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赤とオレンジ

作者:ショコラ
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第0章 原作前
  入学

第6話

俺ーーー波風空だ。四年前にリアスちゃんの眷属悪魔に転生したのだが、悪魔稼業なるものをしていない。それに・・・リアスちゃんとその間、接触していないのだ。なんでかって?冥界に行くの面倒だし、自分の眷属集めに必死だったからね。といってもまだ、フルには駒は揃ってはないんだよね。

コンコン

ドアをノックする音が聞こえる。

「空様、起きてますか?入りますよ」

部屋の中に入ってきたのはシルフィア・ルキフグスだ。五年前に俺の家にメイドとしてやってきた人だ。元々はグレモリーのメイドだったのだが、今じゃ、俺のメイドだ。何故こちらに来たのかは定かではない。
そしてこのシルフィア・ルキフグスは俺の最強の駒である女王だ。駒を貰った次の日にこんな事を言ってきたんだ。

「私を空様の眷属にしてください」

と。俺は驚いたよ。突然、眷属になりたいって言うんだからさ。
シルフィアは怒ると怖いけど、いい子なんだよ。俺の身の回りのお世話から全てしてくれる。時々、やめてほしいこともあるんだけどね。
例えば、俺がお風呂に入ってると、急に風呂に入ってきて、背中を流し始めたりするんだよ。あと、よくキスを迫ってきたり、ハグしてきたり、布団の中にいつの間にか入ってきたりと・・・。時々、貞操の危機を感じるのだ。

「ーーー様、空様!聞いてますか?」

おっと、いつの間にか俺の顔の前まで迫ってきてる。びっくりした!

「あぁ、聞いてるよ?」

「嘘ですね。疑問符を浮かべてます!嘘つくとお仕置きしますよ?」

「すまない、シルフィア。俺が悪かった」

「分かればいいのです。朝食の準備ができてます。ミナト様とクシナ様、眷属の皆様も朝食を摂られてます。早く支度をしてリビングに来てくださいね」

「ああ、わかった。いつもありがとう」

「い、い、いいえ。メ、メイドとして、あ、当たり前です!」

俺がお礼を言うと、物凄いテンパりながら、顔を赤く染めて、リビングの方へと行った。

今日から高校生だ。俺たちは駒王学園へ行くことになっている。
お前は小中学校行ってたのかって?その辺は割愛させてくれ・・・。
さてさて、制服に着替えて、必要な物を持ってリビングへ行くとするか!急いで着替えて俺はリビングへ向かった。

階段を歩いているとこちらに向かって登ってくる腰まで伸びた銀髪に青の瞳を持ち、右目は前髪で隠れている巨乳美少女!・・・エリザベス・リオネスだ。この子は駒を一つ消費した俺の僧侶だ。俺がイギリスに出掛けた時に倒れているのを保護したんだ。そうして、家まで連れてきたら、勢いで眷属にしてしまった。

「おはようございます。空様。早くしないとダメですよ?遅れちゃいます」

ニコッと微笑みながら優しく気をつかってくれる。

「おう!わかった!また後でな!」

「はいっ!」

エリザベスは自室へ戻って行ったようだ。
エリザベスを見ると癒されるな。スタイルも抜群だし!素晴らしい!

まずは、顔でも洗って行くか。

洗面所に着くと、これはまた銀髪のスタイル抜群の美少女ーーーアリサ・アミエーラだ。騎士の駒一つ消費したのだ。
なんで今、スタイル抜群って言ったのかって?
そりゃ、目の前に生まれた姿のアリサがいるのだから・・・。
見惚れていたのが運の尽き・・・

「ーーっ!空の変態。ドン引きです」

それだけ言い残し、お風呂へ逃げるように入って行った。
あれなんだろう。身体に汗が物凄いでてきてる。体の震えが止まらない。
そう。なんでこうなっているのかというとーーー昔もこういう事があったのだ。そして気付いたら包帯ぐるぐる巻きにされてベッドに寝かされていたのだ。丸のでその時の記憶が全て抜けてしまっていたのだ。だが、体は覚えているようで・・・。
その時、ベットで寝かされている時に手に感触があったから手元を見てみたら、アリサが俺の手を握って俺の横で寝ていたのだ。

「急に・・・覗かないでくださいね。私も心の準備が必要なんです。」

こんな寝言を言っていたのだ。驚きだよ。前もって言えば見してくれるの!?ってね。

でもあの時は死にかけたよ。次の日なんて必死に謝ってきたからね。そこがアリサのいいところだ。

顔も洗い終わり、やっと朝食にありつける。
今日の朝食はご飯と目玉焼きとサラダと味噌汁だ。

手を合わせて

「いただきます!」

俺は目玉焼きを食べていると

「おはよう、空。早くたべて!二人で学校に行くわよ!」

俺を急かすように食べさせるのは長髪の金髪美少女ーーー織田信奈だ!信奈も騎士の駒一つ消費した。なんと!織田信長の子孫らしい!眷属にした時はビックリだよ!
最近、禍の団というテロ組織に襲われていたところを助け眷属になったんだ。
なんでも禍の団にはいくつか派閥があるらしい。まずは英雄派。これが信奈を襲った派閥だ。そしてもう一つ。これは四年前に俺らを襲った・・・旧魔王派だ。 禍の団についてはこれくらいしか知らないが、気をつけないといけない。いつ襲われるかわからないからな。


信奈は俺と二人になるとデレデレだけど、他に誰かいるとツンツンするんだよな。つまりツンデレってやつだ!

ようやく、俺は朝食を食べ終わり、身支度も終わり、学校へと向かう。
玄関を出ると、エリザベスとアリサ、信奈がいえ、信奈はボーッとして放心状態で目の前にいる。よっぽど二人で行きたかったのかな?でもなんでだ?

「空、気をつけて行くのよ!」

「みんな、気をつけて行っておいで!」

「皆様、いってらっしゃいませ」

クシナ、ミナト、シルフィアが見送りしてくれる。

「「「「いってきます!」」」」

こうして俺たちは元気よく駒王学園へ向かって行った。





学園に着くと、昇降口にクラス割の表が貼ってあった。俺たちはみんな同じクラスだった。

この駒王学園は裏でグレモリー家が実権を握ってるから手を回してくれたのだろう。俺が学園に行くのもサーゼクスさんに頼まれたからである。

「何かあった時にグレモリー眷属としてリアスを助けやってくれ」

との事で俺は駒王学園へ通うことになった。その時に眷属みんなの分も頼んだ。そしたらすぐに「OK」の返事をいただいた。

そんなこんなで教室に着くと、既に結構な人数がいた。開始まであと15分程度ある。
四人で談笑しているとこんな声が聞こえる。

「あの子の胸、ちょーでかい」

「89-62-88」

「あの子いい足してんな!」

「80-60-82」

丸刈り頭の男子、眼鏡を掛けた男子、そして赤いTシャツにブレザーを着ている男子生徒が話している。内容を聞いているとスリーサイズやらセクハラみたいな話ばかりしている。

他の生徒もその三人から距離を取るようにしている。特に女の子は胸元を手で隠している。アリサもエリザベスも信奈も胸元を手で隠している。信奈に至っては殴りにかかろうとしている。

「信奈、やめろ」

俺は信奈の手首を掴んで抑え込む。
手を出すのは諦めたようだが、向こう側を睨みつけている。
それを気づかない三人はまだエロ話をしているようだが・・・。
そのうちやられるぞ・・・。



こんな生活が一年が経過して、二年生になった。
この一年でリアスと関わることはなかった。気づかれないように魔力やらを抑えて生活してたし、ここに俺がいるとは思っていないと思う。 
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