指示の声が聞こえ、そして
「イエス・サー!!」
さらに警備艇から兵士達の返事が聞こえた。そして警備艇は地面に着陸した。
「フッ……。ようやくのお出ましか。これで最後の実験を始めることができそうだ。」
そしてレーヴェは竜の背に飛び乗った!
「あ…………」
「ま、待ちやがれ………!」
「逃げる気か、貴様!」
竜の背に飛び乗ったレーヴェを見たティータは声を出し、アガットとジューダスはレーヴェを睨んで叫んだ。
「忘れるな。アガット・クロスナー。欺瞞を抱えている限り、お前は何者にもなれない。大切なものを守ることもな。」
「………ッ………………」
レーヴェの言葉によって図星をつかれたアガットは言葉を失くして、レーヴェを睨み
「―――黒髪の剣士。今回の”借り”はいずれ相対した時に必ず返させてもらう。」
「フン。―――貴様こそ、忘れるな。貴様はこの僕―――ジューダスの怒りに触れた。次に会った時が貴様の最後だ。」
「その名と言葉、覚えておこう。」
ジューダスに睨まれたレーヴェは静かな笑みを浮かべた後エステルに視線を向けて言った。
「エステル・ブライト。お前は心しておけ。」
「へ……」
「今回の実験が終われば計画は次の段階に移行する。気を引き締めなければ必ずや後悔することになるぞ。」
「ちょ、ちょっと!それって一体……」
レーヴェの言葉を聞いて驚いたエステルが尋ねようとしたその時
「おのれ竜め!逃がしてなるものかっ!総員、射撃開始!撃って撃って撃ちまくれ!」
王国軍兵士達を率いたモルガン将軍が飛び立とうとする竜を見て命令した!モルガンの命令によって兵士達の銃撃や警備艇から砲弾や”導力”による主砲が竜に放たれた!
「フッ、伝説の古代竜にそのような攻撃が効くものか。行くぞ―――『古竜レグナート』」
王国軍の攻撃に不敵な笑みを浮かべたレーヴェが竜――レグナートに指示をするとレグナートはその場から飛び去って行った。
その後ルーク達はモルガン将軍と今後の事を話し合い始め、ルーク達が気付いた頃にはジューダスは既に姿を消していた………
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